冒険家にはなれない

三年前に「ラダックの風息」を出して以来、「ヤマタカさんは、冒険家なんですね!」みたいな扱いをされることがよくある。間違いです。僕は、基本的にはヘタレなのだ。

重いカメラバッグを担いで、ラダックやザンスカールの山の中を歩き回ってはいるけれど、それはサポートしてくれる現地人の仲間がいてこそで、自分一人では、サバイバル能力のカケラもない。確かに、今まで何度か危ない目には遭ったが、それは想定外の悪天候などの要素も絡んでいるし、普段はできるだけリスクを冒さないように行動している。

うまく言えないが‥‥「一か八かの困難に挑戦して、それをクリアする」ことを「冒険」と呼ぶのなら、僕はそういう「冒険」を最終目標にする類の人間ではないのだと思う。僕がラダックやザンスカールの山々に分け入るのは、歩いてしか行くことができない場所にある風景や、動物や、人々に会いたいからだ。頂点に辿り着く達成感より、谷間を歩く愉しさを味わっていたいのだと思う。

なので、僕は冒険家にはなれない。

ここではないどこかへ

終日、部屋で仕事。肩凝りも昨日よりはかなり楽になって、執筆に集中できるようになった。草稿は、全体の約半分くらいにさしかかったところ。

日がな一日机に向かっていると、例によって、どこか旅に出たい‥‥という気持がもやもやと湧いてくる。「何言ってんの、毎年のようにラダックに行ってるじゃん!」と言われそうだが、僕にとってラダック行きは、旅というより‥‥帰省みたいな感じ(苦笑)。知らない国の知らない街に行って、おろおろ右往左往してみたい。愉しいんだよなあ、右往左往するの(笑)。

でも、海外への旅とはいかなくても、自分をすぱっと切り替えられる旅はできるような気がする。国内にだって行ったことのない場所はたくさんあるし、登ってみたい山もたくさんある。忙しくても、時間は作ろうと思えば作れるわけだから、今年はもうちょっとそういう上手な時間の楽しみ方にトライできれば、と思う。

行ってみたいな、ここではないどこかへ。

肩凝りとの戦い

昨日の朝からやけに凝るようになった首筋と左肩は、夜のうちにさらに悪化。痛くて三、四回も目が醒めてしまった。

朝起きてみると、凝り固まってギシギシ痛んで、まともに首も回らない。シャワーのお湯を患部に当て続け、右手を回して少しずつ揉みほぐして、ようやくまともに動けるようになった。やれやれ。

マッサージの経験は人一倍あるので、他人の肩ならいくらでも揉みほぐせる自信があるのだが、自分で自分の肩となると、うまく力が入らないので限界がある。当面はストレッチとツボ刺激を根気よく続けるしかない感じ。

それにしても、なぜ左肩‥‥。酷使してるのは、マウスを使う右手の方なのに。

夢のような夢

昨日の夜、素晴らしい夢を見た。夢のような夢。

新しいカメラを手に入れたのだ。なんと、ニコンのD4。フルサイズセンサー搭載の最新モデル。それが自分の手の中にある。ボディだけで60万円以上するのに、思い切ったな、俺。しかし、プロ用のフラッグシップモデルだけあって、さすがにでかくて重いな。バシャッ、というシャッター音が小気味いい。そして当たり前だけど、あきれるくらいよく写る‥‥と思ってたら、目が覚めた。

夢の中でも重いカメラをぶら下げていたせいか、今日は首から左肩にかけての筋がゴリゴリに凝っていて、痛くて仕方ない(苦笑)。

淡々とした日々

ここしばらく、判で押したように同じリズムでの生活が続いている。

朝の遅い時間に起きて、シャワーを浴び、おひるを適当に作って食べる。ラジオを聴きながらメールとニュースをひと通りチェックして、ラジオを切り、執筆開始。夕方、きりのいいところまで進んだら、晩飯を作るか外に食べに行くかする。その後、再び執筆開始。ノルマに設定しているページまで到達したら、もう一度原稿を見直して、終了。ビールを飲みながらネットをチェックして、ほどほどの時間に寝る。

こんな風に淡々とした日々が続いているのは、実はいい傾向なのかな、と思う。ものすごくトラブっているわけでもなく、調子に乗って書き急いでいるわけでもない。細部にこだわりつつ、全体も見渡しながら、同じペースで書き進めていく。何カ月にも及ぶ長丁場を乗り切るには、こういう持久力も必要なのだろう。

仕事が終わってこのブログを書いている時間帯は、正直、毎日ヘトヘトなんだけど(苦笑)。