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松尾 純 写真展「クゼゥゲ・クシュ」ギャラリートーク


以前「撮り・旅! 地球を撮り歩く旅人たち」にもご協力いただいた広島在住の写真家、松尾純さんの写真展「クゼゥゲ・クシュ」が、銀座と大阪のニコンサロンで開催されます。銀座ニコンサロンでは2018年6月20(水)から26日(火)まで、大阪ニコンサロンでは7月19日(木)から25日(水)まで。いずれも日曜は休館日です。

銀座での展示期間中、6月23日(土)14時から、松尾さんご自身が作品について話をするギャラリートークが開催されます。その司会を、僕が担当させていただくことになりました。予約不要、参加費無料でご観覧いただけますので、よかったらぜひお越しください。

旅の記録

今月末の引越しに備えて、不用品の整理を続けている。

押入れにぎっしり詰め込んでいたダンボール箱を一つずつ開け、捨てるものは可燃物と不燃物と資源ごみに分け、それぞれの袋に突っ込んでいく。化石みたいなLANやUSBのケーブルの山が発掘されたり、とっくの昔に処分したと思い込んでたプレステ2が出てきたり(苦笑)。古本屋さんに引き取ってもらう本は、ダンボール4箱分もの量になった。

そんな中、これは捨てられないなあ、と思ったのは、昔の一人旅の日記と、それぞれの旅で撮った主な写真を綴じたアルバム。22歳の時の最初の旅の日記は、リングノートの金具が錆びて粉々になりかけてたので、ジップロックに入れて保管することに。その後の個人的な旅の日記も、ほぼすべて残っている。ぱらぱらめくってみると、我ながら、几帳面に、こまごまと書いてあるなあ、と思う。

アルバムも、たぶんほとんど人に見せたことのないものまで残っている。大半がリコーのコンパクトフィルムカメラ、GR1Sで撮った写真だ。なまじデジタルで管理できないから、昔は写真をセレクトした後、キャビネ判で焼いてもらって、アルバムに綴じていたのだった。今見ると、まあ、ヘタクソだけど(苦笑)。

あの頃の僕の旅では、日記も、写真も、自分のためだけに残していた。ラダックでの長逗留の日々を一冊の本に書いたのをきっかけに、人に伝えることを目的にした旅の文章と写真を手がけるようになったけど、自分の中の根本的な部分は、もしかすると何も変わっていないのかもしれない、とも思う。

かけがえのない、旅の記録。さて、新居のどこに置けばいいだろうか。

神戸元町中華街

この間の週末は、用事があって、一泊二日で神戸に行ってきた。

神戸では、元町というところで宿を取った。元町はほんのりと潮の匂いのする町で、広々とした商店街を、人々がのんびりと行き来していた。「神戸ビーフ」を謳う看板があちこちにあり、それと同じくらいの数のスパイダーマンの等身大人形が、なぜかあちこちに貼り付いている。元町にはこぢんまりとした中華街もあって、大勢の若者たちがわいわい騒ぎながら、小さな椀で売られている400円くらいの麺を道端ですすっていた。

宿はその中華街のすぐ近くにあった。シンプルで小綺麗な宿で、Wi-Fiはもちろん、フリーのドリンクバーもある。海外からの宿泊客も多いから、このくらいの設備はあって当然なのだろう。夕方に少し散歩した後、お茶でも飲もうと思ってそのドリンクバーに行くと、むっちゃ見覚えのあるパッケージの烏龍茶のティーバッグが置いてあった。海外の中華圏を旅すると、いろんなところで遭遇する、どこにでもあるありふれた烏龍茶。ありふれてるのに、これがまた、うまいのだ。

ティーバッグをお湯に浸して、ひと口すすったとたん、どこかの国の見知らぬ宿にいるような気分になった。

「地上」2018年7月号「極奥物語 第十話」


6月1日(金)発売のJA(農協)グループ刊行の雑誌「地上」2018年7月号のカラーグラフに隔月で掲載されているシリーズ「極奥物語」に、今年1月に取材したラオス北部の少数民族の村々についての写真紀行「紅の矜持」を寄稿しました。

同誌は一般の書店では販売されていませんが、下記のページから申し込めば、単月号を1部から購入可能です。必要事項をフォームに記入して申し込むと、雑誌本体と請求書兼払込用紙が送られてきます。

「地上」購読申し込み|地上|雑誌|一般社団法人家の光協会

写真はすべて撮り下ろし、文章も書き下ろしの写真紀行です。ご一読いただけると嬉しいです。

Laos, from Dawn till Sunset