7年間ほど使い続けてきたデスクライトが壊れてしまい、修理代も異様に高くついてしまうとわかったので、名残惜しいが廃棄することにした。捨てるにはかなり大きめの有料ゴミ袋が必要だ。ひと袋ずつバラ売りしてる店で調達しようと、夕刻、晩ごはんついでに出かける。
ネットで調べると、大きめの有料ゴミ袋をバラ売りしている店は、近所に3軒。どれもスーパーなどではなく、小さな個人経営の店のようだ。1軒目に訪ねた薬局は、日曜だからかお休み。そこからiPhoneの地図を見ながらてくてく歩き、今まで通ったこともないような細い路地を抜け、2軒目の酒屋へ。しかしそこもお休み。3軒目はさらにぐるっと回ったところにある文具店らしい。
再びiPhoneの地図を見ながらてくてく歩いてると、頭上の電線に、何百羽というムクドリが。この辺にあるNTTの電波塔周辺が、彼らの溜まり場となっているようだ。電磁波に惹かれてるのか、それとも他に理由があるのか。「こわいねー、こわいねー」と、おばちゃんが飼い犬のポメラニアンに語りかけながら空を見上げている。
ようやく辿り着いた3軒目は、文具店なのかタバコ屋さんなのか判然としない物件で、ものすごく狭い店内に老夫婦がひっそり座っていた。ゴミ袋を所望すると、机の引き出しから無造作に一枚引き出して、ほいと渡してくれた。
ほんの小さな旅のような、近所徘徊だった。