比較対象外

今の自分の仕事に関して、別の誰かの仕事と比較された経験が、ほとんどない。

そもそも、編集とライティングに写真まで、三足もの草鞋を履く人は今でも稀だ。その上、一番の専門分野がインドの山奥。比べようにも対象となるような仕事の仕方をしてる人が誰もいない、というのが実際のところだ。

文章も写真も編集力も、どれも取り立てて人より秀でてるわけではない。せいぜい並の能力だと自覚している。でも、争う相手が誰もいない場所で、並の能力をあれこれやりくりしていけば、僕みたいなのでも、どうにかこうにか生き残っていける。狙ってこうなったわけではないけれど、結果的に選ぶべくして選んだ道だったのかなと思う。

誰かと無理に争わなくても、自分自身との戦いにさえ勝てば、やっていける場所はいくらでもある。

初の沖縄へ

来月中旬、取材の仕事で、沖縄に行くことになった。今年最初の取材旅行は、意外にも国内からスタートする。

さらに意外に思われるかもしれないが、僕自身にとっても初の沖縄エリア訪問なのだ。現地では一般のご家庭に民泊させていただく予定。今の段階では土地勘も予備知識もまったくないのだが、逆にそれが楽しみでもある。もちろん仕事なので、出発までにある程度の下調べはするけれど。

思えばここしばらく、いろんな意味でエクストリームな場所にばかり行かされていたので、冬ののどかな沖縄を訪ねるというのは、何だかとてもほっとする。別にエクストリームな取材を専門にしてるわけではないと主張しても、なかなか信じてもらえない昨今なので(苦笑)、なおさら。

新鮮な発見や出会いがあることを期待しつつも、まずは目の前に立ちふさがる仕事の山を何とかせねば。

半天賛歌

ここしばらく、ようやく冬らしい冷え込みになってきた。うちの部屋は鉄筋マンションの一階なので結構冷える方なのだが、未だにエアコンはほとんど使っていなくて、机の下に置いているデロンギの小さなオイルヒーターだけ。それでも十分しのげている。

なぜなら、この冬は半天を着用しているからだ。

うちで使っているのは、かまわぬの半天。ふんわりと軽くて、まるで布団にくるまってるように暖かく感じる。朝起きて、これを羽織って仕事机の前に座っても、そのまま突っ伏して二度寝してしまいそうな気分になる(笑)。とにかく着ていてラクなのだ。着るというより、ただゆったり羽織るという感じで、身体を締め付ける部分がどこにもない。それでいて身体の熱が外に逃げることもない。よくできてる。昔の人の知恵はすごい。

おっさんが半天を羽織って机に向かってる様子は、いかにもしがない泡沫ライターといった風情の見た目だと思うけど(笑)、どうでもいいや。

暗示とブルーライト

昨日完成して受け取ってきたメガネは、ブルーライトカット仕様のレンズにした。最近話題のやつである。

自宅にいる時は、仕事だったり、ただのだらけた時間だったり、いずれにしてもかなりの時間をパソコンのモニタの前で過ごしている。もともとド近眼だし、特に目が疲れるような感覚もなかった(というか、目が疲れてるのか脳みそが疲れてるのか、疲れてる時は原因がすごく曖昧……)のだが、まあ最近そういう効果のあるレンズがあるなら、つけてみて実際に効果があれば儲け物だと思って、発注してみた。

で、今日はこのメガネをかけて一日中机に向かっているが……疲労軽減の効果はあるのかないのか、正直、まったくわからない(笑)。たぶん、そんな文字通り目に見えるような変化は出てこないんじゃないかな。「これをかけてれば疲れにくくなる」という自己暗示のレベルでの差じゃないかと思う。

ちなみに、街の灯りがとても綺麗に見えるかどうかもわからない。古っ。寒っ。

残雪

午後から外出。十日前に注文しておいた自宅作業用のメガネを吉祥寺の店で受け取り、駅前で少し休憩して、電車で代官山に移動。春頃に計画しているたくらみについての打ち合わせ。

東京では日曜の夜から月曜にかけて結構雪が降って、僕はずっと家に引きこもって仕事をしていたのだが、電車は大幅に本数が減ったり遅れたりで、都内は阿鼻叫喚の大騒ぎだったらしい。東京が雪に慣れることは永遠にないのかもしれない。

今日はさすがに屋根や道路の雪はほとんど消えていたが、道端には雪かきをした後に積み上げられた雪の塊が融け残っていて、近くを通りがかると冷え冷えとした空気を肌に感じた。今が寒さの底なのかな。これから徐々に暖かくなっていくのだろうか。

……と思って天気予報を見たら、今週末も、雪かもしれない? まじっすか。