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アスパラガスのゆで方

近所の桜並木も、すっかり満開。夕方、食材の買い出しに、スーパーへ。

今日は卵や牛乳などをちょこっと買い足すだけのつもりだったのだが、地場野菜コーナーで、細くてすらっとしたアスパラガスが売られてるのを見つけて、つい買ってしまった。晩酌のビールの肴にしたら、うまいだろうなあ、と思って。

で、いざゆでようとして、はたと気づいた。俺、アスパラガス、自分でゆでたことなかった。どうやってゆでるのが正解なんだろう? ググってみると、なるほど、いろいろ情報があった。

まず、根元に近い部分は固いので、手で真ん中のあたりと根元の方を持って、曲げていくと、ぽきっと折れる。折れた根元の方は使わないらしい。で、アスパラガスは長いので、フライパンに水を張り、塩をひとさじ入れて、沸騰させる。そこにアスパラをそっと入れて、1分半くらい。ゆで上がったら、冷水にさらして色を止め、食べやすい長さに切る。あとはマヨネーズなり、生姜醤油なり、好みの味付けで。

素直に情報に従ってゆでたアスパラガスは、やわらかくて、みずみずしくて、たまらないうまさだった。また地場野菜コーナーで見つけたら、買ってこようかな。

いちごの味

晩飯の食材の買い出しに近所のスーパーに行った時、何の気なしに、いちごを1パック買った。ついでに練乳も。いちごに練乳をかけて食うなんて、もう、いつ以来だか思い出せない。何十年ぶり、くらいかもしれない。

実家のある岡山は気候が温暖で、果物栽培も盛んだった。子供の頃、果物は当たり前すぎるくらいいつも食卓にあった。マスカットや白桃など、東京で買うと目玉が飛び出るくらい高価な果物も(もちろん地元で出回るずっと安いものだが)、季節になれば毎日のようにぱくぱく食べていた。

いちごも確か、親戚が露地栽培していた記憶がある。子供の頃、収穫の手伝いというか、もいでは食べ、もいでは食べ、していた記憶もある(笑)。あの時食べた、小さないちごの味だけは、今も不思議によく憶えている。すっぱかった。でも、たまらなくおいしかった。お日さまの恵みが、ぎゅうっと詰まったような味だった。

風邪っぴきの間に

ここ2、3日、風邪で微妙だった体調も、ほぼ回復。今日も取材のため、昼から出かける。

風邪の悪寒が消えたからか、大気が思いのほか暖かく感じる。マンションの玄関を出て、駅に向かう途中、あっ、と思わず立ち止まった。近所の木蓮の花が、いつのまにかすっかり咲き切って、大きな花弁がぼたぼたと散り始めていたのだ。

この木蓮の木が、毎年、ふわっと白い大きな花を咲かせるのを見るのが、この時期の楽しみの一つだった。今年はアラスカくんだりに出かけて、反動の疲れで風邪とかひいてぐずぐずしてるうちに、木蓮の咲き始めをすっかり見過ごしてしまっていた。それだけ余裕がなかったということなのだろう。

いかんな、こんなことでは。木蓮、また来年、きれいな咲き始めを見せておくれな。

今さらの風邪

我ながらどうかと思うのだが、今頃になって、風邪をひいた。極寒のアラスカではなく、春間近の日本で。

風邪といっても今のところそんなにたいしたことはなく、鼻づまりと喉がいがらっぽいくらい。昨日の夜からちょっと怪しかったのだが、とりあえず昼の段階で薬局で買ってきた葛根湯を飲み、寝床にもぐり込んで3時間くらい昼寝した。食欲はあるし(さっきも菜の花とベーコンの炒め物をたっぷり作って食べた)、身体がしんどいという感じもない。このまますんなり治ってくれればいいのだが。

旅と取材の強行軍続きで、疲れがたまってたところにつけ込まれた。今夜もしっかり寝ておこう。明日からはまた取材、取材の日々だ。

春、夏、秋、冬、ぬかるみ

この間、アラスカで滞在したロッジで、オーナー一家の若夫婦が、アラスカの四季の移り変わりについて、こんなことを話してくれた。

「ここでは、4月と5月は雪解けでそこら中がぬかるんでしまって、大変なんだ。どこに移動するにも苦労する。スノーモービルは使えなくなるし、水上飛行機を使おうにも湖面には氷が残ってる。そういう時期が過ぎて、僕らの感覚では、6月が春。7月が夏。8月が秋」

「……あとは全部、冬なんだね(笑)。一番好きなのはどの季節?」

「それはものすごく難しい質問だなあ……。どの季節も、毎日、違う表情がある。年によっても全然違う。だから、全然飽きないんだよ」

アラスカの原野で、日々を生きていくことの、厳しさと愉しさ。朗らかに笑いながら話してくれる彼らが、本当に羨ましかった。