Tag: India

それは大変なこと

どっぷり寝て、ゆっくり起きる。部屋でラーメンを作って食べ、昼過ぎまで、次の週末にやるイベントで使うスライドの準備。午後から夕方までは、写真展会場のリトスタに在廊。

今日は、去年のラダックツアーの参加者の方々が会場に訪ねてきてくださった。ひさしぶりにお会いして話をしながら、去年撮った写真のパネルなどを見てもらえたので、何だかとても嬉しかった。

一冊の本を買ってもらうこと。写真展に足を運んでもらうこと。イベントを観覧してもらうこと。インド行きの飛行機のチケットを買ってもらって、ラダックでのツアーに参加してもらうこと。考えてみれば、どれもこれも、大変なことだ。その人の人生の時間の一部分、働いて得たお金の少なくない金額を、わざわざ使ってもらっているわけだから。

書店にご挨拶に回ったり、写真展でいろんな方にお会いしたりしていて、あらためてそう実感する。すっかりわかっているつもりだった大切なことを、もう一度、自分自身の中で確認させてもらっている。

気持のやりとり

ここしばらく、取材で出歩いたり、写真展の会場に在廊したり、家に帰って原稿を書いたりで、あっという間に日々が過ぎていく。4月になって、ちょっと立ち止まって一息つける時間ができるかもと思っていたけど、そんな気配は微塵もない。

それでも、写真展の会場に訪ねてきてくれる友人・知人の方々と話をしたり、初対面の方々から写真の感想やラダックについての質問をいただいたりしていると、本を出すのと同時に写真展をやってよかったとしみじみ思う。目に見える形ではないけれど、こういう気持のやりとりをさせていただけるというのは、書き手としても、撮り手としても、何物にも代え難い経験だから。

次はいつこんな経験をさせてもらえるかわからないし、もう二度とないのかもしれないのだから、毎日、この感触をしっかり噛みしめながらやっていこうと思う。

写真展「風息の行方 ラダック ザンスカール スピティ」

lskhbnnr00s
ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]」の発売に合わせ、ひさしぶりに写真展を開催します。会場は、東京・三鷹のリトルスターレストラン。前半の1カ月はパンゴン・ツォやツォ・モリリ、ザンスカールなどの主に自然をテーマにした展示。後半の1カ月はスピティとそこで暮らす人々をテーマにした展示にする予定です。会場では、書籍に小冊子とポストカードをセットにした「ラダックの風息[新装版]限定特典セット」の販売も行います。

開催期間中の在廊予定は、SNSなどで随時お知らせします。みなさんのお越しをお待ちしています。

———

山本高樹 写真展
「風息の行方 ラダック ザンスカール スピティ」

インド北部、ヒマラヤの西外れにひっそりと息づくチベット文化圏、ラダック、ザンスカール、スピティ。この地をずっと見守り続けてきた「ラダックの風息[新装版]」の著者、山本高樹による最新写真展。空果つる地を吹き抜ける、風息の行方を辿る旅へ。

期間:2016年3月29日(金)〜5月29日(日)
会場:リトルスターレストラン
東京都三鷹市下連雀3-33-6 三京ユニオンビル3F
TEL&FAX 0422-45-3331 http://www.little-star.ws/
時間:11:30〜24:00(土日祝12:00開店/日祝23:00閉店)
定休:月曜日(臨時休業や貸切の日もあるため、同店のサイトをご確認ください)
料金:無料(会場が飲食店なので、1品以上のオーダーをお願いします)

※会場では山本高樹の最新刊「ラダックの風息[新装版]」に部数限定の小冊子「未収録エピソード」とポストカード2種をセットにした「ラダックの風息[新装版]限定特典セット」の販売も行います。

「ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]」

ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]
文・写真:山本高樹
価格:本体1800円+税
発行:雷鳥社
A5変形判288ページ(カラー120ページ)
ISBN 978-4844136958

2009年3月に上梓した僕の最初の単著「ラダックの風息 空の果てで暮らした日々」が、カラー写真のページを倍増させ、書き下ろしのエピローグを加えた「新装版」として発売されます。ラダックについて書かれた本として、ラダックの写真集として、僕が当初から思い描いていた理想的な形に最も近い一冊になったと自負しています。

この本は、全国各地の書店やネット書店のほかに、3月末から5月末まで東京・三鷹で開催予定の写真展や、4月と5月に都内で開催する予定のトークイベント会場でも販売されます。写真展とトークイベント会場で購入してくださった方には、本には未収録のエピソードの小冊子と新旧表紙写真のポストカード2種を進呈します。そうした会場に足を運べない方には、ジュレーラダックの通信販売でこれらの特典を同梱した「ラダックの風息[新装版]限定特典セット」を提供しています。

僕にとって一番大切な、かけがえのない一冊になりました。よろしくお願いします。

脚力減衰

身体がすっかりなまっている。いつもなら、時間がなくても部屋の中でスクワットの5、60回もやってるところだが、最近はそれもやらないでいた。

実は去年の夏、インドに行っている間に、左膝を痛めた。どこでどう痛めたのか全然心当たりがなく、たぶん撮影でアドレナリンが出まくってた時に何かのはずみで、ひねるか何かしたのだと思う。立ったり歩いたりするのにはさほど問題なかったのだが、深く足を曲げてしゃがんだり胡座をかいたりするのは、正直かなりきつかった。

ラダックツアーのガイドを務めていた時は、ごまかしながら乗り切った。その後の南アフリカ取材では、そこまで自分の足で駆けずり回らなくてもよかったので、何とかクリア。毎日死ぬほど歩き回るタイ取材が始まるまでにはどうにか普通に歩けるようになったが、それでもしゃがみこんで撮影する時などは、慎重に足を曲げるようにしていた。

今は痛みも腫れもまったくないけど、運動不足の分、筋力はかなり落ちていると思う。だからといって、いきなり片足スクワットは無理なので(笑)、ゆっくり慣らしながら、春先にはどこかの里山に歩きに行きたいなと思う。

今年の夏から秋にかけても、いろいろあるしね。