Tag: Work

「PEAKS」2019年10月号

9月14日(土)発売のアウトドア雑誌「PEAKS」2019年10月号の巻頭特集「ニッポンのロングトレイル」で、海外のロングトレイルを紹介するコーナーに、4分の1ページ程度の扱いですが写真と情報を寄稿しています。僕が紹介したのは、スピティとラダックの間を結ぶパラン・ラ・トレックについて。少なくとも、マニアック度では群を抜いていると思います(笑)。

書店で見かける機会がありましたら、お手にとってご一読いただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

少し離れてみる

たぶん来年は、僕はラダックには行かないことになると思う。

理由はいくつかある。今年すでに2回、合計2カ月半近く滞在していたということ。いろいろ問題があって、来年はラダックでツアーガイドの仕事はやらないということ。今の時点で、ラダックで何か撮ったり書いたりしたいと思えるテーマが見当たらないこと。そして、先日から急激に悪化した、カシミール情勢のこと。

もちろん、外部から仕事としてラダックの取材を依頼された場合は即座に検討するし、実際、来年はともかく再来年以降はそういう取材が発生する確率が非常に高いのだが、とりあえず来年はラダックには行かないことになるだろう。……インドの別の地域には、来年もほぼ間違いなく行くことになるんだけど(苦笑)。

ラダックでは今年の初め、もうこれ以上は無理というくらいの取材を徹底的にやり切ったという感触は自分の中にあるので、少し離れてみてもいいのではないかと感じている。しばらくは、その取材の成果を形にする作業に集中して取り組みたい。

あとは、アラスカだな。今年はアラスカに行く時間が取れなかった。来年こそは、あの原野に戻りたい。

山あり谷ありの中で

どうも、2019年という年は僕にとって、異様に浮き沈みの激しい、山あり谷ありな年になってしまっている。

年の初めに割と(かなり?)厳しめの取材をして、どうにか無事切り抜けたと思ったら印パ武力衝突でその後の取材を邪魔されて。去年から準備していた企画を春先から着々と発表していって、ここからアゲアゲだと思ってたら、そこから二度三度とひっくり返され、最終的に全部徒労に終わって。何か致命的なミスをやらかしただろうか、と自分で自分を省みてみたが、どう考えても何から何まで外的要因に振り回されての結果のようなので(苦笑)、自分ではお手上げというか、やれやれとため息をつくしかない。

それでも、以前相方に言われた「見てる人は、ちゃんと見てる。わかる人には、必ずわかる」という言葉がまったくもってその通りだったことは、身をもってしみじみ実感している。どうにもならない理由でしんどい思いをしていた時、僕なんぞに、どれだけたくさんの方々が優しい言葉をかけてくれたことか。本当に心の底から、ありがたいなあと思う。

そうした方々の思いにほんの少しでも報いるためにも、僕はこれから己の全力を賭して、新しい本に取り組む。必ず良い本にしてみせる。それが僕の役割だ、と思う。

どうにか帰国

約1カ月のラダック滞在を終え、東京に戻ってきた。

折悪く台風が日本付近に発生したということで、デリーからの帰りの飛行機はどうなるのかしらん、とかなり不安だったのだが、とりあえず出発は定刻通り、到着は1時間半遅れと、どうにかこうにか辿り着いた。最後の方は、成田上空をぐらぐら揺れながらぐるぐる回り続けて、だいぶ気持ち悪かったけど。あ、あと、機内の各座席のモニタ、システムエラーとかで道中ほぼ全落ちという、安定のエアインディアクオリティ(苦笑)。それでもまあ、前回の14時間ディレイを思えば、だいぶましか。

何はともあれ、ただいまです。ふー、やれやれ。

———

ジョージ・オーウェル「一九八四年[新訳版]」読了。世間でもよく話題になっているが、この本で描かれている世界、今の日本の社会にあまりにもそっくりで、身の毛がよだつ。今の政府与党を支持するという人にこそ、読んでほしいと思う。

たぶん準備万端

午前中のうちに、荷造りの続き。撮影機材はいつも、出発前日に防湿庫から出してバッグに詰めることにしている。それも割とすぐに終わり、おひるに近所でつけ麺を食べた後、午後は家でまったり。これで準備万端、なはず。

時間と精神状態に余裕が出てきたからか、来年の仕事の計画などもつらつらと考えてみる。これからしばらくは忙しい。年内に新しい本の草稿を書き上げなければならないし、春先までにその本を仕上げなければならない。それに合わせてイベントやら展示やらをやらねばだし、それが終わったらまた取材に、ガイドの仕事に……。なんだかもう、1、2年先まですっかり埋まってる感がある。茫然。

まあ、その前に、まずはこの夏のラダックでの仕事だ。ではしばらく、いってきます。