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燃え尽きる前のやつ

今日は何日かぶりに、丸一日、家にいられる。たまりにたまってる原稿も書き進められる。そう思っていたら、甘かった。

朝からものすごい数の、メール、メール、またメール。東京から、地方から、海外から。取引先、取材先、それから……ほんと、5分10分刻みで次から次に届いて、しかもどれも結構急を要するので、息つくヒマもない。夜の8時くらいまで、メールの返信以外、何もできなかった。たぶんメールは数千字分書いてると思うが、原稿は1文字も書けず。

仕方ないとあきらめるわけにいかないので、シャワーを浴びて缶コーヒーをあおった後、原稿に取りかかる。ヘトヘトに疲れてるはずだが、思いのほかはかどる。これはいったい……あれか、ロウソクが燃え尽きる前にボウッとゆらめくやつか。何か一言で言い表せたらいいのに。

最低限のノルマ分を書き終えた後、前頭葉がジンジンして、もう無理、と思った。最近、ほんとに毎日こてんぱんだな。

遠路はるばる

朝起きたら、下唇にヘルペスができていた。僕の場合、これが出てくると、相当疲れてるという状態だ。

午前中に家を出て、横浜方面へ。電車で横浜まで行き、そこからバスに乗り換え、降りてから歩く。片道2時間くらいかかった。冷たい雨が降る中、どうにか待ち合わせ時間に間に合ったが、肝心の相手の方が、事情で40分くらい遅れて到着。それからみっちり取材し、終わった後、再びバスと電車を乗り継いで帰路につく。家に着いたのは、すっかり日が暮れた頃だった。

我ながら、割に合わない商売だなと思う。移動時間と取材時間と、それから執筆にかかる時間によっては、ファストフードやコンビニでバイトした方が全然割がいいくらいだし。ライティングのスキルなんざ、あってもまるでプラスにならない。

それでもこの因果な商売を続けている。ため息をつきながら、キーボードを叩き続けている。

寝て、食べる

昨日の夜は、10時間以上寝た。とにかく疲れてて、眠くて、身体が睡眠を要求している感じだった。

午後、渋谷方面に取材へ。空気がぬるんでて、濡れた綿のように、じっとり湿気を含んでいる。近所の木蓮はもう満開で、盛りを過ぎつつある。あと数日でぼたぼたと散ってしまうだろう。ということは、桜が咲きはじめるのは来週末くらいか。

今日の取材は割とスムーズに進められて、首尾よく終えることができた。渋谷から吉祥寺まで戻り、ハモニカ横丁にあるものすごく小さなカレー屋さんで、エビとチキンの2色カレーを大盛りで。ガツガツ食らって、おなかいっぱいになった。

しっかり寝て、しっかり食べて、また明日からの戦いに備えねば。こんなところで、へこたれるわけにはいかない。

傘がない

ぬるい雨が、朝から降り続いている。今日は鷹の台へ。午前から夕方までかけて、合計3件の大学案件取材。

午前中に1件終えた後、おひるごはんに、この駅に来るといつも行く洋食屋さんに行って、ドミグラスソースたっぷりのハンバーグ定食を食べたのが、唯一の息抜きだったか。あとはひたすら、取材、待機、また取材。相手の方の専門も話の内容もまちまちで、それによってこちらからのアプローチも変えなければならなかったので、ほとほと疲れた。

夕方、どうにかすべて終わって帰ろうと思ったら、傘立てに置いてあったはずの僕のビニール傘がなくなっていた。学生なのか誰なのか知らないが、明らかに来客が傘を固めて置いてある場所から、僕のだけ抜いていくとは。取材バッグの中に小さい折り畳み傘がたまたま入ってて、助かったけど。

こんな日は、ビール飲んで、さっさと寝ちまうに限る。

仕事の軸足

仕事でずっと忙しい日々が続くと、きついし、疲れもたまる。でも、いくらきつくても苦にならない忙しさと、負荷はそこそこでも精神的にげんなりする忙しさという違いは、仕事によってある気がする。

それは結局、その仕事に対する自分自身の軸足が、同じ場所に置き続けられるかどうかなのだと思う。取引相手や局面によって、臨機応変に対応を切り替えるとしても、軸足である自分の信条や思い入れがぶれなければ、疲れない。それを実現させるという目的を持てるからだ。でも、自分自身の軸足がぶれて、何のためにこれに取り組んでいるのか見えなくなってしまう、あるいはそうなることを強いられてしまうと、疲れるし、やる気もなくなる。プロとして「やる気出ません」じゃすまされないんだけど、でも、出ないものはしょうがない。

フリーランスとして働いてると、まあ、いろいろあるわけで。でもがんばります。生きてくために。