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再読の日々

六月頃からひっきりなしに稼働し続けていたエアコンも、ようやく出番がなくなってきた。ガーゼの肌掛けが掛け布団になり、部屋着がTシャツと短パンから長袖スウェットの上下になり、朝のコーヒーがアイスからホットになり、近所を出歩く時の靴がサンダルからスニーカーになった。マンションから外に出ると、金木犀の匂いがふわりと漂っていた。やっと、秋らしくなった。

金子書房のnoteで、「流離人の耽読」という読書エッセイの連載を始めた。その準備の関係もあって最近は、本を読んでは連載の原稿を書くという、今までにないルーティンで仕事をしている。これが、思いのほか新鮮で、面白い。基本的に月二回更新なので、読んで、書いて、また読んで、と結構せわしなくて大変ではあるのだが、今まで書いてきた紀行文とはかなり違うスタイルの文章に挑戦していることもあって、充実感がある。何事もやってみるものだな、と思う。

連載の性格上、エッセイで取り上げるのは、かつて何度か読んだことのある本の再読である場合がほとんどなのだが、ひさしぶりに再読すると、当時心を動かされた言葉に再会してまた感動したり、以前は気付かなかったことにふと気付いたり、いろいろな発見がある。本を読むという行為自体の面白さも、再発見できているような気がしている。

せっかくの取り組みなので、がんばって、できるだけ長く連載を続けていければ、と思っている。

通信途絶

月曜の午後、突然、自宅のインターネット回線がつながらなくなった。ひかり電話回線も。原因不明。機器のつなぎ換えなどもしていないのに。

とりあえず、通信業者(ソフトバンク)にスマホで問い合わせる。最近のサポート窓口はチャットでの対応が中心なのだが、そこでも原因はわからず、自宅内での機器の不調ではないかと指摘される。自宅の外での通信障害は、特に起こっていないという。マンションの管理会社にも問い合わせてみたが、同じマンションのほかの部屋からの問い合わせは来ていないという。となると、うちにある機器のトラブルなのだろうか。

ソフトバンク側でチャット窓口を二つたらい回しにされ、回線を所持しているNTTのサポート窓口に回される。すると。

NTT東日本故障受付(0120-×××-×××)です。確認したところ、通信ビル又はケーブルの故障が発生中です。復旧次第、連絡させて頂きます。

まじか……完全に、家の外での通信障害じゃないか……ソフトバンクとマンション管理会社の言ってたことと、全然違う……。

丸一日以上かかって、ようやく復旧したのだが、何というか……ほとほと疲れた。

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齋藤陽道写真展「神話 7年目」鑑賞。凄かった。何というか、生半可な言葉では表現できない……。身体が震えた。大いなるものへの畏れと、生まれゆく者たちに託された祈り。齋藤さんが長い歳月をかけて積み重ねてきた思いが、あの空間に凝縮されていた。3月27日から30日まで、4日間限りの写真展なので、未見の方は何をおいてもぜひ。

Wi-Fiとプリンタですったもんだ

年末の押し迫ったこのタイミングで、自宅のWi-Fiネットワークとプリンタの再整備をしなければならなくなった。

ソフトバンクから配給されている回線接続用のルーターを交換するようにという要請が来たので、しばらく前に購入だけしてあった事務用のプリンタの入れ替えと同時に作業してしまおうと、相方のリモートワークがなくて自分の急ぎの仕事もない今週に実施することにした。しかし……新しいプリンタがAirMac Time CapsuleのWi-Fiネットワークをまったく認識してくれず、有線で直結してもダメで、設定をいじってるうちにAirMac Time Capsule自体が不具合を起こして、Webにつながらなくなってしまった。

さすがにめちゃくちゃ焦って、どうにかこうにかWebへの接続だけは回復させたのだが、こりゃもうあかんということで、AirMac Time Capsuleは退役させることを決断。翌日、新宿のヨドバシで、バッファロー製の最新のWi-Fiルーターを買ってきた。最新仕様だけあって、Webにも一発で接続し、Wi-Fiネットワークにプリンタやオーディオ機器を組み込むことにも成功。無事に自宅作業環境を復活させることができた。ふう……疲れた……。

年の瀬に何やってるんだろ、僕は。

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川内イオ『キミのお尻にカビを生やしちゃって、ごめんなさい。〜稀人ハンター子育て日記〜』読了。川内有緒さんの『自由の丘に、小屋をつくる』の後に読んだので、同じ家族の同じ時期の物語を別の側面から辿っていくという、面白い読書体験になった。日々予測不能の子育てにまつわるエピソードやトラブルが、軽妙な、でもとても誠意のある文体で綴られている。その誠意は読者に対してだけでなく、いつかこの本を読む時が来るであろう娘さんに対するものなのかなと思う。

「流離人(さすらいびと)のノート」

金子書房のnoteで、旅にまつわるエッセイの新連載が始まりました。連載のタイトルは「流離人(さすらいびと)のノート」。毎月25日に1編ずつ公開されていきます。

【連載】「流離人(さすらいびと)のノート」 山本高樹(金子書房)

読者の方々からの反応によって、今後どのくらい続けていけるかが決まってくると思いますので、文章を読んで気に入っていただけたら、ページ脇にあるハートマークをクリックして「いいね」をつけていただけると、非常に助かります……。どうぞよろしく。

「北インド・ラダック〜デリー1800キロ悪路旅」

小学館のアウトドア雑誌「BE-PAL」のサイトで、「北インド・ラダック〜デリー1800キロ悪路旅」という短期連載を始めました。2022年夏に約1カ月半をかけて取材したインド北部での旅の一部始終を、ユルめの写真紀行の形で紹介していく予定です。

「北インド・ラダック〜デリー1800キロ悪路旅」山本高樹(BE-PAL)

よかったらご一読ください。よろしくお願いします。