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南風荘ビール

終日、部屋で仕事。先週取材した分の原稿は、どうにか形になってきたので、ひと安心。

風呂の後、ビールを飲もうと思ったが、こんな暑い日には気分を変えて、南風荘ビールを作って飲もうと思い立つ。要するにビールをグレープフルーツジュースで割ったものなのだけれど、特に暑い時にはさっぱり飲めて、うまかったりする。

南風荘ビールはもともと、高山なおみさんも関わっていた吉祥寺の名店KuuKuuのメニューだったそうだ。その後は国立のニチニチや国分寺のトネリコに受け継がれたが、トネリコは閉店してしまったし、今、南風荘ビールという名前で飲めるお店は、ニチニチのほかにどこかあるのかな。

そう思うと、何だかちょっと、ほろ苦い味。

新しい仕事

午後、高尾と八王子で取材。先日顔合わせした新しい依頼主からの最初の仕事。

新しい仕事で特に取材が絡む時は、要領をつかむまで、かなり慎重に行動するように心がけている。たとえば、ある人にインタビューする時、自分としては原稿を書くのに十分な数の質問をしたと思っていても、依頼主はまだ聞きたい質問が残っていたりすることが結構多い。最初のうちは、そういった細かい部分もいちいち確認してすり合わせながら、要領をつかんでいく必要がある。

昨日書いたエントリーにも通じることなのだが、最近は新しい依頼主も、従来からの依頼主も、割とこっちを信用してくれて、いろいろ任せてくれようとするケースが増えてきた。とてもありがたいのだけれど、それで勘違いして自惚れと過信から油断して、手痛いミスを犯したりしないように気をつけなければ、と思う。

今日はとりあえず、慣れないことだらけで、疲れた。ビール飲も。

ゲリラ豪雨

昼、打ち合わせのため、築地へ。

家を出て、三鷹駅まで15分ほどの道程を歩いていると、北西の方角からみるみるうちに空が暗くなり、風が湿り気を帯びてきた。あ、やばいかも、と感じて、最後は小走りで駅舎に駆け込む。改札を通ってプラットホームに出ると、ものすごいどしゃぶり。これじゃ傘があっても何の役にも立たないだろう。危なかった‥‥。

しかし、問題は打ち合わせ場所の築地に着いてからだ。そっちでもこんなどしゃぶりなら、小さな折り畳み傘で突っ切らなければならない。電車に乗り、iPhoneでアメッシュを見ると、「猛烈な雨」を示す真っ赤な帯が東京上空を東へと動いている。打ち合わせ時刻もあるから、止むまで雨やどりというわけにもいかないし‥‥。

半ば観念して、築地駅から地上に出ると、意外なことに、雨はほとんど降っていなかった。ほんとに局地的なゲリラ豪雨だったようだ。しかし最近、変な天気が続いてるなあ。

接点を作る

昨日の夜はモンベル渋谷店で、ブータン写真家の関健作さんとのトークイベントに出演した。毎度のことながら緊張したが、関さんのおかげもあって、どうにかやり遂げることができた。

あいにくの雨の中、会場には定員の60名を超えるお客さんが集まり、発売されたばかりの関さんの本を大勢の人が買い求めていた。その余波か、少しだけ持ち込んだ僕の本も早々に売り切れてしまった。会場には、僕が何かのイベントに出る時によく参加して声をかけてくださるおなじみのお客さんもいれば、イベントの前まではラダックのことをよく知らなかったのに好きになってくれたというお客さんもいて、それぞれに何だかとてもうれしかった。

昔は、物書きあるいは写真家として本を一冊作り上げてしまえば、それで任務は完了だと思っていた。でも今は、本はとても大きな成果物ではあるけれど、伝えたいことを伝えるための道具の一つでしかない、とも感じている。今回のイベントのような形でいろんな人との接点を作り、自分が伝えたいことに気づいてもらうきっかけにする。それはささやかなきっかけでしかないかもしれないが、やがてとても大きな変化につながらないともかぎらない。

だからこれからも、自分にできる範囲で、そういう接点を作る努力をしていければと思う。

叶えられないこと

午後、目黒での打ち合わせに出かける。天気予報は今日も当たらず、降らないはずの雨が降っている。

今日の打ち合わせは初対面の編集者の方とだったのだが、自分の中でほぼ完全に固まっていると感じていた企画に、別の角度からの可能性を示唆してもらえた。この方向でうまくいくかどうかはわからないし、分の悪い勝負であることに変わりはないが、人と話をすることで初めて見えてくる可能性があるということを、あらためて感じた。

ありったけの熱意と努力を注ぎ込んでも、叶えられないことは世の中にたくさんある。けれど、熱意と努力を注ぎ込むことをしなければ、絶対に何一つ叶えられない。きついけど、やるしかない、と思う。