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家にいる日々

ここ一週間ほど、平日はほぼずっと家にいる。取り組んでいる作業は、来月下旬から始まる約2カ月間のインド取材の下準備。スケジュールを組みながら、ちまちま、こまごまと、取材項目を整理していく。いつも以上に、微に入り細を穿つことを要求される作業だ。

こういう時期は、生活パターンがしぜんと均一化されてくる。寝床から出ておひるを作り、コーヒーを飲みながら作業して、夕飯を作り、作業の続きをして、日課のエクササイズを終えてから、飲んでいい日はビールを飲み、少し本を読む、とか。これはこれで自分のペースでやれるので心地いいのだけれど、ほぼ同じパターンで毎日を過ごしていると、時間の経つのが妙に早く感じられる。あれ、さっきコーヒー飲んだのに、もう夜? みたいな感じで。

うっかりネット徘徊しかしないまま一日が終わったりしないように(苦笑)、気をつけねば。

むしむしと

終日、部屋で仕事。さほど気温が高いとは思えないが、部屋の中も何だか、むしむしと、蒸し暑い。夕方、近所のスーパーに買い出しに行く時も、Tシャツ1枚とクライミングパンツ、サンダルで出かけた。

スーパーの店内もすっかり初夏の雰囲気で、青々とした葉物野菜、そうめんとそうめんつゆ、地味なところでは除湿剤など、品揃えの至るところにその気配があった。いつのまにやら、という感じである。早いなあ……。とりあえず、それに乗せられて、セール中のそうめんとつゆを買う。

まあでも、夏の前に、梅雨か。明日はまるっと雨になりそうだけど。

アスパラガスのゆで方

近所の桜並木も、すっかり満開。夕方、食材の買い出しに、スーパーへ。

今日は卵や牛乳などをちょこっと買い足すだけのつもりだったのだが、地場野菜コーナーで、細くてすらっとしたアスパラガスが売られてるのを見つけて、つい買ってしまった。晩酌のビールの肴にしたら、うまいだろうなあ、と思って。

で、いざゆでようとして、はたと気づいた。俺、アスパラガス、自分でゆでたことなかった。どうやってゆでるのが正解なんだろう? ググってみると、なるほど、いろいろ情報があった。

まず、根元に近い部分は固いので、手で真ん中のあたりと根元の方を持って、曲げていくと、ぽきっと折れる。折れた根元の方は使わないらしい。で、アスパラガスは長いので、フライパンに水を張り、塩をひとさじ入れて、沸騰させる。そこにアスパラをそっと入れて、1分半くらい。ゆで上がったら、冷水にさらして色を止め、食べやすい長さに切る。あとはマヨネーズなり、生姜醤油なり、好みの味付けで。

素直に情報に従ってゆでたアスパラガスは、やわらかくて、みずみずしくて、たまらないうまさだった。また地場野菜コーナーで見つけたら、買ってこようかな。

風邪っぴきの間に

ここ2、3日、風邪で微妙だった体調も、ほぼ回復。今日も取材のため、昼から出かける。

風邪の悪寒が消えたからか、大気が思いのほか暖かく感じる。マンションの玄関を出て、駅に向かう途中、あっ、と思わず立ち止まった。近所の木蓮の花が、いつのまにかすっかり咲き切って、大きな花弁がぼたぼたと散り始めていたのだ。

この木蓮の木が、毎年、ふわっと白い大きな花を咲かせるのを見るのが、この時期の楽しみの一つだった。今年はアラスカくんだりに出かけて、反動の疲れで風邪とかひいてぐずぐずしてるうちに、木蓮の咲き始めをすっかり見過ごしてしまっていた。それだけ余裕がなかったということなのだろう。

いかんな、こんなことでは。木蓮、また来年、きれいな咲き始めを見せておくれな。

億劫になる

ここしばらく、ずっと東京の自宅マンションで仕事をしている。去年の10月末にタイから戻ってきて、年末年始に2泊3日で安曇野に行ったのを除けば、かれこれ3カ月半、ずっとだ。

こういう日々がしばらく続くと、旅に出るのが、億劫になる。自分の身体になじんだ寝床。仕事机、ワークチェア、光回線に繋がっているパソコン。ステレオから流れる好きなラジオ番組。腹が減れば、食べたいものを好きに作れる台所。ちゃんと熱いお湯の出るシャワー。自分なりに快適で、楽で、落ち着ける場所。

でも、そのうち、出発しなければならない時が来る。嫌になるくらい早い時間にセットした目覚ましを止め、ダッフルバッグとカメラザックを担いで、扉を開け、鍵をかける時が。異国の見知らぬ場所で、きょろきょろあたりを見回しながら、右往左往する自分。快適でもなく、楽でもなく、落ち着けるはずもなく。

だけど、そんな時間もまた、僕の人生の一部だ。