ボレアス ラーキン

ここ数年、ラダックやザンスカールで、かなりハードなトレッキングを何度となく繰り返してきた。その体験は他とは比べられないほど素晴らしいものだったけど、その一方で、僕が普段暮らしている東京近郊にも、美しい自然の残る場所はたくさんある。そういった身近な自然を見直す意味で、今年は東京にいる間も山を歩く機会を増やそう、と思っている。

山歩きの装備で、以前からずっと探していたのが、小型のバックパック。日帰りメインで、泊まるとしても小屋泊まりで一泊程度を想定して、20リットルくらいの手頃なものを物色していたのだが、先日、神保町の石井スポーツで偶然見つけたのが、ボレアスというメーカーのラーキンというバックパック。そのスマートさに完全に一目惚れして、衝動買いしてしまった。

ボレアスは、たぶん2011年頃に設立されたばかりの新しいメーカーだと思うが、アウトドア用の機能を十二分に持ちながら、街でも使えるバックパック、というのがコンセプトらしい。僕が買ったラーキンも見た目はシンプルな筒型のバックパックだが、下の方が細くなっているので、中にものを詰めると自然に重心が上の方に来る。バックパックは、重心が上にあると背負った時に軽く感じられるのだ。容量は18リットルだが、ウインドブレーカー、レインポンチョ、タオル、水筒やペットボトル、携帯食糧などを詰めてもまだ余裕があった。

上部と左右にジップポケットがあるほか、正面にあるストレッチ素材の大きなポケットがとても便利。普段使わないギアループの類は、スリットの中に隠れる構造になっている。EVAフォームとメッシュを使った背面パネルやショルダーハーネスは蒸れにくい構造になっていて、実際に使ってみても快適だった。重量は500グラム程度ととても軽く、造りは華奢なもののそれなりにしっかりしていて、ウルトラライト系のバックパックのようにはらはらする感じはない。

東京近郊での山歩きや自転車での遠乗りなど、僕の使用目的にとっては非の打ちどころのない、優秀なバックパック。もっと大きなバックパックを買い替える時は、またボレアスにしようかなと考え中。ただ、そういう大型のタイプを海外旅行に使う場合、空港で預ける時に手荒に扱われると、強度的にちょっと不安があるかな。一回り大きな袋にくるんで預けるとか、作戦を立てる必要があるかも。

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