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新しい眼鏡


1週間前に注文しておいた新しい眼鏡を、さっき受け取ってきた。

ここ何年かの間、眼鏡はいくつか作っていたのだが、家にいる時にかける用のとか、海外に行く時にかける用のとかを、5000円くらいで作ったものばかりだった。レンズ込みで数万円する眼鏡を作ったのは、たぶん10年ぶりくらいになる。

冬の旅 ザンスカール、最果ての谷へ』を作っていた頃から「この本が完成したら眼鏡を新調しよう」と決めていた。その後、昨今の社会情勢もあって少し迷ったのだが、どのみちいつかは買うものだし、いろいろ合わせた割引もあるし、と思い直した次第。

今回は初めて、金子眼鏡店で作ってみることにした。選んだのは、金子眼鏡店で昔からの定番だという、太めのセルロイド製フレーム。ウェリントンと呼ばれるタイプに近いが、やや縦幅が狭めで、古風と言ってもいいくらいオーソドックスなデザイン。今回はずれ落ち防止に、鼻当ての部分を少し高く加工してもらった。

レンズを入れて完成した眼鏡を受け取り、鏡の前でかけてみると、自分でもびっくりするくらい、違和感がない。20年前から持ってた眼鏡みたいに馴染んでいる。以前は、もっとシャープなデザインのものとか、洒落っ気のあるデザインのものを選びがちだったのだが、今みたいにおっさんになると、こういう古風な眼鏡の方が馴染むようだ。

ともあれ、すっかり、気に入った。新しい眼鏡、大事に使っていこう。

サヨナラ、テレビ

家にあるテレビを、手放すことにした。

これまで持っていたのは、かれこれ10年以上前、ラダックでの長期滞在から戻ってきた頃に買った、シャープ製の26型液晶テレビ。でも、買った当時から、そんなには使っていなかった。特に東日本大震災の直後からは、すっかりラジオ中心の生活になってしまって、テレビは電源を入れる機会もめったになかった。2年前に西荻窪に引っ越してきてからも、使ったのはほんの数回で、すっかり家の中でモノリスと化していた。映画を観るのも、映画館に行くか、ダウンロードレンタルして16インチMacBook Proで観れば十分(というかMBPの画面めちゃ綺麗)とわかったし、テレビはその用途でも出番がないのだ。

で、家電リサイクルに出す前にFacebookで引き取り手を募ったところ、知人の一人が手を挙げてくれて、ついさっき、小さなお子さんと一緒に、車で引き取りに来てくれた。うちではついぞ出番がなかったが、新しい環境で活用してもらえると良いなあ、と思う。

これからは、ニュースもワイドショーもドラマもバラエティも、何にも観ない生活が始まる。まあ、これまでもほとんど観てなかったし、是が非でも観たい番組が現れるとも思えないし。ラジオとWebがあれば、僕たちには十分だ。何でもかんでも、享受できればいいってもんじゃないと思うし。

というわけで、サヨナラ、テレビ。

QOLを上げる

コロナウイルス禍で不要不急の外出の自粛が叫ばれる昨今(まあそれでも用心しつつ出かけてるけど)、相対的に自宅で過ごす時間が長くなる。ならば、せっかくなので、家の中でより快適に過ごせるように、クオリティ・オブ・ライフとかいうやつを上げてこう、と思い立った。

自炊の時に使うデニムのエプロンを買う。使い込んでボロボロになってたキッチンミトンを業務用のやつに買い替える。台所の棚を整理して、道具や調味料を使いやすい配置に収納する。玄関と洗面所の古くなった蛍光管を新しいのに交換する。

そして今日。ネット接続用のルーターとケーブル類を、ルーター収納ボックスに収納する。

うちにはなぜか、ルーターが3台もある。マンションの屋内配線用のルーター(だと思う)、NTTのルーター、ソフトバンクのルーター(ソフトバンク光なのにNTTのルーターをかまさなければ使えないという不条理さ)。これらを全部繋ぎ合わせて、電源もそれぞれ差して、その上でWi-Fiとバックアップに使うTime Capsuleや、コードレス固定電話の親機や、事務用プリンタも電源とともに繋いでおかなければならない。今まではそれらのルーターや配線が剥き出しになったまま、部屋の隅で魑魅魍魎の鉄男状態と化していたのだった。

で、つい先日、雑誌の記事でサンワサプライのルーター収納ボックスという商品を知って、寸法を見たら、うちで使うのにちょうどぴったりのサイズだった。即決で注文。で、今日届いた。

設営はかなり大変だった。ボックス自体はほぼ組み立て済みだったのだが、魑魅魍魎の回線の再接続が。ネットワークケーブルは間違えないように極力いじらず、電源アダプタケーブルを抜き差しして所定のポジションに通し直し、電源タップの長さが足りなかったので近所に買いに走り(苦笑)、手の甲に軽い擦り傷も作りながら、どうにかこうにかルーターを押し込んでレイアウト。

すべて移設して収納し直し、機器の動作確認も問題なし。いやー、びっくりするほど、すっきり。あの魑魅魍魎が視界から見えなくなっただけで、これだけ見映えが良くなるとは。見た目だけでなく、機器や電源タップを埃から守るのにも、理にかなった収納になった。やった。がんばった。

これぞまさしく、QOLの向上である。にしても、地味なところでばかり上がってるなあ、僕のは(笑)。

エプロンを買う

ほぼ毎日、台所に立っているのに、今の今まで、エプロンを使ったことがなかった。だから、思い切って、買ってみた。自分専用のエプロン。

きっかけは、以前、西荻窪の広島風お好み焼きの名店、カンランに行った時のこと。店員さんたちが身につけていたオタフクソースのデニム製エプロンがとても良い感じで、ああいうのがあったらほしいなあ、と思っていたら、オタフクソースの公式オンラインショップで販売していたので、ぽちっと。

届いたものを身につけて使ってみると、なかなかいい。まず、デニムの風合いがとてもいいし、おなかのあたりにある左右のポケットにミトン(鍋つかみ)とかを突っ込んでおけるのも便利。胸にステンシルで入ってる「There is a smile around okonomiyaki, Borderless Happiness.」というコピーも、何だか笑える。

さて、食事の支度を始めるか、とこのエプロンを身につけると、それだけで何かのスイッチが入るような感じがする。家で原稿を書き始める前に、ペーパードリップでコーヒーをいれて、一口飲んだ時のような。インタビュー取材を始める前、筆記道具とICレコーダーを点検して、机上に並べた時のような。撮影の前に、カメラを首にかけ、指の腹でシャッターボタンやダイヤルの感触を確かめた時のような。

良い買い物だった。このエプロンとも、長い付き合いになるといいな、と思う。

イッツ・ア・スモール・ワールド

僕が台所で使っているキッチンタイマーは、かれこれ10年以上前に買ったものだ。電卓のような形をしていて、調理中でも指一本で時間を入力できるし、正確に時間を測れるので、ずっと気に入って使っていた。

タイマー音は何種類かの中から選べたようなのだが、僕は特に理由のないまま、ずっとデフォルトの「イッツ・ア・スモール・ワールド」にセットしていた。別に何の思い入れもなかったけれど、いつのまにかあの曲は、僕が自炊する時の一種のテーマソングみたいになっていた。

そのキッチンタイマーが、数日前から少しずつ変調をきたしはじめた。「イッツ・ア・スモール・ワールド」のメロディが微妙にピロリッと調子はずれになったり。で、今日の夜の調理中、カレーを煮る時間をセットしておいたら、「イッツ・ア・スモール・ワールド」が上に下にめちゃめちゃ調子はずれな感じで鳴りはじめ、しかも、いくらボタンを押しても音が止まらない。強烈にマッドネスなメロディがヒステリックに鳴り響き続ける。だめだ。完全に壊れた。ホラーだ。

あわてて裏蓋をこじ開け、電池を外すと、キッチンタイマーはようやく沈黙した。長い間、おつかれさん。新しいの、買ってこなくては……。