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写真展「風息の行方 ラダック ザンスカール スピティ」

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ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]」の発売に合わせ、ひさしぶりに写真展を開催します。会場は、東京・三鷹のリトルスターレストラン。前半の1カ月はパンゴン・ツォやツォ・モリリ、ザンスカールなどの主に自然をテーマにした展示。後半の1カ月はスピティとそこで暮らす人々をテーマにした展示にする予定です。会場では、書籍に小冊子とポストカードをセットにした「ラダックの風息[新装版]限定特典セット」の販売も行います。

開催期間中の在廊予定は、SNSなどで随時お知らせします。みなさんのお越しをお待ちしています。

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山本高樹 写真展
「風息の行方 ラダック ザンスカール スピティ」

インド北部、ヒマラヤの西外れにひっそりと息づくチベット文化圏、ラダック、ザンスカール、スピティ。この地をずっと見守り続けてきた「ラダックの風息[新装版]」の著者、山本高樹による最新写真展。空果つる地を吹き抜ける、風息の行方を辿る旅へ。

期間:2016年3月29日(金)〜5月29日(日)
会場:リトルスターレストラン
東京都三鷹市下連雀3-33-6 三京ユニオンビル3F
TEL&FAX 0422-45-3331 http://www.little-star.ws/
時間:11:30〜24:00(土日祝12:00開店/日祝23:00閉店)
定休:月曜日(臨時休業や貸切の日もあるため、同店のサイトをご確認ください)
料金:無料(会場が飲食店なので、1品以上のオーダーをお願いします)

※会場では山本高樹の最新刊「ラダックの風息[新装版]」に部数限定の小冊子「未収録エピソード」とポストカード2種をセットにした「ラダックの風息[新装版]限定特典セット」の販売も行います。

「ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]」

ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]
文・写真:山本高樹
価格:本体1800円+税
発行:雷鳥社
A5変形判288ページ(カラー120ページ)
ISBN 978-4844136958

2009年3月に上梓した僕の最初の単著「ラダックの風息 空の果てで暮らした日々」が、カラー写真のページを倍増させ、書き下ろしのエピローグを加えた「新装版」として発売されます。ラダックについて書かれた本として、ラダックの写真集として、僕が当初から思い描いていた理想的な形に最も近い一冊になったと自負しています。

この本は、全国各地の書店やネット書店のほかに、3月末から5月末まで東京・三鷹で開催予定の写真展や、4月と5月に都内で開催する予定のトークイベント会場でも販売されます。写真展とトークイベント会場で購入してくださった方には、本には未収録のエピソードの小冊子と新旧表紙写真のポストカード2種を進呈します。そうした会場に足を運べない方には、ジュレーラダックの通信販売でこれらの特典を同梱した「ラダックの風息[新装版]限定特典セット」を提供しています。

僕にとって一番大切な、かけがえのない一冊になりました。よろしくお願いします。

脚力減衰

身体がすっかりなまっている。いつもなら、時間がなくても部屋の中でスクワットの5、60回もやってるところだが、最近はそれもやらないでいた。

実は去年の夏、インドに行っている間に、左膝を痛めた。どこでどう痛めたのか全然心当たりがなく、たぶん撮影でアドレナリンが出まくってた時に何かのはずみで、ひねるか何かしたのだと思う。立ったり歩いたりするのにはさほど問題なかったのだが、深く足を曲げてしゃがんだり胡座をかいたりするのは、正直かなりきつかった。

ラダックツアーのガイドを務めていた時は、ごまかしながら乗り切った。その後の南アフリカ取材では、そこまで自分の足で駆けずり回らなくてもよかったので、何とかクリア。毎日死ぬほど歩き回るタイ取材が始まるまでにはどうにか普通に歩けるようになったが、それでもしゃがみこんで撮影する時などは、慎重に足を曲げるようにしていた。

今は痛みも腫れもまったくないけど、運動不足の分、筋力はかなり落ちていると思う。だからといって、いきなり片足スクワットは無理なので(笑)、ゆっくり慣らしながら、春先にはどこかの里山に歩きに行きたいなと思う。

今年の夏から秋にかけても、いろいろあるしね。

自分の写真展について考えたこと

今年はひさしぶりに、単独で写真展をやることにした。春先に新しい本を出すので、そのタイミングに合わせて。ここ数年、ラダック、ザンスカール、スピティで撮影してきたものを中心に、それ以前からの代表作も織り交ぜて展示しようと思っている。

会場は今のところ、2カ所を予定している。どちらも、友人が経営する飲食店の店内だ。それぞれ展示内容は異なるが、一方では約2カ月、もう一方でも約1カ月と、写真展としてはかなり長期間の展示になる。

もともとは、数年前から「次にラダックの写真展をやるなら、展示専用のギャラリーで、大きくて高画質なプリントのパネルをずらりと並べるような展示にしたい」と考えていた。メーカー系のギャラリーの公募にかたっぱしからあたってみようとか、もっと高く付くけど開催時期の調整に融通の利く私営のギャラリーはどうだろうかとか、いろいろ模索していた時期もあった。ただ、そうやって検討を重ねているうちに、なんとなく自分の中で違和感が芽生えてきていたのも事実だった。

僕はそもそも、どうして写真展をしたいんだろう? 誰に、何を伝えたいと思っているのだろう? もしかして、ただ単に自分自身の虚栄心を満たそうとしてはいないだろうか?

専用のギャラリーで高品質なパネルを並べて展示すれば、確かにそれによって伝えられる感動はあるかもしれない。でも、よほど立地条件のいいギャラリーでないかぎり、そういう展示にわざわざ足を運んでくれるのは、写真を見るのが好きな人や、すでにラダックに強い興味を持っている人にしぜんと限られてくる。期間もせいぜい1、2週間が限度だし、来たくても来れずに終わる人も少なくないかもしれない。

僕はむしろ、ラダックのことをほとんど知らない人や、写真にもあまり関心のないような人にこそ、自分の写真をきっかけにラダックに興味を持ってほしいと思っているのだ。極端な話、ヤマモトタカキが誰だとか、知ってもらわなくても構わない。この世界に、こういう場所があるのだと、ただそれを伝えたいだけなのだ。

そこまで考えがほぐれると、結論はおのずと見えてくる。今度の新しい本に合わせて写真展をやるなら、自分のルーツに一番近い場所で。誰でも気軽に来れて、何も知らずに来た人もちょっと興味を惹かれるような、さりげないけど、じわじわくる、そういう展示。それを、できるだけ長い期間、じっくりと。この世界に、こういう場所があることを、まっすぐ伝えるための写真展。

僕の伝えたいことは、たぶん、根本的なところは昔からずっと変わっていない。写真展でそれを伝えるには、少なくとも自分にはこのやり方が一番合っている。今はそう確信している。

というわけで、もうすぐ、やります。お楽しみに。

パスポートの切り替え

昨日は午後から新宿へ。今まで使っていたパスポートの有効期間が残り一年を切ったので、新しいものに切り替えるための申請をしに行った。旅券課の窓口はそれなりに混んではいたが、そんなに苦労することもなく、無事に申請することができた。出来上がりは一週間後。

今までのパスポートは、ラダックでの長期滞在を始める少し前から使いはじめていた。だから、ページをめくってもめくっても、出てくるのはインドビザのステッカーばかり。ほんと、アヤシイ以外の何物でもない。どこかの国で入国審査を受けるたび、審査官が「何だこのパスポート?」と眉をひそめながらページをめくり続けるのを、内心びくびくしながら見守っていた(苦笑)。

新しいパスポートになったら、そんな心配ともオサラバ、のはず。少なくとも、しばらくの間は……。まあ、今年の夏もほぼ間違いなく、行くことになるんだけどね、インド。