昼、東銀座にある松竹本社の試写室へ。写真家の石川梵さんが作ったドキュメンタリー映画「世界でいちばん美しい村」の試写を拝見する。
2015年にネパールを襲った大震災で壊滅的な打撃を受けた山間部の村、ラプラック。その村の人々を、足掛け1年以上の歳月を費やして撮影された映像には、悲しみと、美しさと、微笑と、目には見えない何かの力がみなぎっているように感じられた。撮影が進むにつれ、撮り手である石川さんの気持が村の人たちに近づいていくのが、映像を見ていてもわかる。感情移入とかではないのだけれど、目の前の人や風景に、そっと寄り添うような。だから、映画を観る人の気持も、しぜんとそこに近づいていく。
自分も一人の書き手として、そして撮り手として、読者にそう感じてもらえるような本を作りたい。まだまだだけど。良い勉強になった。