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コロナ狂想曲

昼、いつものように食材を調達しにスーパーに行ったら、買おうと思っていた米が、棚全部、すっからかんになっていた。他にも、インスタントラーメンとか、バターとか、特定の食品の棚がからっぽになっている。その一方で、生鮮野菜や卵などは、割と潤沢なのだが。

新型肺炎の流行に伴う物資不足のデマやら何やらで、マスクはともかく、なぜかトイレットペーパーなどの紙モノが薬局の店頭から姿を消し、その狂想曲は食品にまで及びつつある。デマの発生源は、メルカリとかでの転売目的の輩らしいのだが、普通の感覚で考えれば、誰でもデマだとわかりそうなものなのに、少なくない数の人たちが危機感に煽られ、まともな判断力を失っている。あるいは、デマだとわかってはいても、買い占めの影響で自分が困るのは嫌だから先に買い占めておく、という人も結構いるようだ。

まあ、こんなコロナ狂想曲が巻き起こるのも、どこかの国の総理大臣とその一味が、行き当たりばったりのテキトーな対応をしてきたからなのだが。ほんと、さっさと辞めてほしい。迷惑だわ。

権力と嘘

新型肺炎COVIC-19をめぐる今の日本の状況は、嘘つきどもに権力を握らせると、いざという時に社会がどういうことになるか、まざまざと見せつけていると思う。

何しろ、森友、加計、桜を見る会などなど、その場しのぎの言い逃れのために、今までさんざん嘘をつき、公文書を隠したり改竄したりしてきた連中である。新型肺炎に関しても、自分たちに都合の悪い情報や数字は隠していると思われても仕方がないし、実際そうしているであろう痕跡は、報道を通じて出回っている情報の至るところに見られる。ウイルス検査に消極的なのも、感染者数として発表される「数字」を減らしたいからだ。数パーセントと言われる致死率に含まれてしまった弱者は、自分たちの権力を守るためなら切り捨てても構わない、と彼らは思っている。他の国々の積極的な対応ぶりに比べると、本当に、暗澹とした思いにかられる。

今の日本政府は、僕たちを守ってはくれない。自分と周囲の人々の命と健康は、できるだけ、自分自身で守っていくしかない。

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ジュンパ・ラヒリ「わたしのいるところ」読了。ラヒリがイタリア語で書いた最初の長編小説というか掌編小説集。訳者あとがきにも書かれているが、かろうじてイタリアということがわかるだけで、人物名や地名などの固有名詞がまったく出てこない、抽象化された世界。物語と呼べるほどの大きなうねりではなく、小さなさざ波のような出来事が淡々と綴られていく中で、主人公はやがて一つの決意に至る。これを、母語ではないイタリア語で書き切ってしまうとは……。

不要不急の外出

今日は朝イチで家を出て、歩いて荻窪税務署へ。年に一度の面倒なおつとめ、確定申告をしに。

一階のロビーみたいなところではすでに大勢の人が待たされていて、各カテゴリーごとに番号順に二階の申告書作成会場に案内される。まず二階に辿り着くまでに1時間近く待たされ、二階に着いてからも30分以上待たされた。去年は青色申告コーナーに直行で誘導されて、全部で1時間くらいで終わったと思うのだが、今年は妙に各種案内の段取りがもたもたしてて、結局2時間半以上かかってしまった。やれやれ。

新型肺炎の件で政府は今さらながら「不要不急の外出は控えるように」と触れ回っているが、こちらとしても確定申告で税務署に足を運ぶような無駄なことはしたくない。家からオンラインで全部完結できるならそれが一番手っ取り早い。でも、Macだと、いまだにいろいろ融通が効かなくて恐ろしく面倒なのだそうだ。ほんと、こういう分野では、超優秀なIT大臣を擁する台湾がうらやましい。

週末の平日感

昨日はシネスイッチ銀座で映画を見るため、ひさしぶりに銀座に行った。

人が少ない。駅も歩道も、すいすい歩ける。百貨店の中も、すっかすかだ。いつもは行列の千疋屋のパーラーにも並ばずにすんなり入れた。週末のはずなのに、まるで平日に銀座に来たみたいな感じだった。

新型肺炎の影響で、中国人を中心とした外国人観光客が激減して、日本人も「無理に出歩かなくてもいいか」という心理になっているのだろう。しかし週末であの状況では、街で商売をしている人たちは、大変だと思う。百貨店や商店は売り上げガタ落ちだろうし、人が集まる飲食店もなんとなく敬遠されるだろうし。

2020年は、世の中が、いろいろしんどいことになりそうな予感がする。

範を示せ

昨日から、確定申告の準備に、嫌々ながら着手している。まったく気の進まない作業だが、これを終わらせなければ、やるべき作業、やりたい作業に取りかかれないので、渋々と。

取引先からの支払調書とか、手元にため込んだレシートの山とかをちまちま整理してると、何だかとてもアホらしくなってくる。だってそうだろう。今の日本の総理大臣は、自分の後援会主催で地元有権者を800人も集めたパーティーを高級ホテルの宴会場で開催しておいて、その収支を政治資金収支報告書に記載していないばかりか、パーティーで参加者に渡したという領収書も、ホテル側に料金を支払った際の明細書も、提出しようとしないのだ。一国の長が身勝手に法律を破っているのに、なぜ僕ら庶民は、コンビニのレシート1枚まできっちり保存しろと税務署に言われなければならないのか。

森友問題では多くの公文書が改ざんされ、その作業をさせられた近畿財務局の職員の方が自殺に追い込まれた。加計問題でも、官邸側に都合の悪い内部文書の多くが握り潰されている。当たり前のまっとうな正義がねじ曲げられてしまっている。もう、うんざりだ。

首相としての矜持があるなら、範を示せ。非を認め、世間に詫び、身を処せ。