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ケープ・マレーの味

今日は昼から夜まで、写真展開催中のポイントウェザーに在廊。激混みというほどでもなく、ほどよくにぎやかで、穏やかな時間だった。来週からラダックに行くという方が訪ねてきてくれたり、知り合いも大勢来てくれたりで、愉しく過ごすことができた。

お店ではおひるに週末限定のインドネシア定食をいただいた。サンバルゴレンウダンに、豚肉の甘辛煮や空芯菜炒め、ガドガドなど。甘味がある中にほどよくスパイスの効いた味。インドネシアは未踏の地なのに、どこかで似たような味を経験したような気が……と思ったら、去年の南アフリカ取材の時にケープタウンで食べた、ケープ・マレー料理の味。

南アフリカにはかつて、オランダ東インド会社によってジャワから大勢の人々が奴隷として連れてこられた。その子孫は今、南アフリカでケープ・マレーという確固としたコミュニティを築き、文化を受け継いでいる。ケープ・マレー料理も彼らのそうした文化の一つだ。

思いがけない人とばったり再会したような、そんな気分になった。

今頃になって

昨日は夕方から、綱島のポイントウェザーで、今日から始まるラダック写真展の設営。すぐに終わるだろうとたかをくくっていたのだが、予想よりずっと大変で、お店の近所から手伝いに来てくれた友人たちがいてくれなかったら、たぶん全然終わらなかったと思う。本当に助かった。おかげで今日から、無事にスタート。

で、今日は午前中のうちに市役所に(制度的には非常に不本意ながら)マイナンバーカードを受け取りに出向いた。で、家に帰ってきて、仕事を……と思ったのだが、急にものすごく身体がだるくなってしまった。ベッドに横になって、夕方まで3、4時間寝る。

今頃になって、ここしばらくの疲れが出てきたのかな。来月からはまた、タイ取材が始まるんだけど。

写真展「Summertime in Ladakh」


9月9日(金)から30日(金)まで、綱島にある旅カフェ、ポイントウェザーにて、ラダックの小さな写真展を開催させていただくことになりました。今年の夏にラダック各地で撮影してきたばかりの、未公開作品のみを展示します。ぜひお越しください。

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山本高樹 写真展「Summertime in Ladakh」

異国から来た仏師の末裔が暮らす村。9年ぶりに再会した花の民の女性。遊牧民の暮らす標高4500メートルの世界。ヒマラヤのさいはての地ラダックを見つめ続けてきた写真家、山本高樹が、2016年夏に撮影した未発表作品を展示する最新写真展。

会期:2016年9月9日(金)〜9月30日(金)
会場:POINT WEATHER
神奈川県横浜市港北区綱島西1-14-18 http://www.pointweather.net/
火曜〜日曜11:00〜21:00 月曜休
※写真展会場では「ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]」に未収録エピソード小冊子とポストカード2種をセットにした「ラダックの風息[新装版]限定特典セット」の販売も行います。

回る回るよ

昨日と今日は、ラダックで撮ってきた写真の整理と、RAWからの現像作業。

ただでさえデリーより暑いほどの東京なのに、D800のバカでかいRAWファイルを扱わなければならないので、作業を始めてしばらくすると、MacBook Proも外付ハードディスクも熱くなって、放熱ファンがキュイーンと回りはじめてしまう。うるさいし、熱気で暑いし、作業中に落ちないか気が気じゃないしで、困ったものだ。

今日中に終わると思っていた作業はまったく終わらず、明日以降も継続。回る回るよ、放熱ファンは回る。

幸せな日々


月曜の朝、インドから日本に戻ってきた。ラダックのレーからデリーで乗り継いでの飛行機の旅は、今までになかったほど順調だったのだが、ちょうどいい時間に乗ったはずの成田から吉祥寺までのリムジンバスが都心で大渋滞につかまってしまい、それが一番疲れた(苦笑)。

一年ぶりのラダック。約4週間の滞在のうち、後半はガイドとしてのツアー添乗の仕事でほとんど埋まっていたし、自分自身の取材に割けた時間はほんのわずかだったのだが、それでも、ひさしぶりに手応えのある、自分自身でも納得のいく取材ができたような気がしている。自分本来のやり方が間違っていないことを、しっかり確認できたというか。

それらを差し引いても、今年のラダックで過ごした日々は、本当に幸せな日々だった。こんなにも穏やかな時間を過ごさせてもらっていいのかなと、ちょっと申し訳なくなるほどに。

その日々のことは、9月に予定している小さな写真展などでお見せできればと思う。お楽しみに。