東京は、昨日、今日と真夏日。急に、むしっ、と暑くなった。今年の夏はいささか気が早いのかもしれない。
個人的には、夏にはもうちょっと遠慮しといてもらいたいというのが、正直なところ。だって今年は、6月末からインドに2カ月。帰ってきたら日本は残暑まっさかりだろうし、それが終わらないうちに、9月末からは例によってタイに1カ月。いつまでたっても夏が終わらない(苦笑)。
長い長い、長すぎる夏。夏が似合う男なわけではまったくないんだけどな‥‥。
東京は、昨日、今日と真夏日。急に、むしっ、と暑くなった。今年の夏はいささか気が早いのかもしれない。
個人的には、夏にはもうちょっと遠慮しといてもらいたいというのが、正直なところ。だって今年は、6月末からインドに2カ月。帰ってきたら日本は残暑まっさかりだろうし、それが終わらないうちに、9月末からは例によってタイに1カ月。いつまでたっても夏が終わらない(苦笑)。
長い長い、長すぎる夏。夏が似合う男なわけではまったくないんだけどな‥‥。
昨日の夜は、下北沢の書店B&Bで、「撮り・旅!」でもお世話になったブータン写真家の関健作さんとのトークイベントに出演させてもらった。諸事情で募集期間が実質2週間ほどしかなかったにもかかわらず、とんとんと順調に予約が入り、当日は完全に大入満員。お店が特別に仕入れたネパールのムスタンビールも完売し、関さんと僕の本もたくさん売れたらしい。ありがたいことだ。
僕にとっては、今年2月に一度やったことのある会場だし、お相手はトークの達人の関さんだし、客席の雰囲気や反応も最初からよかったしで、大丈夫大丈夫と自分で自分に言い聞かせていたのだけれど‥‥やっぱり緊張した(苦笑)。日曜の夜にわざわざお金を払って足を運んでくれた人たちを、自分の話と写真で楽しませなければならないのだから、簡単なわけがない。でも、イベントの後、うっすら上気した頰で会場を出ていくお客さんたちを見送っていると、やってよかったな、としみじみ思った。
昨日来てくれた方の一人が、イベントの感想をツイートしてくださっているのをたまたま拝見したのだが、「二人の写真は、撮影のために訪れた写真家の視点というより、ものすごく写真のうまい現地の人が撮っているようだ」と書かれていたのが、僕には何だかとてもうれしかったし、自分でも腑に落ちた。たぶん、僕や関さんの写真は、彼の地での被写体との距離が、とても近いのだと思う。物理的な距離というより、気持ちの距離が。
こてんぱんに疲れたけど、ほっとしたし、またがんばろう、と思えた一夜だった。
急な打ち合わせが入り、夕方、赤坂へ。3時間近くみっちり話し合いをして、目下最大の懸案事項が、ようやく動き出した。
思い返せば、3月中旬からGW前半まで、平日はほぼすべて取材で埋まり、休みの日もひたすら原稿書きに追われるというきつい日々だったのだが、GWが明けてからは、嘘のようにぱったりと無風状態になった。前々から仕込まれている仕事はいくつもあったのだが、そのどれもが揃って一時停止に陥って、いきなりヒマになってしまったのだ。こういう激しい波があるから、フリーランスはつらい。
まあでも、そんな無風状態も終わり。今日打ち合わせた案件以外にも、いろいろ動き出しそうだし。ようやく再起動がかかった今、夏から秋に向けて、がんばらねば。
いきなりですが、お知らせを2つほど。
今年の夏、8月17日(月)から23日(日)頃にかけて、ラダックで催される現地発着ツアーのガイドを務めさせていただくことになりました。日本の旅行会社GNHトラベル&サービスと、サチさんが経営するラダックの現地旅行会社Hidden Himalayaとの共同企画ツアーです。詳細はこちらのサイトにて。
もう1つ、そのツアーの紹介もうっすら兼ねた形で、5月24日(日)の夜に下北沢の書店B&Bにて、ブータン写真家の関健作さんとのトークイベントを開催することになりました。関さんと僕がなぜ異国の地に向かったのか、そこで何に出会い、何を感じ、何が変わったのか、その根っこの部分から掘り起こすようなトークができればと思っています。イベントの申し込みはこちらのサイトにて。
どちらも、もしご都合の合う方がいれば、よろしくお願いします。
この間、ほんの気まぐれに、Facebookのカバー写真を上の写真に変えた。すると、結構いろんな人からこんな風に聞かれた。
「これ、クマですよね。どうやって撮ったんですか?」
「いや、たまたまこういう場面に居合わせて、普通にそのまま」
「だって‥‥めっちゃ近くないですか、これ?」
この写真を撮った、アラスカのカトマイ国立公園のブルックス・ロッジは、アラスカの他の場所と比べても格段に近い距離で野生のブラウンベアの様子を観察できる場所として知られている。ロッジの敷地や川沿いに設けられている観察用のデッキまでの道などには、トランシーバーを持ったレンジャーが常駐して、人が不用意に近過ぎる距離でクマに遭遇しないように目を光らせている。ロッジを訪れる客も、まず最初にクマに関するレクチャーを受けなければならない。
そうはいっても、ロッジのすぐ近くの湖畔をぶらぶらしてるクマに、こんな風に結構な至近距離で行き合わせる可能性はある。そんな時に感じるのは、自分という存在の脆さ。このクマがほんのちょっと気まぐれを起こせば、僕なんて、簡単にぺしゃんこにされてしまうのだから。
人は、時に傲慢に自然を踏みにじり、取り返しのつかない仕打ちをする。軍の基地のために珊瑚の海を埋め立てるとか。でも、そうして人がこしらえたものは、往々にして長続きはしない。自然の側も、時に台風や地震や津波のように途方もない力で、人に災厄をもたらす。人は自然に対して、どんな風にして向き合っていくべきなのだろう。自然の中で、人は人として生きることを許された存在なのだろうか。
しばらく前から、そんなことを、ぼんやりと考え続けている。