普通の人の声

来週から、ひさびさにインタビューの仕事が立て続けに入っている。「ラダックの風息」とかを書いてはいるけれど、僕のライターとしての主戦場はインタビューだったので、ある意味、一番慣れ親しんだ作業だ。

同業者の中には、有名なタレントやアーティスト、文化人などにインタビューすることに仕事のやりがいを感じている人もいるが、僕はどちらかというと、普通の人にインタビューすることに面白味を感じる。今はまだ有名ではないけれど、興味深いことに取り組んでいる人。そういう人に出会うと、まるで金脈を掘り当てたような、ほくほくした気分になる。等身大の目線から語られた言葉には揺るぎのない実感がこもっていて、本当に魅力的だ。

これからライターになろうと考えている奇特な方は、有名人にインタビューすることを目指すより、普通の人の声に耳を傾けることから始めた方がいいのではないか、と個人的には思う。まあ、逆に僕の場合、「AKB48にインタビューしてくれ」と発注されても、うろたえて右往左往するだけだが(笑)。

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