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傘がない

ぬるい雨が、朝から降り続いている。今日は鷹の台へ。午前から夕方までかけて、合計3件の大学案件取材。

午前中に1件終えた後、おひるごはんに、この駅に来るといつも行く洋食屋さんに行って、ドミグラスソースたっぷりのハンバーグ定食を食べたのが、唯一の息抜きだったか。あとはひたすら、取材、待機、また取材。相手の方の専門も話の内容もまちまちで、それによってこちらからのアプローチも変えなければならなかったので、ほとほと疲れた。

夕方、どうにかすべて終わって帰ろうと思ったら、傘立てに置いてあったはずの僕のビニール傘がなくなっていた。学生なのか誰なのか知らないが、明らかに来客が傘を固めて置いてある場所から、僕のだけ抜いていくとは。取材バッグの中に小さい折り畳み傘がたまたま入ってて、助かったけど。

こんな日は、ビール飲んで、さっさと寝ちまうに限る。

仕事の軸足

仕事でずっと忙しい日々が続くと、きついし、疲れもたまる。でも、いくらきつくても苦にならない忙しさと、負荷はそこそこでも精神的にげんなりする忙しさという違いは、仕事によってある気がする。

それは結局、その仕事に対する自分自身の軸足が、同じ場所に置き続けられるかどうかなのだと思う。取引相手や局面によって、臨機応変に対応を切り替えるとしても、軸足である自分の信条や思い入れがぶれなければ、疲れない。それを実現させるという目的を持てるからだ。でも、自分自身の軸足がぶれて、何のためにこれに取り組んでいるのか見えなくなってしまう、あるいはそうなることを強いられてしまうと、疲れるし、やる気もなくなる。プロとして「やる気出ません」じゃすまされないんだけど、でも、出ないものはしょうがない。

フリーランスとして働いてると、まあ、いろいろあるわけで。でもがんばります。生きてくために。

春のいびき

春。最近の僕にとってそれは、大学案件で目が回るくらい忙しくなる季節。

朝イチで家を出て、電車とバスを乗り継いで、相模原方面へ。何だかんだで、片道2時間ほどかかる。定刻に出発したバスが途中で10分も遅れて、あやうく遅刻するところだった。やれやれ。

取材自体は滞りなく終わり、依頼元の担当さんに「学食で一緒におひる、どうですか」と誘われ、ビーフシチューをごちそうになる。510円。うまい。最近の学生さんはうらやましいなあと思う。

帰りもバスと電車を乗り継いで、えっちらおっちら。窓からあったかい日の光が差し込むバスの中で、隣の若い女の子が座席に身体を埋め、いびきをかいて寝入っていた。

そして春が来た

今朝は早起きして、家から徒歩20分の場所にある税務署へ。確定申告を今日こそ終わらせねばならない。

開場してすぐの時間だったのに、申告会場にはすでに長蛇の列。幸い、すぐに列を離れて青色申告コーナーに誘導してもらえたので、そこまで待たされることはなかった。あの列でまともに待ち続けるのは本当に大変だろうな……。

一年前の申告の時の経験と、自宅でかなり周到に数字をチェックして整理しておいた甲斐あって、決算書などの書類はかなりスムーズに準備できた。よしよし、と思っていると、国民健康保険の支払証明書を持ってくるのをうっかり忘れていたのに気付く。ガッデム。係員さんに頭を下げ、家まで早足で往復して取ってくるはめに。

あたふたあたふた、どうにかこうにか、書類を全部提出し終えて、まだ長蛇の列が連なる税務署を出たのは、ほとんど正午前だった。近くのフレッシュネスでバーガーとコーヒーのおひるを食べ、半ば放心状態で、歩いて家に戻る。近所の家の庭では、木蓮の花がほころびはじめていた。

愉しかった時間

昨日は午前中に取材、午後は別の取材、夕方は打ち合わせ、夜は飲み会と、朝から深夜までずっと出歩いていた。さすがに疲れたけど、取材は面白かったし、飲み会もいい気分転換になったし、何より、夕方の打ち合わせで新しい本を無事に校了させることができたので、本当にほっとした。

自分で企画した本を作っている間はいろいろ大変だし、片時も気を抜けないけど、でもやっぱり、何者にも代えがたいくらい愉しい時間でもある。校了してしまったら、それも終わり。肩の荷が下りてほっとはするけれど、毎度のことながら、何だか寂しい気分になる。

でも、これから先は、作った本を1冊ずつ売っていくために、いろいろ努力していかなけれならない。本を作ったら終わりではなくて、読者の手元に届けて読んでもらえるように努力するのも、僕の仕事であり、役割でもある。

がんばらねば、だな。