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ひさしぶりの取材

昼から八王子へ。ひさしぶりに、大学案件の取材。去年の今頃も、同じ大学でまとまった数の取材を担当したのだが、またご指名をいただいた。ありがたいことではある。

時間が来て、お相手の方がいらして、名刺交換をして、軽くやりとりをした後に、ICレコーダーのボタンを押して……という手順を踏んでいて、はたと気付いた。こういう取材をするのって、ずいぶんひさしぶりじゃないか? 俺、この案件のインタビューって、どんな感じでやってたっけ?

いや、取材という仕事は、絶やすことなく、ずっとやってきていたのだ。インドとか、タイとかで。日本語の通じる日本人の方にインタビューするというのが、ずいぶんひさしぶりな気がして。インドやタイではとにかく意思疎通を図ること自体に四苦八苦していたけど、なまじ不自由なく言葉が通じる人が相手だと、顔の表情とか、言葉のトーンの裏とか、そういうことにまで気を配らなくてはならないという、別の苦労が出てくる。

あれも取材、これも取材。自分の仕事の振れ幅というかギャップに、自分で苦笑いしてしまう。

胸突き八丁

ここ半月ほどの間、新しい本の執筆・編集作業にひたすら没頭していた。一時はかなり焦っていたのだが、どうにか遅れを取り戻し、今日までに、約8割のページの準備作業が終わった。8割……ページ数だけで言えば。

ここから先、残りの数十ページは、半分以上が新規の書き下ろしで、残り半分もかなり手間のかかる作業が絡んでくる。文字通り、胸突き八丁。しんどい日々が続くのは間違いない。それもまあ、楽しいのだけども。

他にもタイ案件や大学案件もこれから作業や取材が入ってくるし、うっかり風邪とか引いたらそれこそスケジュール的に大変なので、いろいろ油断しないように、ぼちぼち、やっていきます。

ルーティンに従う

終日、部屋で仕事。タイから帰国して新しい本の執筆・編集作業に入って以来、仕事をする日の行動パターンは、毎日ほとんど同じ。

午前中遅めの時間に起床。シャワーで完全に目を覚まし、ラジオのスイッチをオン。朝昼兼用の食事は、インスタントラーメンと即席うどんとトーストのローテーション。食後にコーヒーをいれ、飲み終えたらラジオを切って、作業開始。夕方、必要に応じてスーパーに食材の買い出しに行き、適当に自炊して晩飯。食べ終えたら作業再開。その日のノルマと決めたところまで進んだら終わり。腕立て伏せ、腹筋、スパイダープランク、スクワット。晩酌のビールは1日おきに1缶。気が向いたらブログを書いて、だらだらネットを眺めて、深夜に寝床に潜り込む。

意外と思われるかもしれないが、僕は、こういうルーティンを守ること自体は、別に苦にならない。特に、本の執筆のように大きな仕事に取り組んでいる時は、ルーティンに従って行動していた方が、余計なことに気を取られずに作業に集中できる。で、そのうち、毎日ルーティンに沿って動き回っている自分を、別のところから客観的に眺めているような気分になってくる。そしてそれが、少し滑稽に思えたりもする。

まあ、物書きの日常なんて、そんなものである。

タイガー・ジェット・シン的集中法

以前、脳科学者の茂木健一郎さんが自身のブログに書かれていたのだが、勉強やデスクワークなどに取り組む時は、タイガー・ジェット・シン的な集中法が効果的なのだという。

タイガー・ジェット・シンは僕が子供の頃に大活躍していた悪役プロレスラー。入場してくると同時にサーベルを振り回し、パイプ椅子を叩きつけ、と最初からハイテンションで暴れまわっていた。茂木先生によると、僕らは机に向かう前に資料を揃えて並べたり、お茶やコーヒーをいれたり、といった段取りを整えてから、と思ってしまいがちだが、それだと集中力が上がりにくいのだそうだ。「さーて、やるか」と思った瞬間から、タイガー・ジェット・シンみたいにいきなりガーッと始めてしまう方が効率が上がるのだという。

最近、新しい本の執筆と編集で、来る日も来る日もデスクワークなのだが、どうにも気が乗らない時は、このタイガー・ジェット・シン的集中法、試してみようと思う。

ちなみにタイガー・ジェット・シンのあの悪役キャラは完全に演技だったそうで、ご本人はシーク教徒の聡明な人物なのだそうだ。

ビューティフル・ドリーマー

終日、部屋で仕事。新しく作る本の執筆・編集。細かい作業を一つひとつ、ちまちまと積み重ねていく。

いつかも書いたように、本づくりの作業は僕にとって、この世で一番楽しい仕事だ。但し書きをつけるとすれば、〆切というものがなければ、もっと楽しい(笑)。まあ、〆切がなければ、いつまでたっても何も形にはならないだろうけど。

子供の頃、「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」という長編アニメ映画を観た。細かい展開はあまり覚えていないのだが、ヒロインのラムの夢の中で、学園祭の前日がいつまでもいつまでもくりかえされるという物語だったと思う。本づくりの仕事も、いつまでもいつまでも〆切前日のままなら、ある意味楽しいのかもしれない……いや、やっぱりそれはしんどいか(笑)。

完成した本を、読者の方に手に取って読んでいただくまでが、本づくりの仕事。なので、しばらく辛抱して、がんばります。