2014年に公開されたクリストファー・ノーラン監督のSF映画「インターステラー」。僕はこれまで未見だったのだが、公開から10周年を記念して、期間限定でIMAX再上映されるというので、観に行ってきた。
考えてみると、IMAXで映画を観ること自体、何だかんだで初めてだったのだが、巨大なスクリーンに投影される映像の鮮明さと奥行きの深さ、全身にずしんと響く音響の臨場感に、圧倒された。惑星の影を飛ぶ宇宙船、ブラックホールの歪な姿、海の惑星、氷の惑星……。視覚と聴覚が完全にジャックされてしまったかのような、ものすごい没入感だった。
そうした没入感を味わえたのも、「インターステラー」という作品なればこそ、の部分も大きかったのだろう。監督が徹底的にこだわり尽くしたという、細部に至るまで徹底されたリアリティ。だからこそ、観客は映像に、音響に、物語に惹き込まれ、彼らとともに宇宙を旅することができる。
観終わった後、頭が完全にぼーっとしてしまって、元に戻るまで何時間もかかってしまった。あれはたぶん、「宇宙酔い」だったのだと思う。