冬の足音

夕方、コーヒー豆を買うために、外へ。

日が暮れるのが、ずいぶん早くなった。朝から降ったり止んだりの雨で、近所の公園のイチョウもずいぶん葉を散らしている。今日はまだ、雨上がりで風もぬるいけれど、たぶん明日か明後日からは、ぎゅうっと冷え込んでくるのだろう。

秋は唐突に終わりを告げ、冬の足音が、ひたひたと聞こえる。

後悔すること

この世の中に、本当に楽な人生を送っている人なんて、たぶん一人もいない。そうだとしても僕はたぶん、今の仕事で、しなくてもいい余計な苦労までわざわざ背負い込んでいるような気もする。

ほどほどのところであきらめたり、譲ったり、妥協したりしていれば、あるいはもっと楽に生きられるのかもしれない。夜も眠れないほど悩んだり、悔しさに歯噛みしたり、それでも気力を振り絞るのに必死になったりせずにすむのかもしれない。なのにどうして、傷だらけになることがわかってるところに、わざわざ突っ込んでいってしまうのか。

たぶん僕は、ぶつかりまくって傷を負うことよりも、後悔することの方が怖いのだと思う。作りたいものや、大切に思っているものを、あきらめたり、譲ったり、妥協したりして後悔することの方が。それがたとえ、この世でほんの一握りの人にしか理解されないようなものだとしても。傷の代償にしては圧倒的に割に合わないものだとしても。

そういう意味では、僕は臆病な人間だ。

思わぬ展開

打ち合わせのため、日中ずっと出歩く。年明けに計画しているイベントのことなど、いろいろ調整中。想像以上に急な展開で、すでに多くの人を巻き込みつつあるので、何とかその方々の期待を裏切らないような結果を出せるといいのだが。

それとは別に、ちょっと、というか、まったく予想もしていなかったような依頼をいただいて、少々びっくりしていたりもする。今までの自分の仕事とは、フィールドは同じでもかなり種類の違う仕事なのだけれど、うまくいけば本当に意義のある成果につながると思うので、こちらも何とか首尾よくやり遂げたいところだ。

そんな思わぬ展開の連続で、文字通り、師走間近、ばったばたである。

守られないマニフェスト

この年の瀬のせわしない時期に、総選挙があるらしい。たぶん誰もが「なんで今?」という気持だと思うが、各政党からマニフェストというか公約というものが発表されている。

日本でのマニフェストとは、言うまでもなく、当選したら実現させる政策をまとめたもの。有権者に対する約束である。でも、特に最近、このマニフェストは、まったくといっていいほど守られていない。野党はおろか、与党ですらまともに取り組まないどころか、反故にして正反対の政策を実行したりする。選挙の時は耳ざわりのいい言葉を並べておいて、当選したら、そんな約束事などどこ吹く風。そりゃ、誰もがげんなりして当然だ。

投票したくても、投票したいと思えるまともな政党が、正直、一つも見当たらない。投票率が下がるのもむべなるかな。というか、与党は自分たちが有利になるように投票率を低く抑えたいから、わざわざこのクソ忙しい時期に総選挙に持ち込んだふしもある。

行きますよ、投票には。国民の権利だし。行くけど‥‥誰に投票したらいいの? 消去法で選ぶしかないような選挙、いいかげん何とかしてほしい。

極北への衣替え

二日ほど前に、このサイトのヘッダ部分にある写真を入れ替えてみた。完全に気まぐれで。

トップページと各エントリーは、早朝にワンダーレイクの北端から見たデナリ。自己紹介のページは、雪が舞う中で草を食む牡のカリブー。仕事関係のページは、早朝に霜の降りたツンドラ。写真ポートフォリオのページは、北の空に舞うオーロラ。一気に極北の装いのサイトになった。

アラスカで撮ってきた写真は、いろいろあってまだまとまった形で出せずにいるのだが、まあ、このくらいだったらいいかなという写真を今回載せている。実はまだまだ、結構キテる写真がたくさんあるのだが、まあ、そんなに焦らなくても、いつか、何かしらの形で機が熟すんじゃないかな。その時が来たら、一気にお見せします。