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コワーキングスペースを試す

今日は、吉祥寺にあるコワーキングスペースに行って、お試しで何時間か作業をしてみた。

普段、デスクワークはほぼ100パーセント、自宅の仕事机でするようにしている。スタバやルノアールなど、自宅以外の場所で作業するのは苦手な方だ。ただ、最近は相方が、勤め先の事情でほぼ毎日、自宅でのテレワーク勤務になっている。普通のデスクワーク、つまりメールなどでの連絡業務や、頼まれ仕事の執筆や編集作業であれば、相方と机を並べての作業でも、別に気にならない。ただ、(これから入ってくるかもしれない)自分自身の新しい本の原稿を書き下ろす作業が発生すると、周囲の気配から隔絶された、一人で完全に集中できる環境があった方がいい。そこで、一人執筆作業環境の候補地として、コワーキングスペースを試してみることにしたのだ。

今回試したコワーキングスペースには、開放型の座席のほかに、一人分ずつ前と左右をパーテーションで完全に仕切った、ブース席がある。僕が目をつけていたのはこのブース席だったのだが、実際に試してみると、申し分のないぼっち感(笑)。周囲の動きが視界に入らない(つまり自分の挙動も周囲から見られない)と、自分の作業に没入しやすくなる。他の席でリモート打ち合わせなどが始まってしまうと、その声が漏れ聞こえてくるのが少し気になったが、ノイズキャンセリング機能付きイヤフォンを導入すれば、割と簡単に解決できそうだ。あとは、普段と違う環境を一人で体験できたので、単純にテンションが上がった(笑)。単発での利用だとそれなりの値段だが、月極プランとかだとかなり割安に使えるというのも、悪くない。

とりあえず、新しい本の企画、二冊分のどちらかが通ってからの話になるが、作業環境をうまく切り分けつつ、より良いコンディションで執筆に集中できるようにしようと思う。

一年ぶりのラジオ

昨日の午後は、J-WAVEの「GOOD NEIGHBORS」という番組に出演した。ラジオ番組への出演は、昨年春に出たbayfmの「THE FLINTSTONE」以来、約一年ぶり。J-WAVEでの出演となると、2012年以来、九年ぶりということになる。

昨年の出演時はGoogle Meetを使ってのリモート収録だったのだが、今回はリモートでの生出演。スタジオとの映像中継はパソコンのZoomで(Zoomの音声はオフ)、音声はiPhoneのFaceTimeアプリ(FaceTimeの画面はオフで音声のみ)でマイク付きイヤフォンを使って、という方式だった。聴いてくれた方々がみな「リモートなのに、話し声が意外にクリアでびっくりした」という感想を伝えてくれた。実際、FaceTimeで音声を取ると、Zoomなどよりも音質がかなりよくなるらしいのだ。かれこれ一年以上もの間、リモートでのゲストの出演や収録を数多く強いられているラジオ局側の工夫なのだと思う。

トークの内容自体は、平日午後に放送される穏やかな雰囲気の番組ということもあって、聴く人の大半をおいてけぼりにするようなマニアックな話は、もちろんしなかった(笑)。ただ、それまで僕やラダックのことをまったく知らなかったような人が、今回の放送を聴いて「へー、ラダックって、どんなところなんだろう」と心の隅にでも付箋を貼っておくように気に留めてもらえていたら、それだけで僕はとても嬉しい。

次にJ-WAVEからお呼びがかかるのは、いつなんだろう。また、九年か、十年後くらいかな(笑)。

電車でサラダチキン

昨日、都心に出かけようとして、電車に乗った。昼過ぎだったので、車内はまあまあ空いている。一番隅の席に腰を下ろした。

次の駅で、わらわらと人が乗ってきて、座席はほぼ埋まった。僕の隣には、ジャージ姿のやや大柄な若い男が座った。コンビニで買ったものが入ってるっぽいビニール袋を持っている。

電車が動き出すと、その男はビニール袋に手を突っ込み、何かを取り出した。サラダチキンだ。で、それを、いきなり開けにかかった。

まじかよ。そんなもん食べるのか。この、コロナ禍のご時世に。結構混んでるこの電車の中で。で、よりにもよって、俺の隣で。

僕は秒速で立ち上がって、車両の反対側に逃げ出した。途中でふりかえると、べりべりとビニールをむいて、サラダチキンを頬張ろうとしてる男の姿が目に入った。

誰か教えてあげてくれ、あの男に、TPOってやつを。

ノンアルに思う

四月下旬から東京都で発令されている、緊急事態宣言。今回の宣言下では、飲食店での酒の提供が禁じられた。

吉祥寺にあるなじみのバーは、休業せざるを得なくなった。三鷹や西荻窪の行きつけのお店も、ノンアルのドリンクのみにしたり、いつもと業態を変えたりして、それぞれ頑張っている。そうしたお店に行くと、いつもと同じ愛想のよさで、いつもと同じように心のこもった、おいしい料理を出してくれる。でもさすがに、酒を出せなくなったというのは、相当きついようだ。去年からずっと、時短営業だ何だとあれこれ締め付けられる中で、いろいろ工夫して頑張ってきただろうに。

最近の酒造メーカーの技術力はすごいので、ノンアルコールビールも、味はそんなに悪くなく、それなりに飲める。じゃあ当面は外食もノンアルでしのぐか、と思えるかというと……正直、まったく納得できない。

コロナ禍が始まって、かれこれ一年以上経つ今になって、飲食店に酒の提供を禁じるのは……理論的・戦略的・医学的な根拠に基づく判断というより、行き当たりばったりにあれこれ講じてきた対策では感染拡大を抑えきれなくなったから、とりあえず酒を止めてみるか、という窮余の策でしかないように思う。理論的・戦略的・医学的な根拠に基づいて、広範囲な検査と隔離と補償を徹底してきた台湾やニュージーランドのような国々の今の平穏ぶりとは、あまりにもかけ離れた結果だ。

今の日本のこの惨憺たる結果を招いたのは、間違いなく、政府与党の政治家たちが、無為・無策・無能だからだ。彼らがまっとうに考えて仕事をしていれば、感染拡大はもっと抑えられたし、医療崩壊も起こらなかったし、多くの人が困窮に追い込まれるのも防ぐことができた。酒だって普通に店で飲めた。ライブや演劇にだって普通に行けた。オリンピックなんて、とうの昔に返上していたはずだ。

まっとうな思考のできない政治家が、自らの過ちを省みることも認めることもせず、詭弁を弄して地位と利権にしがみついているうちに、日本は本当に、ぐちゃぐちゃな状態になってしまった。

次の総選挙まで生き残れたら、自分の一票で、自分の意志を示そうと思う。

桜の季節


先週は、何度か散歩をして、桜の花を見に行った。善福寺公園、小金井公園、井の頭公園。桜はちょうど見頃のタイミングで、枝先にぷくぷくと咲いた薄紅色の花々が、とても綺麗だった。

去年の今頃は、「来年は普通にお花見ができるようになってるといいね」と相方と言い合ってたのだが、一年経った今も、残念ながら、普通に花見ができるようにはなっていない。花見スポットではゴザを敷いての宴会は禁止されていて、マスクをつけた人々の列が、満開の桜の下を巡回していた。桜の樹々からしてみたら「去年も今年も、人間たちの様子は変だな」と思うことだろう。

さて、来年こそは、普通にお花見ができるように、なって、いるのだろうか? 個人的には、五分五分といったところかな、と思う。