Tag: Japan

不要不急の外出

今日は朝イチで家を出て、歩いて荻窪税務署へ。年に一度の面倒なおつとめ、確定申告をしに。

一階のロビーみたいなところではすでに大勢の人が待たされていて、各カテゴリーごとに番号順に二階の申告書作成会場に案内される。まず二階に辿り着くまでに1時間近く待たされ、二階に着いてからも30分以上待たされた。去年は青色申告コーナーに直行で誘導されて、全部で1時間くらいで終わったと思うのだが、今年は妙に各種案内の段取りがもたもたしてて、結局2時間半以上かかってしまった。やれやれ。

新型肺炎の件で政府は今さらながら「不要不急の外出は控えるように」と触れ回っているが、こちらとしても確定申告で税務署に足を運ぶような無駄なことはしたくない。家からオンラインで全部完結できるならそれが一番手っ取り早い。でも、Macだと、いまだにいろいろ融通が効かなくて恐ろしく面倒なのだそうだ。ほんと、こういう分野では、超優秀なIT大臣を擁する台湾がうらやましい。

週末の平日感

昨日はシネスイッチ銀座で映画を見るため、ひさしぶりに銀座に行った。

人が少ない。駅も歩道も、すいすい歩ける。百貨店の中も、すっかすかだ。いつもは行列の千疋屋のパーラーにも並ばずにすんなり入れた。週末のはずなのに、まるで平日に銀座に来たみたいな感じだった。

新型肺炎の影響で、中国人を中心とした外国人観光客が激減して、日本人も「無理に出歩かなくてもいいか」という心理になっているのだろう。しかし週末であの状況では、街で商売をしている人たちは、大変だと思う。百貨店や商店は売り上げガタ落ちだろうし、人が集まる飲食店もなんとなく敬遠されるだろうし。

2020年は、世の中が、いろいろしんどいことになりそうな予感がする。

範を示せ

昨日から、確定申告の準備に、嫌々ながら着手している。まったく気の進まない作業だが、これを終わらせなければ、やるべき作業、やりたい作業に取りかかれないので、渋々と。

取引先からの支払調書とか、手元にため込んだレシートの山とかをちまちま整理してると、何だかとてもアホらしくなってくる。だってそうだろう。今の日本の総理大臣は、自分の後援会主催で地元有権者を800人も集めたパーティーを高級ホテルの宴会場で開催しておいて、その収支を政治資金収支報告書に記載していないばかりか、パーティーで参加者に渡したという領収書も、ホテル側に料金を支払った際の明細書も、提出しようとしないのだ。一国の長が身勝手に法律を破っているのに、なぜ僕ら庶民は、コンビニのレシート1枚まできっちり保存しろと税務署に言われなければならないのか。

森友問題では多くの公文書が改ざんされ、その作業をさせられた近畿財務局の職員の方が自殺に追い込まれた。加計問題でも、官邸側に都合の悪い内部文書の多くが握り潰されている。当たり前のまっとうな正義がねじ曲げられてしまっている。もう、うんざりだ。

首相としての矜持があるなら、範を示せ。非を認め、世間に詫び、身を処せ。

馴染み深い国

1月5日から11日まで、台湾を旅してきた。

旅の目的は、南部にある霧台郷という場所の取材。外部から依頼された取材ではなかったので割と気楽ではあったものの、台北、高雄、霧台、高雄、台北と各一泊ずつの駆け足の旅だったので、小さな霧台はともかく、台北や高雄のような大きな街を見て回るには時間がなさすぎた。

それでも、台湾という国はとても魅力的だった。海を隔てているのに、まるで日本と地続きの場所のように気安く行ける国。初めて来たのに、昔からとてもよく知ってるような馴染み深さのある国。現地で使われている繁体字は、日本人が見れば何となく意味がわかる。駅でも店でも宿でも、流暢な日本語を話せる人はとても多い。そういうコミュニケーションの敷居の低さも、日本人にとっては近しい国に感じられる理由だろう。あと、台湾には日本の文化が好きな人が多いそうで、街の中には日本の商品や広告、漫画やゲームのビジュアルがあふれていた。

個人的には、今の日本よりも台湾の方が、よほど健やかでまともな社会を育んでいるように感じた。今の日本に蔓延している、先の見えない閉塞感、当然の正義が通じない不条理、どうせ何も変えられないという諦めといった雰囲気は、台湾にはない。昨日投開票された台湾総統選の投票率と結果が、それを証明している。

仕事でも、仕事でなくても、また行ってみたいなあ、と思える国を、一つ知ることができた。

黒船と金目鯛


連休中、伊豆半島の下田に一泊二日の旅行に行ってきた。台風17号の接近でどうなることかと思っていたが、行動時間中はほとんど雨に降られることもなく、下田の街をのんびり散策することができた。

宿は以前から友人たちにおすすめされていた、蓮台寺の金谷旅館に。千人風呂と呼ばれる巨大な総檜風呂で有名な宿で、実際に入ってみると、小学校のプールかよと思うほど大きい。特に、人の少ない朝方に入った朝風呂が最高に気持ちよかった。部屋もひなびた雰囲気の和室で、ゆっくり骨休めすることができた。

下田の街でどこを歩いていても目についたのは、黒船とペリーにまつわる案内板やスポット。街を挙げてのペリー推しっぷりに、かなりびっくりした。もう一つ、猛烈にプッシュされていたのが、金目鯛。みやげ物屋には、開きや切り身の真空パック、味噌漬や西京漬、干物に煎餅などなど、ものすごい数の金目鯛のバリエーションが並んでいた。「I♥IZU」というロゴステッカーのハートの部分に2匹の金目鯛の写真があしらわれてたのには、そこまで金目愛が深いのかと笑ってしまった。

実際、金目鯛、本当にうまいのである。煮付けや刺身、丼など、毎食のように金目鯛をたらふくいただいて、一生分とまではいかなくても、五年分くらいは食べられた気がしている。他にもおいしいものがたくさんあって、調子に乗って食べまくったので、たぶん、2キロくらいは太った(汗)。さすがにやばい。明日からちょっと絞らねば……。

ともあれ、港町散策と温泉と、金目鯛とで、いいリフレッシュになった小旅行だった。