Tag: Seasonal

宇治白玉金時


台風10号が西日本の方に接近中ということで、東京も、日が射したと思ったら急にどしゃぶりという不安定な天気。都心とかに出かけるには微妙だなあと思ったので、スーパーでの買い物がてら、西荻界隈を少し散歩してみる。

乙女ロードをぶらぶら歩いて、前から気になっていた「甘いっ子」という甘味処に入ってみる。かき氷で有名なお店らしく、僕も宇治白玉金時を注文。抹茶の味がしっかり濃くて、氷はふわふわ、小豆はほっくり甘く、白玉は柔らかくてちゅるんとしている。ひさしぶりに超王道の、かき氷らしいかき氷を堪能させてもらった。

こういうのが、日本の夏、なんだろうなあ。ごちそうさまでした。

大人になれない

気がつけば、今日で今年の7月も終わり。明日からは8月だ。ここ数年、この時期には日本にいないことがほとんどなので、今東京でじりじり暑さに耐えているのも、珍しいといえば珍しい。

今年、インドから東京に戻ってきた日は、父の命日でもあった。8年前のことになる。あの時は本当に、いろんな意味でしんどかった。それでもまあ、自分は、どうにかこうにか、今もこうして生きている。

あの頃に比べると、僕はますますおっさん化が進行して、見てくれも所作も、今や紛うことなき普通のおっさんと化している。髪の毛がまだ普通にあるのと、腹が出ていないのだけが救いか。その一方で、精神年齢の方はというと、これがいまだに、なかなか大人になり切れない。ほんのちょっとしたことですぐにいきりたつし、青臭い台詞を吐き散らしては、周囲を面食らわせたりしている。

まあ、これはもう……持って生まれた性格だな。しゃーない。物分かりのいい大人には、一生なれそうにない。

白桃の剥き方

実家の母が手配してくれた、岡山の白桃の箱詰めが届いた。

白桃の剥き方、切り方にはいくつかの方法があると思うが、僕の知ってるやり方はこんな感じ。まず、冷蔵庫でキンキンに冷やした桃をまな板の上に置きつつ、ピーラーなどで慎重に皮を剥く。皮も果肉もとても柔らかいので、握りつぶさないように用心しつつ、ピロピロと皮を剥いていく。

皮を剥き終わったら、中心部にある大きな種をかわす角度で包丁を入れ、ざっくりと大ぶりに切り落とす。種だけ残す形で切り落とし終えたら、器に盛り、あんぐりと口を開けて頬張る。至福。

しかしまあ、岡山の白桃とシャインマスカットは、世界でも一、二を争うくらい、うまい果物だと思う。生産者の方々に、感謝。

あと何回、桜の花を

帰国して、四週間ほど経った。気がつくと、桜の花も盛りを過ぎ、そろそろ散りはじめている。今年は天候やタイミングにも恵まれて、割とたっぷり、桜の花を堪能できたような気がする。あわただしい年には、一、二度、ちらっと桜を見るか見ないかで終わってしまったような時もあった。

人生の折り返し点を過ぎると、春が来るたびに、「自分が生きている間に、あと何回、桜の花を見られるだろうか」と考えるようになる。実際、その回数は、そんなには多くない。不測の事態でさらに少なくなる可能性もある。

だから、世の中の人々は、桜の花が好きなのかな、と思う。過ぎていく時間と、残された時間を、桜の花の気配で感じ取りながら、慈しむように。

失われた季節感覚

インドから戻ってきて以来、周囲の他の人から「最近暖かくなってきましたね〜」とか「今日は冬に逆戻りしたみたいに寒いですね!」とか話しかけられても、うまく答えられずにいる。暖かいんだか寒いんだか、自分でも正直よくわからないのだ。

1月中旬から2月中旬までは、厳寒期のラダック。最低気温はマイナス20℃、最高気温でも氷点下。そこからデリーに移動すると、一年で一番寒い時期とはいえ、最高気温が26℃。そこからさらに暑いアムリトサルを経由してダラムサラに移動すると、まさかの吹雪に見舞われ(苦笑)、シムラーでもみぞれ混じりの冷たい雨。で、またデリーに戻ってくると、上はTシャツ1枚で過ごせるほどの陽気。行く先々の天気や気温が乱高下すぎて、季節感覚が結構ポンコツになってしまっているのだと思う。

まあ、風邪とか引いてるわけではないので問題ないといえばそれまでだが、いろいろまともな状態に戻れるのは、いつになることやら。