Category: Diary

ようやくの自転車

今日はほぼオフにして、ひさしぶりに自転車に乗って、三時間ほど走ってきた。西荻から三鷹方面に行き、南下して野川に出て、川沿いを二子玉川まで。帰りは環八を北上してみた。

思い返せば、これからは自転車に積極的に乗ろう!とヘルメットを新調したのが、一昨年の十二月。それから自転車に乗ったのは、近所を一時間ほど走った、一度きり(苦笑)。去年は二冊の本の作業を抱えてやたら忙しかったし、この日に自転車に乗ろう、と思ってたら天気が悪くなったり、そうこうしてるうちにやたら暑くなってしまったりで、乗るタイミングを完全に逸してしまっていたのだった。反省。

ひさびさに無の境地で自転車を漕いだのだけれど、楽しいな、やっぱり。風を切ってひゅんと走る爽快感は、山歩きとはまた違った良さがある。これからは、月イチペースで行っている山歩きの合間に自転車に乗る日を入れて、二週間に一度、しっかり身体を動かす日を作れるといいな、と思っている。

未だ本を買わず

昨日、ふと気付いたのだが、2026年になって、まだ一冊も、本を買っていなかった。自分でもびっくり。一応、読書エッセイのWeb連載を持ってる物書きなのに(苦笑)。

去年の暮れに今野書店で数冊まとめ買いはしていたのだが、年明け以降は、気になる本を買おうと思っていたタイミング(今野書店のポイント2倍デーなど)で店頭に在庫がなかったり、出先で気になる本があったものの、バッグに買った本を入れる空きスペースがなかったりとか、そんなこんなで買わずじまいになっていたのだった。

その一方で、自宅にある積ん読の本たちを、やおら読みはじめていたりもする。過去何年にもわたる自分的積ん読の象徴的存在だった『白鯨』全3巻を読破して、つっかえが少し取れたのかもしれない。あらためて本棚を見渡してみると、あれも、これも、まだ読んでいない……!と、自分でも結構呆れるくらいの状態なので、当面はこの調子で、自宅の未読の本たちを読もうと思っている。

今の時点でそこまで焦って買わなくてもいい本(人気作家の売れ線の本とか、文庫になってる本とか)は、もうしばらく保留にしておこうかな。中小規模の出版社が出しているよさげな本は、応援も兼ねて早めに買ってあげたいけれど。そういう系統で気になってる本が一冊、もうすぐ店頭に並びそう。買うか(笑)。

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後藤悠樹『チュコトカ 始まりの旅』読了。写真家の星野道夫さんが、カムチャッカでヒグマに襲われて亡くなる少し前に取材していたチュコト半島を、いくつかの偶然に導かれて訪れた写真家の旅行記・写真集。荒野に転がる巨大な鯨の骨の写真に惹かれる。空の澄み渡り方やツンドラの植生は、アラスカとよく似ている気がする。今や外国人が旅することはほぼ不可能になってしまった土地での、貴重な記録。

藤本和子『リチャード・ブローティガン』読了。早逝した一人の作家が遺した作品群の評伝として、彼の生涯を辿るノンフィクションとして、彼の作品の翻訳者であり友人でもあった著者からの鎮魂の文章として、他に類を見ない秀逸さを持つ一冊。この本を読んでブローティンガンの生い立ちの背景を知ると、初読では破天荒にも思えた『アメリカの鱒釣り』の文章の解像度がぐっと上がる気がして、再読したくなる。同じ書き手としてちょっと羨ましくなるほど、すごい本だった。

シルヴィア・プラス『メアリ・ヴェントゥーラと第九王国』読了。『ベル・ジャー』を読んだ時もそう感じたが、シルヴィア・プラスの文章は、えぐい場面を描いてる時でさえ、本当に美しい。水面で跳ねる水滴が、陽の光を受けて、きらきら輝くように。この本に収録された短編の中では、訳者の柴田元幸先生もベストと書かれていた『ブロッサム・ストリートの娘たち』が特に印象に残った。

ラバーラを買う

一昨日と昨日は、仕事や用事で、日中ずっと出歩いていた。月曜は昼から六本木でラジオ番組の収録。火曜は朝から確定申告をしに税務署へ(待ち時間が長すぎて死んだ)。夕方に新宿で打ち合わせ。さすがにちょっと疲れた。

そんな中、月曜の午後は、三越前にある木屋にまな板を買いにも行った。ここ七、八年使っていたのは小ぶりな木のまな板なのだが、端からのカビの侵食が結構きつくなってきたので、買い換えることにしたのだ。もともとネット通販で買おうとしていたものの、在庫切れで再入荷の見込みが立たずキャンセルになり、木屋に行けば在庫があるのではと思って、行ってみた次第。首尾よく入手し、仕事用のショルダーバッグのPC収納スペースにぴったり収めて持ち帰った。

今回買ったのは、ゴム製の抗菌まな板、ラバーラの小サイズ。実際に使い始めてみると、適度な重さで、表面にはゴム特有の弾力もあって、予想以上に使いやすい。木屋特製のバージョンなので、片面には野菜、もう片面には魚のマークがあって、切る食材によって面を使い分けられるのもいい。

調理用品というのは、それなりに品質のよいものを使うに越したことはない、と思う。愛着も湧くし。このラバーラも、大事に使っていこう。

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リチャード・ブローティガン『アメリカの鱒釣り』読了。作家や作品についてほぼ何の予備知識もなく、題名から「ヘミングウェイの短編みたいな釣魚ものの小説かエッセイかな」と思いながら読み始めたら、良い意味で裏切られた。風変わりな比喩に彩られた、妄想の域にまで達している言葉の奔流の中に、歪で物悲しい当時のアメリカのリアルが漂っている。藤本和子さんの訳とあとがきも素晴らしい。他の誰にも書けない、稀有な一冊。

一年ぶりの高水三山


月イチ恒例、体力維持のための山歩き。今日は高水三山を歩いてみた。一年ぶり、三度目。天候は、どこか春めいた穏やかさ。まずは、軍畑駅からてくてく歩き、登山口から高水山へと登っていく。最近雨が少なかったからか、トレイルも乾いていて歩きやすい。


高水山の山頂の手前にある、常福院。お賽銭を投じて、ちょっと願掛け。家族の健康と、来月のとあることについてなど。近くのベンチに座って、お茶を飲みつつ休憩。人がほとんどいなくて、静かだった。


今日のコースでほぼ唯一眺望が楽しめる、岩茸石山の山頂。高水三山は正直そんなに見晴らしのいいコースではないのだが、トレイルはほどよくナチュラルで歩きやすく、無の境地で歩けるので愉しい。身体や脚は今日も調子良くて、一年前よりもちょっとだけ早い時刻に御嶽駅に着いたので、数分後に来た帰りの列車にすぱっと乗ることができた。

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楊双子『四維街一号に暮らす五人』読了。台中の街に残る日式建築をリノベした女性向けシェアハウスで暮らす、出自も性格もまったく違う四人の下宿人と大家。古い建物ゆえに、どこで誰が何をしてるか筒抜けのプライバシー皆無の家の中で、それぞれに葛藤や孤独を抱えた下宿人たちが、互いの心を少しずつ解きほぐし、通わせていくさまが描かれる。四維街一号と大家にまつわる謎がすべて解き明かされる最終章の「舞台裏」は、この章だけで単一の作品としても成立しそうな、まさに著者入魂の文章で、すっかり惹き込まれた。そして、前作『台湾漫遊鉄道のふたり』と同じく、出てくる台湾の料理がどれも本当においしそうで、読んでいてやっぱりおなかが空く(笑)。

朝はラジオ、夜はイベント

一週間前の日曜は、ちょっと記憶にないくらい、慌ただしい日になった。早朝から六本木のJ-WAVEに行き、日曜朝の番組に20分間ほど生出演。終えてからいったん自宅に戻り、夕方から下北沢に行って、本屋B&Bでトークイベントに出演。予定が同じ日に重なったのは完全に偶然だったのだが、慣れない仕事の連続で、すべてを終えた後は気力も体力も尽き果ててしまって、次の日はほぼずっと寝て過ごすはめになった。

それでも結果的に良かったなと思うのは、朝のラジオ出演の際に色々告知させていただいたおかげで、夜のトークイベントの参加者数が配信を中心に一気に倍増して、本屋B&Bで用意していた『流離人のノート』も完売してしまったこと。夏のラダック方面ツアーや、3月に予定しているツアー説明会を兼ねたイベントも周知することができた。疲れたけれど、それに見合う結果を出せて、ほっとした。

ラジオに関しては、二月にも一件、番組収録の予定があるので、頑張らねば。