Category: Diary

スペシャリストの矜持

かれこれ十年以上、フリーランスで編集とライティング、最近はたまに写真の仕事をしているけれど、ここ数年、各社から支払調書が届く時期になってあらためて思うのは、「ギャラの相場、下がったなあ‥‥」ということ(苦笑)。

言い訳すると、これは別に僕に限ったことではなくて、世の中のライターやフォトグラファー全般に共通する状況だと思う。業種や人によると思うが、たぶん、三、四割は下がっているのではないだろうか。どんよりと回復の兆しすら見えない出版不況が続いているとはいえ、適正価格というにはあまりにも安すぎる。同業者の友人は、先日、1ページあたりの原稿料にコンビニの時給並みの金額を提示され、さすがに断ったらしい。そりゃそうだ。

パソコンがあれば誰でも原稿は書けるし、カメラがあれば誰でも写真は撮れる。でも、僕たちが書く原稿、僕たちが撮る写真は、誰にでも生み出せるものではない。少なくとも、僕たちがそういうスペシャリストとしての矜持を持ち続けなければ、本や雑誌という存在そのものが、根腐れしてダメになってしまう。

スペシャリストをナメんなよ、ということで、関係各社の方々、よろしく。

豚汁うどん

昨日の夜、この冬何度目かの豚汁を作った。何か他のものにしようかとも思ったのだが、冷蔵庫の残り野菜を一掃することを優先した結果、豚汁しか選択肢がなかったのだ。

何回も作ってるだけあって、おいしくできたのだが、量が‥‥。寸胴にいっぱい、三、四食分はある。おかずでなく主食になるレベルの量だ。これを連続して食べ続けていると、さすがに飽きてくる。そこで浮上したのが、うどんを投入するというアイデア。スーパーで一袋68円の生うどんを買ってきて、寸胴で温めた豚汁に投入して三分煮る。丼に盛りつけ、ついでに生玉子ものっけてみた。うまーい。あったかくて、やさしい味。

問題は、それでもまだ豚汁が残っているということだ(笑)。

自由なんとか協会

この動画に登場する、自由なんとか協会のプレゼンターの日隅一雄氏は、壇上のスピーチで「チベットの僧侶のように焼身自殺をして名を上げた方がいいのかなと思った」と口にし、その場に集まった人々とともに爆笑していた。

ふーん。それを「面白い」と思えるんだ。ふーん。

そういうことを公の場で口にしたら傷つく人が大勢いることを想像する力が働いていない時点で、日隅氏も、自由なんとか協会のお歴々も、ジャーナリスト失格だと思う。

寒さと湿気

夕方、晩飯を食べるために駅前に出かける。ここしばらく寒い日が続いていたけど、今日はとりわけ寒い。風が冷たくて、まるで氷で肌をなでられてるような気がする。

前にラダックで冬を過ごした時は、それはそれでものすごく寒かった(マイナス20度とか、30度とか)のだが、東京の寒さとは肌で感じる感触がかなり違う気がする。ラダックは、さらさらと乾いた寒さ。東京はどこか湿気のある寒さで、冷気がぞわぞわと沁み込んでくる感じなのだ。うまく言えないけど。

来週は、また寒波がやってくるらしい‥‥。冬眠希望。ま、そんなヒマないんだけど。

店長おまかせコース

昨日は、昼過ぎに蒲田まで出かけて打ち合わせ。あるフォトグラファーの方に、今作っているガイドブックに必要な寺の写真(今は内部の撮影が禁止されている)をお借りするため。幸い、望んだイメージのカットを使わせてもらえることになって、ひと安心。その後夕方まで、編集者さんと細々とした打ち合わせ。いろいろ決まった。発売日まで決まった‥‥。時間がない。がんばらねば。

夜は三鷹のリトスタで、たかしまてつをさんと中村文を囲んで、ナロの写真展を愛でる宴。今回は「店長おまかせコース」というコースメニューにしたのだが、前菜からメインまで、全員に行き渡る分の料理がとんとんと出てくるので、とても楽だった。かきと豆腐のあんかけ煮や鶏の唐揚げが、どーん!と大皿で出てくると、それだけで全員かなりテンションアップ(笑)。普段は出ない生春巻や鮭のちらし寿司といったメニューも出てきて、みんな満足、満腹。いい宴だった。

ある程度の大人数なら、店長おまかせコース、狙い目かも。