年末年始の帰省を終え、東京に戻ってきた。
帰省中は、岡山の実家の浴槽の給湯設備がぶっ壊れていて寒い思いをした他は、特に大きなトラブルもなく、家族もみな息災だった。しかし……元旦に能登半島で起こった地震は、いまだに被害の全容すら掴めないほど酷い状況だし、翌日の羽田空港の滑走路での航空機衝突事故も、普段から空港をよく利用している身としては、まったく他人事とは思えない。いずれにしても……こんなに酷いことになった年明けは、ちょっと記憶にない。
こんな状況が続いていると、身体は安全な状態であっても、心の平穏を保つのが難しくなる人もいると思う。みなさん、どうかくれぐれも、ご安全に、お大事に。その上で、今、それぞれができることを、できる範囲で。
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カーソン・マッカラーズ『マッカラーズ短篇集』読了。彼女の最初の長篇『心は孤独な狩人』の系譜にも連なるような、孤独でクィア(変)な人々の物語。時に寓話の登場人物に思えるほど不可思議で内面を理解し難い人々が、報われない愛や取り返しのつかない後悔に苛まれている姿が、かえって異様にリアルに感じられる。つくづく本当に凄い作家だと思う。