加住丘陵を歩く

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八王子駅から北に少し歩き、浅川を越えると、加住丘陵という小高い丘がある。小宮公園という公園として管理されているこの場所には、コナラやクヌギを中心とした緑豊かな雑木林の中に木道が整備されていて、手軽に自然を味わえる散策コースになっている。気持のいい秋晴れの日、この加住丘陵をぶらぶらと歩いてきた。

旅と平和

今年のタイは、去年の同じ時期と比べて、旅行者が極端に少なかった。

去年から続くクーデターなどの政情不安は確実に影響しているだろうし、外国人に対するビザの規則が一時厳しくなって、いわゆる不良外国人が居づらくなったこともあるのだろう。今の暫定政府もさすがにこのままではまずいとわかったのか、ビザの規則を緩和したり、各地でキャンペーンを張ったりして、観光業の再起に躍起になっている。また上向いてくれるといいけど。でないとガイドブックが売れなくなるので困る(苦笑)。

それにしても、あらためて思うのは、旅行業界というのはつくづく平和産業で、ちょっとした不安要素にもたやすく左右されてしまう存在なのだな、ということ。エボラ出血熱、イスラム国、香港のデモ‥‥。そうした出来事の一つひとつが、「ちょっと旅でもしてこようかな」という気持にブレーキをかける。僕が携わっている仕事も、そんな波にいとも簡単にさらわれてしまう。

いろいろ考えさせられること、考えなきゃいけないことが、たくさんある。

「チェンナイ・エクスプレス」

chennaiex昨日の夜は、渋谷で今週だけレイトショー上映されていた「チェンナイ・エクスプレス」を観に行った。この間アラスカに行った時に機内で一度観た映画だし、11月中旬には日本語字幕のついたDVDも出るそうなのだが、いや、やっぱり、映画館の大きなスクリーンで観ることができてよかった。この映画は、映画館で観てこそその楽しさを存分に味わえる作品だから。

作品の完成度としては、雑とまではいかなくても、かなり荒っぽい場面展開や、正直さすがにこれはいらんだろと思える部分も確かにある。でも、南インドのうららかな風景の中で、生意気な小娘のディーピカがどんどん艶やかになっていくさまや、へなちょこでおどけた主人公だったシャールクがこれでもかと魅せるクライマックスを大スクリーンで堪能してると、何かもう細かいこととかどうでもいいや、たのしー! って気分になる(笑)。そうやっておおらかに映画館で楽しむのが、インド映画の一番真っ当な楽しみ方なのだと思う。

まさに、とてもインド映画らしい、インド映画だった。満足、満喫。

辛味の伏兵

タイ料理は辛い、というイメージを持っている人は結構多いと思う。実際は、何から何まで手のつけようがないほど激辛な料理というわけではない。辛味だけでなく、甘味や酸味、香草の風味などをいろんな食材と組み合わせて楽しめるのが、タイ料理のいいところだ。

道端の露店や安食堂でよく出てくるカオマンガイやパッタイ、汁麺の類にしても、基本的には別に全然辛くなくて、日本人好みの味だ。まあ、地元の人たちがそれに粉末トウガラシをばんばんふりかけてるのも確かだけど(笑)。

とはいえ、うまいうまいと何でもかんでも食べてると、時々、とてつもなく辛いのにぶち当たってしまって、ヒーヒーと大変な目に遭う。トウガラシが丸ごとゴロゴロ入ってるような料理はある程度警戒して臨めるのだが、本当に辛いタイ料理は、往々にして見た目はとてもおとなしいというか、「あら、ワタシ全然辛くありませんことよ?」とすました顔をしてるのが多い。たとえばラープとか、ソムタムとか、ヤムウンセンとか。で、つい油断してぱくっと頬張ると、ヒェーッと口から火を吹くことになるのだ(笑)。

タイ料理は、辛味の伏兵にご用心を。

節約しすぎ

終日、部屋で仕事。関係各所とのメールのやりとりをしつつ、タイ取材の経費のチェックと領収書の整理。

今年の取材は去年より一日長かったし、タイでも物価がいろいろ値上がりしていたので、かかった費用もきっと増えてるのだろうな‥‥と思っていたのだが、もろもろ全部差し引き整理してみたら、去年よりもちょっと安いくらいの金額に収まっていた。びっくり。

意外といえば意外だが、思い返してみると、今年は結構、安食堂や屋台でさくっと食事をすませてしまうことも多かったし、多少の土地勘が備わったことで、自然と無駄な出費をしなくなったのかもしれない。別に意識してケチっていたわけでもないのだけれど。

まあでも、最終的にこの金額に収まるとわかっていたら、もうちょっとだけ奮発して、ところどころでゼイタクごはんを食べてくればよかったな、とも思ったり(笑)。まあ、安食堂や屋台の方が性に合ってるから、いいんだけど。