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South Africa, Into the Wild

ひたむきさ

ここしばらく、自分がこれまでラダックで撮影してきた写真のアーカイブを、一から見直す作業をしている。

昔、ラダックに長逗留しはじめた頃に撮った写真を見ていると、ほんとにヘタクソだったなあと痛感する。ミスショットも含めてアーカイブをチェックすると、カメラを構えながら焦ってあたふたしてたのがまるわかりで、使える写真も全然少ない。この程度のウデでよくもまあ、と我ながら思う。

写真も、あと文章も、スキルの面だけで言えば、今の自分の方がずっと上だとは思う。そりゃそうか、ラダックに長逗留していたのは8年も前だし。ただ、自分自身の代表作と呼べるような写真、あるいは文章はと考えると、「ラダックの風息」を超えるものは世に出せていないのではないかとも思う。

たぶんそれは、あの頃ならではの無我夢中なひたむきさとまっすぐな気持が、スキル云々を超えて、ほんの時折、幸運をたぐり寄せていたからだろう。ものにした、というより、たまたま撮らせてもらえた、経験させてもらえた、そのささやかな積み重ねが、あの一冊になった。

僕に限らず、代表作というものは、往々にしてそんな風に生まれるのかもしれない。スキルを超えた、ひたむきさによって。

「テレビ未来遺産 地球絶景ミステリー」

テレビ未来遺産|TBSテレビ11月23日(月祝)20時からTBSで放映される3時間の特別番組「テレビ未来遺産 地球絶景ミステリー」の中で、インド北部のチベット文化圏、スピティの映像が約30分にわたって紹介されます。この映像を撮影するための事前手配と、現地へ同行してのコーディネート業務のお手伝いをさせていただきました。

スピティの現地レポートのナビゲーターを務められたのは、昨年刊行した「撮り・旅! 地球を撮り歩く旅人たち」でもご協力いただいた、写真家の竹沢うるまさん。満月の夜のキー・ゴンパのタイムラプス撮影への挑戦のほか、通常は撮影禁止のタボ・ゴンパ内部を特別許可を得て撮った貴重な映像や、コミック・ゴンパでのチャム(仮面舞踊)と砂曼荼羅の一部始終など、盛りだくさんの内容を凝縮した映像が放映される予定です。よかったらぜひご覧ください。

憎しみの理由

昨日はこまごました仕事で夜更かしして、今日は昼頃まで寝ていた。のっそり起きてMacを開き、パリで起きた無差別テロのニュースを知って、いきなりぶん殴られたかのように愕然とする。仕事で現地入りしていた知人は幸い無事だったが、それにしても、しかし‥‥。

「卑劣なテロにはけっして屈しない」「テロリストとは断固として戦う」と、各国首脳は口を揃える。確かに、テロはけっして容認されるべきではない行為だ。でも、テロはどんなに力ずくで抑え込もうとしても、ただそれだけではけっして根絶やしにはできない行為でもある。なぜ、何の関係もない無辜の人々を巻き込んでまで、テロリストは攻撃を仕掛けるのか。歩み寄るとか妥協するとかいう意味ではなく、彼らが憎しみを抱く理由にきちんと向き合おうとしなければ、テロの連鎖は永久に止まらない。

日本も、そうしたテロの連鎖と無縁ではないと思う。海の向こうの他人事などでは、けっしてない。

Thailand 2015