ものものしさ

昼、吉祥寺から井の頭線で渋谷へ。マメヒコでコーヒーを飲み(海外取材前で家のコーヒー豆を切らしてるからありがたい)、本屋やタワレコをひやかし、キーンの直営店でトレッキングシューズを二年ぶりに新調した。よく晴れた日で、風もなく、のんびり散歩するにはうってつけの冬の日だった。

ただ、今日の渋谷・原宿界隈は、いつになくものものしい雰囲気だった。街角の至るところに、プロテクターに身を固めた警察官が大勢待機していて、道端には警察車両がずらり。バリケード用の折り畳み式の柵が用意されている場所もあった。その時はなぜかよくわからなかったのだが、あとで調べると、今日はこの界隈で天皇制に反対する団体のデモがあり、それにまた反対する人たちが集まってきて、かなり険悪な雰囲気になっていたようだ。

誰かを不当に貶めたり迷惑をかけたりするのでなければ、どんな思想を持とうと、それは人それぞれなのかもしれない。でも、こんなうららかな天気の日に、あんなに大勢の警察官が出動しなければ抑えきれないような人と人とのぶつかりあい、傷つけあいが起こりかねない今の日本の雰囲気は、やっぱりどこかおかしいと思う。

たとえ自分自身が正しいと信じ切ってることでも、それを他の人に伝えるやり方までもが正しいかどうか、誰かを不用意に傷つけたりしないかどうか、立ち止まって考えてみるべきじゃないだろうか。大きな声を張り上げなくても、拳を振り上げなくても、伝えられることはちゃんとある。

根掘り葉掘り

疲れてたからか、昼過ぎまで前後不覚に寝た。もそもそと起き出し、少し仕事をして、夕方、いくつかの用事を片付けに外へ。

吉祥寺でプリンタのインクを買った後、晩飯にカレーを食べようと思って、店に入る。席についてポークカレーを注文し、運ばれてきたのをさて食べようかという時、隣のテーブルにおばさんが一人やってきた。

そのおばさんはこの店が初めてらしく、メニューを開いて店員さんを呼び止め、いろいろ質問しはじめた。野菜カレーにはどんな野菜がどれくらい入っているのか、豆カレーには豆以外にどんな野菜が入っていてその割合はどうなのか、チキンカレーにはチキン以外に具は入っているのか、チキンとポークとビーフではどれが一番おいしいのか、スペシャルカレーにはどんな具がどういう割合で入っているのか‥‥。しまいには、それぞれの肉の産地まで。

まあ、世の中にはこういう人もいるのだろうな。あらゆる不安要素を排除しないと、どうにも気になって仕方がないという人が。根掘り葉掘り聞かれてる間、ずっとその席に釘付けにされていた店員さんが気の毒だったけど(でも笑顔で感じよく応対してた、スバラシイ)。

そのおばさんが注文を決めるまでの間に、僕はすっかり自分のポークカレーを食べ終えてしまった。

青色吐息

ここ2、3日、ブログを書くような余裕はまったくなかった。それもこれもすべて、青色申告のせいである。

先週土曜の午後、知人が関わっているフリーランス向けの青色申告のセミナーに参加して、割と具合のよさそうな青色申告用のソフトを紹介してもらったので、日曜からいざ、と取り組んでいるのだが、いやもうほんとに、はてしもなく長い長い道程で‥‥。初心者にはわけのわからない用語ばかりだし、仕訳の仕組みもさっぱりわからないし、おっそろしく消耗した。わけのわからん理系の原稿を5万字くらい書かされた気分(苦笑)。

それでもまあ、ちまちま入力してるうちに少しずつソフトの仕組みにも慣れてきて、金額的にも通帳とほぼ合致するくらいまで整ってきたのだが、それでも気分はさっぱり上がらない。そりゃそうだ。儲かりまくってウハウハならともかく、今のていたらくじゃ、青息吐息ならぬ、青色吐息だ。

あー。もっとビッグな身分になりたい。そしたら税理士の先生に、メンドクサイことを全部丸投げできるのに(笑)。

北極圏へ

夕方、麹町へ。来週の金曜から約6日間、プレスツアーに参加して取材と撮影をする仕事が入ったので、その打ち合わせ。

今回のプレスツアーの行き先は、トロムソ。ノルウェーの北部、北極圏に位置する街だ。今の時期はとんでもなく寒いのかと思いきや、海流の影響で、北海道と同じ程度の体感気温らしい。まあそれでも、北極圏に変わりはないわけで。

トロムソから戻ってきたら、すぐさま原稿に取りかからねばならないのだが、22日(日)にはトークイベントがあるし、27日(金)からのインド行きの手配も直前までいろいろ手間がかかりそうだし。で、3月中旬に日本に戻ってきたらすぐ、大学案件の繁忙期に突入だ‥‥。うあー。死ぬ。

僕にとっての春は、まだまだ遠い。

良い知らせ

雪がちらつく、冷え冷えとした一日。出かける用事がなくて助かった。ずっと家に引き籠って過ごす。

今日は一つ、良い知らせが来た。今月末から、ある取材企画に裏方として協力するためにインドに行く可能性があったのだが、その取材許可がインド大使館から下りたのだという。現地での手配に必要な時間を考えるとギリギリのタイミングだったのだが、どうやら予定通りに行けることになりそうで、ほっとした。

‥‥まあ、行くなら行くで、あの国のことだから、いろいろ大変なことも待ち受けてるだろうし、インド行きによって他の仕事のスケジュールが一気に厳しくなるから、しんどいのは間違いなさそうだけど。ともあれ、これ以上無駄にインドに振り回される恐れはもうなくなったので、それだけは気が楽になったかな。

とりあえず、来週末からもいろいろあるので、うっかり体調を崩したりしないように、気をつけねば。