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地味な一日

朝からずっと雨。気圧が低いからか、寝床から起き上がっても手足までむくんで動かないような感じで、身体がしゃんとするまでしばらく時間がかかった。

晩飯に作るつもりのカレーの材料も昨日のうちに揃えておいたし、どうせ雨に降りこめられるならと、日がな一日、仕事にいそしむ。預かっている原稿を精読しつつ、デザイナーさんに渡すためのデータをコツコツと揃えていく。地味。果てしもなく地味。でもこれが、本づくりの仕事の本質。

果てしもなく地味な作業は、夜の11時を過ぎた頃、ようやく一段落。明日はまた、朝から大学案件の取材。ところで、連休って何?

干上がる言葉

昼、カメラを携えて、井の頭公園へ。今作っている本の解説記事に必要な素材写真の撮影のため。よくある写真だが、なければないで困るので、粛々と撮る。

撮影を終えて三鷹まで戻り、帰りにちょっとだけ寄り道して水中書店に行くと、リトスタのミヤザキ店長とばったり。お店の方を紹介していただき、しばし談笑。こういう静かで居心地のいい古書店に来ると、あれもこれもと目移りするが、ミヤザキさんにひょいと手渡されたコヨーテのアラスカ特集号を一冊買う。

それにしても‥‥ここしばらく、本をまったく読めていない。新しい本の制作に突入するといつもそうなのだが、今回は特に大学案件の繁忙期と重なったこともあって、毎日ひたすら原稿に追われ、キーボードを叩き続けるだけでいっぱいいっぱい。脳みその容量に空きスペースがまったくない(苦笑)。

とはいえ、アウトプットばかり続けていては、言葉もいずれ干上がってしまう。もうちょっと余裕ができたら、一日のうちほんの少しでもソファで本のページをめくる時間を作りたい。そのためには‥‥とにかく今を乗り切らねば。

春の午後

昼、千駄ヶ谷へ。今作っている本のデザインの打ち合わせ。話していると、デザイナーさんたちの心意気がひしひしと伝わってきて、心強くもあり、うれしくもある。

終わった後、あまりにもさわやかないい天気だったので、そのまま電車に乗ってまっすぐ帰るのが、ちょっと嫌になった。ぶらぶらと歩いて、代々木から新宿へ。本屋をのぞいたり、コニカミノルタプラザで写真を見たり。それから三鷹まで戻った後も、近所のフレッシュネスでコーヒーを飲みながら、ぐずぐずと時間をつぶす。家に戻ったら、返信しなければならないメールの山が待ち構えてるのがわかってたから(苦笑)。

ついこの間、むせるほど甘い匂いを放つ花を咲かせていた近所の木蓮の木は、もうすっかり、瑞々しい若葉に覆われていた。早いな、いろいろ。

自炊再開

終日、家で仕事。新しい本のためのインタビューのテープ起こしと、その原稿の執筆。

先月あたりから、忙しさにかまけて食事がおざなりになり、家で作るのもラーメンやうどんやパスタばかりになってしまっていた。来週からは取材件数も減り、自宅で仕事ができる日が増える。だから今日はスーパーで食材を多めに仕入れてきて、本腰を入れて自炊を再開することにした。

今夜作ったのは、ひさしぶりの春の味。菜の花と厚切りベーコンを刻んで、ガーリックオリーブオイルでじゃじゃっと炒め、醤油を回しがけして、どんぶりによそった炊きたてごはんの上にのっける。シンプルな料理だけど、ほんとにうまい。緑の濃い野菜をたっぷりと摂取して、身体も心なしかしゃっきりした気がする。

食べたいものを、自分で作って食べる。やっぱり自炊は楽しいし、ようやく家で落ち着いて仕事をして過ごすペースに戻れた気がする。明日は何を作ろうかな。

不安とその克服

今日はひさびさに、一日家にいられる。昼の間に原稿を書き進めた後、夕方外に出て、散髪やら晩飯やらコーヒー豆の調達やらを二時間ですませると、家に戻って執筆再開。

特に書き仕事の場合、僕は、大変な作業を後回しにするより、なるべく早く終わらせてしまいたいと思うタイプだ。しんどいなあと思う作業を先送りにしてしまうと、それがまだ残ってることの方が気にかかって、不安にかられて集中できなくなってしまう。どのみちやるんだったら、先にそういうのをさっさと片付けてしまって、本当に集中したいことに気を散らさずに取り組める状況を作りたいのだ。

しかし今は、大変な作業が、あまりにも多すぎる‥‥。本当に乗り切れるのか、不安な日々は続く。