昨日の深夜は、アルジャジーラのエジプトからのネット中継をずっと見ていた。
一昨日、辞任確実と見られていたムバラク大統領が即時辞任を拒否する演説をしたことで、タハリール広場に集まった数十万人の市民たちには、すさまじいほどの怒りがみなぎっていた。火に油を注ぐとは、まさにこういうことを言うのだろう。そして、ムバラクは家族とともにカイロから逃げ出し、副大統領がムバラクの辞任をテレビで発表した。タハリール広場に響き渡る歓喜の声。人々が泣き、笑っている。数えきれないほどのエジプト国旗が振られている。彼らの革命は成ったのだ。
今まで生きてきた中で、ベルリンの壁が崩れた瞬間や、ソ連が崩壊した瞬間も見てはいたが、まさか、21世紀に入ってからも、こうした革命というものを目の当たりにするとは想像もしていなかった。
いつの日か、チベットのラサで、同じような光景を見てみたい。そう思わずにいられなかった。