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シングルタスク

時折雪も混じる氷雨が降り続いた一日。さすがに今日は寒すぎたので、晩飯を作る間エアコンをつけて、部屋を暖めざるを得なかった。

ここしばらく、同時進行で進むいろんな仕事の連絡業務に忙殺されていたのだけれど、今日はそれも少しペースダウンしたので、自分の状況をあらためて整理し直して、気持を落ち着かせることができた。人間、あたふたしてると、ろくなことにならないし。

それにしても思うのは、やっぱり僕は、マルチタスクで物事を処理できない、不器用な人間なのだなあということ。一つの作業にぎゅっと集中するシングルタスクの取り組み方の方が、ずっと合っているのだと思う。マルチタスクで捌くより生産効率は落ちるかもしれないけど、クオリティは上げられるし、あと、精神的にラク(笑)。

まあでも、いただいた仕事は、よっぽどの事情がないかぎり、変に選り好みせず、粛々とやる。やりますとも。

灰になる暇もなく

トークイベントという今年最初の大仕事をどうにか無事に終えてほっとしたからか、それとも打ち上げの酒が残っていたからか、昨日は昼過ぎまで前後不覚に眠り続けた。起きてから夕方までにブログ記事を書き、それから今年最初のリトスタへ。魔都渋谷の居酒屋より、やっぱり落ち着く(笑)。

とにかくほっとして腑抜けになってしまったので、週が明けた今日もまだ真っ白な灰の状態のままだったのだが、仕事はそれを許してくれない(汗)。先週末からの複数案件の同時進行が再び始まり、あれもこれもとめまぐるしい展開。なんてこった。おまけに、確定申告の準備にはまだ着手さえできてないし。

せめてもう二、三日、白い灰のままでいたかった‥‥。

選べたかもしれないもの

昨日は夕方から、阿佐ヶ谷にある小さなライブハウスへ。リトスタのokayanとミヤザキ店長、そして常連の方々のバンド「ナカマチテラス」の演奏を堪能させてもらった。ほとんどのお客さんはリトスタつながりで、とても和やかで、心の温まる時間だったように思う。

人間は、生まれた直後には、とてもたくさんの道の中から人生を選ぶことのできる可能性を与えられている。でも、時が過ぎ、年齢を重ねるにつれ、周囲の環境とか、人との関係とか、自分自身の意志とか、いろんな理由によって、そうした選択肢はだんだん少なくなっていく。

たとえば僕は、もうサッカー選手やボクサーには絶対になれない。絵描きにも、医者にも、それどころかたぶん普通の会社員ですら無理だ(苦笑)。昨日の夜の彼らのように、人前で歌を歌いながら演奏したりすることも、僕にはまったくできないし、それはずっと変わらないだろう。かつては選べたかもしれないけれど、今はもう選べないというものは、誰にとっても、きっとたくさんあるはずだ。

だから、今も選ぼうと思えば選べるものがある人には、それを大切にしてほしいと思う。歌を歌ったり、絵を描いたり、どんなことでも。やろうと思えばできることも、やらなければ、できないのと同じ。自分自身、あらためてそう思った。

叫び声

もうだいぶ前から、くりかえされている現象なのだけれど。

僕が住んでいるのは3階建てのマンションの1階にある部屋なのだが、毎晩、夜中の1時頃になると、うちの斜め上のどこかの部屋から、ヒャーッ!という素っ頓狂な女の叫び声と、ドン!と鈍く響く音が聞こえてくるのだ。

最初のうちは、何かの事件なのでは‥‥と訝しんだのだが、その叫び声と鈍い音の前後は、まったくもって静まり返っているので、どうやらそういうわけでもなさそうだ。ただ、少なくとも毎晩一回は、ほぼ必ず、ヒャーッ!ドン!という音が響いてくる。

あまりにも謎すぎるので、いろいろ想像してみた結果‥‥その部屋に住んでるのは一人暮らしのOLで、夜寝る前に、部屋に設置したサンドバッグを奇声とともにぶん殴って、日頃職場で溜め込んだストレスを発散してるのではないか‥‥いや、違うな絶対。

たぶん、この先もずっと解けないであろう謎。世の中、いろんな人がいるものだ。

つまらなくなる街

午後、ぼうぼうに伸びた髪を切ってもらうため、三鷹の南口にある理髪店へ。

駅を抜けて階段を降り、細い道に入ると、左右に並ぶ店が、軒並み閉店してしまっている。このあたりに再開発で高層ビルが建てられるという話は、少し前から聞いてはいたが‥‥。昔ながらの喫茶店やごはん屋さんが、ひっそりと入口を閉じ、閉店のお知らせの貼り紙を貼っている。無念さのにじむその文面を見ていると、何だかやるせなくなる。

三鷹だけでなく、中央線沿線のあちこちで、似たような再開発が次々に行われていると聞く。再開発を十把ひとからげに悪いと決めつけるつもりは毛頭ないけれど、どこもかしこも、つるんときれいな外観のビルに、どこかで見たような小洒落たテナントが並んでいる街は‥‥つまらないんじゃないかな、やっぱり。少なくとも、個人的には。

本当の意味で、街を面白く、居心地よくするのは、大仰な都市開発とかではなく、一人ひとりの小さな営みなんじゃないかと、僕は思う。