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焼肉のおすそわけ

ラダックの風息[新装版]」が無事に完成したので、昨日は吉祥寺の李朝園で、恒例の焼肉打ち上げ。ひさしぶりに食べに来たけど、安定のうまさ。今回の本は企画が通るまでにとんでもなく苦労させられたから、感慨もひとしおだ。

肉の合間にイカのゲソをうれうれと炙っていた時、隣の席にいたご婦人から、

「あの、すみません。もしよかったら、これ、めしあがりませんか?」

と、焼く前の肉がふた皿、差し出されてきた。聞くと、一緒にいた年配の男性が体調がイマイチなので、早めに切り上げて帰ることにしたのだという。

「残して帰ったら捨てられちゃうから、もったいないでしょう?」
「ありがとうございます。じゃ、いただきます」

というわけで、こちらとしては構想外だったホルモンとコブクロが供給され、期せずして異様に充実した食卓になった。こんなこと初めてだ。

ありがとうございました。ごちそうさまでした。そして、どうかお大事に。

写真展「風息の行方 ラダック ザンスカール スピティ」

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ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]」の発売に合わせ、ひさしぶりに写真展を開催します。会場は、東京・三鷹のリトルスターレストラン。前半の1カ月はパンゴン・ツォやツォ・モリリ、ザンスカールなどの主に自然をテーマにした展示。後半の1カ月はスピティとそこで暮らす人々をテーマにした展示にする予定です。会場では、書籍に小冊子とポストカードをセットにした「ラダックの風息[新装版]限定特典セット」の販売も行います。

開催期間中の在廊予定は、SNSなどで随時お知らせします。みなさんのお越しをお待ちしています。

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山本高樹 写真展
「風息の行方 ラダック ザンスカール スピティ」

インド北部、ヒマラヤの西外れにひっそりと息づくチベット文化圏、ラダック、ザンスカール、スピティ。この地をずっと見守り続けてきた「ラダックの風息[新装版]」の著者、山本高樹による最新写真展。空果つる地を吹き抜ける、風息の行方を辿る旅へ。

期間:2016年3月29日(金)〜5月29日(日)
会場:リトルスターレストラン
東京都三鷹市下連雀3-33-6 三京ユニオンビル3F
TEL&FAX 0422-45-3331 http://www.little-star.ws/
時間:11:30〜24:00(土日祝12:00開店/日祝23:00閉店)
定休:月曜日(臨時休業や貸切の日もあるため、同店のサイトをご確認ください)
料金:無料(会場が飲食店なので、1品以上のオーダーをお願いします)

※会場では山本高樹の最新刊「ラダックの風息[新装版]」に部数限定の小冊子「未収録エピソード」とポストカード2種をセットにした「ラダックの風息[新装版]限定特典セット」の販売も行います。

身体が緩む

すっかり春めいてきた。近所の木蓮の花びらも、散り朽ちる寸前。あと十日も経てば若葉が芽吹くだろう。

午後、六本木で仕事。今日はとにかく暖かくて、シャンブレーのシャツにコーデュロイのジャケットを羽織っただけでも全然問題なかった。ついこの間までダウンジャケットの世話になっていたのに。取材はどうにか無事に乗り切り、帰りに新宿でラーメンを食べ、三鷹ではまほろばで珈琲豆、こいけ菓子店でショートブレッド、たかねで道明寺を買う。

先週末からちょっと体調がイマイチだったけど、寒さが緩んで、身体の緊張も緩んだというか、ほっとした感覚でいる。それでなくても忙しかったり神経をすり減らしたりだったから、なおさらだ。

まあ、その一方で運動不足も極まっているので、フィジカル的に悪い意味でもすっかり緩んでいるのだが。春先にちょっと山歩きでもして、引き締めなければ。

木蓮、花冷え

週末、ぐったりしつつも仕事をしてどうにか乗り切り、今日はまた昼から、白金高輪方面で取材。原稿を書いたそばからすぐ次の取材。なかなかにしんどい(苦笑)。

今日は、冷たい雨が一日中降り続いた。外を出歩く時も、ゴアテックスのパーカの内側にインナーダウンとベストとタートルネックセーターを着込み、手袋をはめ、防寒用の帽子をかぶった。ついこの間、カバーオールジャケットとネルシャツで出歩いていたのが嘘のようだ。

ここ数日の冷え込みは、例年と比べてもちょっと珍しいほどだとか。先週の暖かさにつられて咲いた木蓮の花も、あっという間に咲き散ってしまうかと思いきや、この冷え込みにびっくりしたのか、まだ踏み止まっている。来週明けくらいかな、東京で桜が咲きはじめるのは。

遠路はるばる

朝起きたら、下唇にヘルペスができていた。僕の場合、これが出てくると、相当疲れてるという状態だ。

午前中に家を出て、横浜方面へ。電車で横浜まで行き、そこからバスに乗り換え、降りてから歩く。片道2時間くらいかかった。冷たい雨が降る中、どうにか待ち合わせ時間に間に合ったが、肝心の相手の方が、事情で40分くらい遅れて到着。それからみっちり取材し、終わった後、再びバスと電車を乗り継いで帰路につく。家に着いたのは、すっかり日が暮れた頃だった。

我ながら、割に合わない商売だなと思う。移動時間と取材時間と、それから執筆にかかる時間によっては、ファストフードやコンビニでバイトした方が全然割がいいくらいだし。ライティングのスキルなんざ、あってもまるでプラスにならない。

それでもこの因果な商売を続けている。ため息をつきながら、キーボードを叩き続けている。