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本好きのための本屋さん

昨日の午後、電車に乗って立川へ。普段はあまり降りることのない駅だけど、今回のお目当ては、オリオンパピルスという本屋さん。今年六月にオープンしたばかりの店だが、「北欧、暮らしの道具店」の青木さんがブログで激賞していたので、行ってみようかなと思ったのだ。

オリオン書房といえば、立川界隈では知らぬ者のない書店チェーンで、出版社の書店営業さんも重点的に回るポイントにしているそうだ。他の系列店は割とオーソドックスな街の本屋さんのスタイルだが、オリオンパピルスはそれとはかなり違う。形も色もまちまちな本棚がちょっとした迷路のように配置されていて、それぞれの棚には、版元やシリーズに関係なく、考えに考え抜かれたに違いない取り合わせの本が並べられている。一冊々々の本がどんなものかを熟知した上で、「この本は面白いですよ。そして、こういう本を探しているあなたは、こんな本も好きなんじゃないかな?」と、さりげなくおすすめしてくれているような感じなのだ。

この間行った代官山の蔦屋書店が、建物の設計段階から緻密にコーディネートされている書店だとすれば、オリオンパピルスは、天衣無縫で自由な棚作りが魅力の書店といえるだろうか。本好きな人にはたまらない店だろうし、こんな書店に自分が作った本を置いてもらえるとしたら、本の作り手としてもすごく嬉しい。いい刺激をもらった気がする。

声とギターの休日

いい天気。電車に乗って都心へ。日曜なのに、まるでラッシュアワーのように人が多く感じる。師走だなあ。

渋谷のカフェ・マメヒコでコーヒーを飲み、代官山の蔦屋書店へ。この店、なかなか面白い。文学やアート、旅、料理といったテーマで緻密なコンテキストを組んだ棚作りがすごく楽しい。何となくぶらついているうちに、思いがけない本と出会えるチャンスがある。

夕方、吉祥寺まで戻ってきて、前から楽しみにしていた、キチムで開催される羊毛とおはなのカフェライブへ。お二人との距離が、ものすごく近い! こういうこぢんまりとした空間で彼らのライブを体験したいとずっと思っていた(でも東京でのカフェライブはすぐにソールドアウトしてしまう‥‥)ので、ようやく念願が叶ったというわけ。

薄暗い店内で始まったライブは、本当に素晴らしかった。声とギターだけで、あんなにも心地いい空間を生み出して、聴く人の心を穏やかにさせるとは‥‥。アンコールで、マイクなしで歌ってくれたクリスマスソング、最高だった。いろいろあった一年の終わりに、いいライブで聴き納めをすることができた。

小さなプレゼント

昨日まで降っていた雨も止んで、今日はすっきりと澄み切った青空。それにつられて、十日ぶりくらいに電車に乗って都心へ。神宮外苑の銀杏並木でも見物に行こうかと思った次第。晴れていても風は冷たく、ピーコートを着ていてちょうどいいくらい。もうすっかり冬だな。

銀杏並木の黄葉は、冷たい雨に散ってしまったのか、すでに盛りを過ぎた感じで、ちょっぴり残念。でも、ひさびさに寄ったCAFE246でうまいタコライスを食べ、隣のBOOK246で旅の本たちをゆっくり見られたのは楽しかった。旅の本ではないけど、岡山にいる姪っ子と甥っ子へのクリスマスプレゼントに、もうひとつの研究所のパラパラブックスを買う。単語帳くらいのかわいいサイズで、びっくりするくらい緻密で愉快なパラパラマンガが楽しめる。僕自身、店頭のサンプルで、しばらく素で遊んでしまった(笑)。

ぶっちゃけ、たとえば甥っ子の場合、仮面ライダーや戦隊モノのグッズなら100パーセント喜ぶとは思うのだが、それはもう岡山でさんざん与えられているから‥‥。まあ、こんな天の邪鬼な叔父がいてもいいんじゃないかな(笑)。

六月のような十月

午後、映画を観に渋谷方面に出かける。何だか蒸し暑い。十月なのに、まるで六月頃のような天気だ。

途中、表参道にある店に寄って、前から目をつけていたジーンズを購入。ジーンズを買ったのは本当にひさしぶりだったのだが、ウエストが30インチでぴったりだったので、ひと安心。太ってなかった(笑)。

その後に観た映画は——たぶん明日レビューを書くけど——先週観た映画が結構重い内容だったので、今週はほのぼのした牧歌的な映画を選んだつもりが、ある意味、先週以上に重かった(苦笑)。どよーん、とした気分を晴らすべく、新宿に移動し、アカシアでピルスナービールとビーフシチューのプチ贅沢。蒸し暑かったので、ビールがうまい。

まあ、映画はいい映画だったし、ジーンズは買えたし、おいしいものも食べられたしで、いい休日だったかな。

写真を撮られる

昨日、歯の詰め物が取れてしまったところがあったので、今日は朝イチで歯医者へ。治療はすぐに終わったのだが、保険証が先月末で失効していたことに今頃気付いた。それを市役所に取りに行ったりして、朝から結構バタバタ。

午後は神保町で取材。といっても、僕が取材するのではなく、される側。僕が今手がけている仕事の中でも、写真にまつわる話を中心に聞かれた。それはそれで気疲れしたのだが、さらに追い打ちをかけられたのが、写真の撮影。

「じゃ、扉ページ用の写真は、外で撮りましょうか、外で」

‥‥え? ‥‥そ、外?

かくして僕は、大勢の人が行き交う神保町の街のあちこちで、顔をひきつらせながら、写真を撮られる羽目になったのだった。ただでされ撮られ慣れしていないのに、こんな街の中でなんて‥‥。恥ずかしくて死にそうだった。神保町界隈で働いている知り合いに目撃でもされたら、本当に倒れてしまっていただろう。

いやもうほんとに、ああいうのは勘弁してください。