Category: Diary

春はゆるゆる

今日はほんとによく晴れて、暖かな一日だった。昼から青葉台の方に取材に出かけたのだが、歩いてるとあちこちで桜がふわっと花開いているのが見えた。一気にほぼ満開まで進んだようだ。

駅からバスに乗り換えて移動している間も、通りがかった公園では大勢の人が芝生に座って弁当を食べたり寝転んだりしてるのが見えるし、窓から差し込む陽射しにあたってると身体がぽかぽかして、もう、ゆるゆる(苦笑)。緊迫感も何もない状態になってしまって、我ながら大丈夫かと思ったけど、取材はどうにかしゃきっとやり終えた。

帰りの電車の中では、春めいた服装の若い女の子たちが、椅子にもたれ、ぽかんと口を開けたまま寝入っていた。

彼女ととんかつの行く末

夕方、駅前の定食屋へ。味噌かつ定食を注文。

僕が座った席から通路を挟んで隣にある四人掛けの席に、若い女の子が一人で座っていた。その子はテーブルに上半身を預けてスマホをいじっていたようなのだが、女性の店員さんが、その子の注文したとんかつ定食のお盆を持ってきても、何の反応もない。どうやら、テーブルに突っ伏したまま寝てしまったようだ。

「‥‥お客さん、お客さん」と、女性の店員さんが二、三度肩を揺すったのだが、その女の子はまったく起きようとしない。よほど眠かったのか、それとも花見帰りで酒が入っていたのか。で、店員さんは定食のお盆をテーブルに置き、そのまま厨房に戻ってしまった。それにもちょっとびっくり。

どっちもどっちだなあ、と思いつつ、僕は自分のごはんをもぐもぐ食べていたのだが、やっぱりこういう場合、お店の人は、ちょっときつめに揺さぶって大きな声をかけてでも、女の子を起こすべきだったのでは、と思う。だって本人にしてみれば、うら若き乙女なのに、とんかつ定食が冷めるがままになってる状態でテーブルに突っ伏して爆睡してるなんて、とんでもない赤っ恥の晒しもん状態だし。

彼女ととんかつの行く末がどうなるのか、ちょびっと気になりつつも、僕は店を後にした。

Aside

Facebookで他のサイトのページのURLを入力すると、通常はアイキャッチ画像や説明とともに枠付きで表示されるが、ページによってはそれらがうまく表示されない場合がある。そんな場合は、Facebookのデバッガーページを利用するといい。

最初にこのページでリンクをきれいに表示させたいページのURLを入力して「Debug」ボタンを押し、次のページの一番下に表示されるFacebook投稿時のプレビューをチェック。表示に問題があるなら、ページの上の方にある「Show existing scrape information」ボタンを押し、次に「Fetch new scrape information」ボタンを押し、再びページの下に表示されるプレビューをチェック。この2つのボタンを多くても2、3回くりかえし押せば、たいていのページはまともなプレビューが表示されるようになるので、その後あらためてリンクをFacebookに投稿すればいい。できるだけきれいな形でFacebookからリンクを張りたい時にお試しあれ。

折れない心で

三鷹北口界隈には、何軒かのラーメン屋がある。うちから一番近いのは、チェーン店を除くと、たぶんその中でも一番後発の店だ。

その店がオープンしたばかりの頃は、割と大勢のお客さんが来ていて、外で待たなければならない時もあるほどだった。でも、去年あたりからは、だんだんそういうことも少なくなって、夕方にふらっと行くと、他に誰も客がいないことも珍しくなくなった。まだ若くて愛想のいいご夫婦がやっている店なのだが、そんな風にがらんとした時に店に入ると、二人はしんどさを押し殺すようにして笑顔を見せるのだった。

味はけっして悪くないし、むしろなかなかうまい。店のしつらえからメニューまで、丁寧に気を配っていると思う。ベストを尽くしているはずなのに、うまくいかないもどかしさ。そういう思いは、場所や仕事は違えど、今の世の中でたくさんの人が抱えているものなのかもしれない。僕自身も含めて。

今日の夕方も、その店の暖簾をくぐった時は他に誰もいなかったのだが、その後、とととっと立て続けにお客さんが入ってきたので、少しほっとした。ちょっとなれなれしい感じの二人連れの女性客の一人が店のご主人に「おいしいラーメン屋さんがあるからって、この子を連れてきたんですよ!」と話しかけると、ご主人は「ありがとうございます。これからも続けていけるように、がんばります!」と頭を下げていた。

「ごちそうさま」と言って席を立つと、「いつもありがとうございます! またよろしくお願いします!」という二人の声が背中を追いかけてきた。

お互い、がんばりましょうね。ベストを尽くして。折れない心で。

卒業式

朝、取材のため、早稲田の戸山キャンパスへ。地下鉄の駅から地上に出ると、何だかやけに人が多い。袴姿の女の子が多いのを見ると、どうやら卒業式のようだ。一学年の人数が多すぎるので、何回かに分けてやっているらしい。

僕自身もこの戸山キャンパスに通っていた人間なのだが、卒業式には、結局出なかった。当時雑誌の編集部でやっていたバイトにかこつけて、サボったというのが正しい。

なんで卒業式に出なかったのかというと‥‥何かしらの研究で成果を上げて、清々しい達成感を感じながら卒業の日を迎えるというのとは、まったく程遠い学生生活だったからだと思う。最初からろくに講義にも出ず、就職活動を放棄したついでに自主留年して、バイトに明け暮れ、無鉄砲な旅に出て、ほうほうのていでやっとこさ単位を揃え‥‥書類上は卒業できる身分になっただけ、というのが僕の大学での日々だった。

そういうろくでもない学生生活を過ごしていると、こういうろくでもない人間が生成されるというわけだ(苦笑)。

ちなみに、卒業式で受け取らなかった卒業証書は、それから十年も経った後、突然大学から「取りに来てください」という督促状が来たので(苦笑)、一応、僕の手元にある。