
一昨年と昨年に引き続き、撮影とデータ取材の一部を担当させていただいた「地球の歩き方 タイ 2016〜2017
」が2月8日(月)頃から発売になります。今回の改訂版では、巻頭のカラーグラビアで、タイ北部の街めぐり(チェンマイ、ラムパーン、プレー)で6ページ、タイ国内の世界遺産の紹介(主な内容は昨年と同じですが、写真の大半は撮り下ろしを含めた別カットを使用)で5ページの写真を提供しています。その他には、本全体の巻頭トビラとタイ中部の章トビラの写真、カンチャナブリーの項にある泰緬鉄道の見開き写真なども。書店で見かけたらお手に取ってご覧になっていただけるとうれしいです。
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仕事と重圧
終日、部屋で仕事。疲れからか、なかなか身体がしゃんとせず、仕事机に向かっても、あちこちからの連絡に対応したり、細々したことに手こずったりで、やろうと思っていた作業がなかなかはかどらない。気持ばかりが焦って、手が止まり、さらに気持がもやもやする。
いろいろ考えなきゃならないことが、目の前にたくさんありすぎるのだ。
途方にくれた気分になって、メガネを外し、しばらくの間、机に突っ伏す。でも、当然のことながら、何一つ解決しない。起き上がり、メガネをかけ、のろのろとマウスを動かし、再びキーボードを叩く。
単に仕事量が多すぎるだけなら、こんな重圧を感じたりはしない。その中のいくつかの仕事が、自分にとって本当に大切にしなければならない、ほかの人には肩代わりできない仕事だから、こんな風にきつく感じるのだと思う。
でも、それってもしかすると、幸せなことなのかな。そういう重圧に押しつぶされそうになるほど大切に思える仕事に携われるというのは。
ふと気がつくと
午前中に家を出て、昼、神保町でインタビューの収録。今日も面白い話を伺うことができた。終わった後、カメラバッグを背に渋谷に移動。マメヒコでコーヒーを飲んだりして少し時間をつぶし、夕方から新しい仕事の打ち合わせ。この案件、年に数回のペースで発生することになりそうだ。
ふと気がつくと、今、やっぱり、仕事の数が集中しすぎてる。いや、うすうす感づいてはいたんだけど、それにしても……。あれもやらなきゃ、これも進めとかなきゃ、と気ばかり焦って、何だか落ち着かない。ほんとに全部捌けるのかな、大丈夫かな、と自分でも自信が持てなくなる。
まあでも、やるしかない。それが仕事だから。
確定申告が憂鬱な理由
この季節になると、考えたくない、手をつけたくない、でもやらないわけにはいかない作業がある。確定申告の準備。
今年に入ってからも、忙しいのを言い訳にして、後回し、後回しにしてきたのだが、各社からの支払調書もほぼ揃ってしまったからには、着手せざるをえない。ちょっとでも気を紛らすため、ジャイルス・ピーターソンの3枚組CD「MASTERPIECE」をぶっ通しでかけながら、関連口座のデータをチェックして仕訳の準備に取りかかる。
しばらく作業に没頭していて、やっぱりどんどん気が滅入ってきて……はたと気づいた。確定申告の準備を憂鬱に感じる、最大の理由に。その年の稼ぎがよくてウハウハだったなら、メンドクサイ作業も苦にならないはずじゃないか。ここしばらく、ずっと出版不況のあおりで青息吐息のていたらくなのに、国民健康保険だ市民税だ都民税だとズバズバさっぴかれてるのをリアルな数字で見せつけられたら、そりゃ気も滅入るわ。
あー、リッチになりたい。贅沢したいとかじゃなく、税理士さんを雇えるくらいの余裕を持ちたい。そしたら、メンドクサイことは全部おまかせして、銭勘定のことはきれいさっぱり忘却の彼方に放り投げたい。まあでも、無理だな(苦笑)。
カレーの充足感
今週は、今日あたりまでにいろんな連絡や原稿素材が届くはずだったのだが、昼の間はまるで音沙汰なし。まあ仕方ない、と食材の買い出しに近所のスーパーへ。豚肉が全部4割引だ。煮込み料理用のバラ肉を買う。今夜はカレー。
タマネギをみじん切りにし、オリーブオイルと一緒に中火でじわじわ炒める。水気が飛んで飴色になったところで、豚肉、ニンジン、ジャガイモと順次追加。全体に油が回ったら水を入れ、沸騰したところでアクを取り、しばらく弱火でコトコト煮る。隣のコンロにごはん鍋をかけて米を炊き、それが蒸らしに入るあたりのタイミングで、カレーの方にルウを投入。さらにトロ火にして、焦げ付かないように時々かき混ぜながら煮る。
炊きたての白いごはんに、具だくさんのカレーをとろりとかけ、おもむろにスプーンですくって頬張る。うまい。自分の家で好きなようにカレーを作って、腹いっぱい食べる時のこの満たされた感じは、いったい何なんだろう。ほかの料理ともちょっと違う、カレーならではの充足感。
すっかり満足して、さあ風呂入ってのんびりするかとソファから立ち上がったとたん、Macに立て続けにメール着信。届くはずだった連絡や素材から、新しい仕事の相談まで。何だこのタイミングは……いや助かるけど。これもまあ、仕方ないか。