一昨日の月曜は、昼過ぎから渋谷で打ち合わせが入ったので、午前中のうちに家を出て、同じ渋谷で開催中の「永遠のソール・ライター」展を見に行った。平日の午前中なら空いてるだろうと予想していたのだが、思いの外、人が多い。みんな、じっくりと展示に見入っていた。
ソール・ライターのことを知ったのは、2015年の暮れに彼についてのドキュメンタリー映画を見てからだ。2017年には最初の回顧展が行われて好評を博し、今回の写真展はその第二弾になる。一時間半ほどかけて、ゆっくり展示を見させてもらって感じたのは、「同じだなあ」ということ。もちろん、展示作品はほとんど入れ替わっているのだが、一つひとつの作品の根底にある本質は、まったく変わらず、ぶれていない。
彼は、彼を取り巻く日常を、ただただ愛していたのだと思う。商業写真家からの引退後、彼が54年間撮り続けた、ニューヨークのイースト・ヴィレッジでの日常を。妹のデボラや、生涯のパートナーとなったソームズなど、近しい人々と過ごす時間を。日常へのゆるぎない肯定が、彼の写真の本質なのだと思う。
自分も、もっと頑張ってみようと思う。撮ることも、書くことも。目の前の日常にも、遠い空の下の日常にも、見つめるべきことは、まだまだ、たくさんあるはずだ。