終日、部屋で原稿を書く。週末とは思えないくらい、仕事のメールが頻繁に届く。忙しいのはどこも同じらしい。
夕方、晩飯を食べに外へ。最近、夜はあまり自炊できないでいるせいか、近所でよく行く何軒かの店に入るのは、間隔が短すぎてちょっと気が向かない感じ。だったらいっそ、初めての店に行ってやれ、と、駅前の通り沿いにある古びた中華料理屋へ。三鷹に住みはじめた頃からずっとあった店なのだが、なぜか今まで一度も入ったことがなかったのだ。
入口を開けると、中には誰もいない。奥から店のおじいさんが出てきて、甲高い声で席をすすめてくれる。700円の唐揚げ定食を注文。ほどなくしておじいさんが運んできてくれた定食は、大きな唐揚げが山盛りに、カボチャの煮付けの小鉢までついてる。ほうほう、と思いながら食べはじめる。味は‥‥普通。とてつもなくうまいわけではないけど、何というか、おうちで出てきそうな味。でも、こういう味だからこそ、この店はずっと地元の人に支えられて、淡々と続いてきたのかもしれない。
また、ふっと気が向いて、食べに来たくなる時があるかもしれないな。