Tag: Health

汗と塩

タイで取材に明け暮れた日々は、とにもかくにも、暑かった。

灼けつく日射しはチリチリと肌を焦がし、じっとり湿った空気は濡れたシーツのように身体にまとわりつく。最初のうち、汗は文字通り滝のように流れ出るが、こまめに水を補給しないと、汗すら止まって、頭の中がぼーっとかすんでくる。

そもそも、地元のタイの人たちも、一番暑い昼下がりには、むやみに外を出歩いたりしない。取材のノルマを抱えてるとはいえ、そんな暑い時間帯にあくせく外を歩き回ってる僕の方が悪いのだ。

そんなわけで一日が終わる頃には、疲労困憊ぶりも半端なかったので、消耗した分を補うべく、食事はできるだけちゃんと摂るようにしていた。するとそのうち、目玉焼きにふりかける塩とか、ナムプラーの塩辛さとか、そういうしょっぱい味がやたらにうまく感じられるようになった。

無理もない。毎日汗をだくだくかきまくって、しまいには汗もろくに出なくなって、肌の表面からは塩が噴き出してガサガサになっていたのだ。南国では、塩の補給が大切なのだと、身に沁みて実感した。

ひたすら眠い

昨日の朝、タイ取材を終えて帰国した。

約四週間もの間、南国の太陽に灼かれて黒焦げになってた割には、特に大きく体調を崩したりすることもなく、元気に戻ってくることができたのだが、とりあえず今は、ひたすら眠い。昨日は昼寝もしたし、夜も結構どっぷり寝たのに、まだ全然寝足りない。今日は「撮り・旅!」のパネル展の設営などで朝から出歩いてたのだが、夕方頃には、もう歩きながら寝落ちしてしまいそうなくらい、眠くてたまらなくなった。

つーわけで、今日もビール飲んだら、とっとと寝ます。あー、眠い。

デング熱狂想曲

昼から夜まで、都心でいくつかの用事があり、出かける。

途中、代々木公園で今週末に開催されるナマステ・インディアへ。ここ数年来の盛況ぶりからすると、今年は同じイベントというのが信じられないくらい、さみしい印象だった。しばらく前に代々木公園で蚊に刺された人がデング熱にかかったらしいという件が影響して、かなりの出展者がキャンセルしたようだし、人出も少なかったように感じた。

デング熱は蚊が媒介する病気で、蚊に刺されないように気をつける以外、特に有効な予防手段がない。ただ、どこそこで蚊に刺された人が感染した云々の情報に、必要以上に踊らされる必要はないと思う。たぶん、そういう蚊はだいぶ昔から日本にもいたと思うし、一度くらい公園で駆除したからといって、来年また発生するかもしれない。今の時点で、代々木公園や上野公園以外にはそういう蚊は一切いないと考えるのも不自然だし、案外、窓を開ければ蚊だらけのうちのマンションの庭にもいるかもしれない。不用意にリスクを冒す必要はないけれど、不必要に怯える必要もないかな、と思う。

将来は日本でも、インドみたいに、テレビの画面の隅にデング熱アラートが出てくるような時代が来るのかな。来ないともかぎらないか。

もの忘れ

いろんなことを、よく忘れる。もの忘れというか、そもそもぼんやりしてるというか。

あることを、やらねば、と思っても、その後何か別のことに気を取られると、すこんと忘れてしまったりする。晩飯に作るカレーの材料を買いに行って、意気揚々と引き揚げようとしたら、よりによってカレー粉だけ買い忘れてて、スーパーに引き返したりとか。

そういう他愛のないことならまだいいのだが、台所の火の始末とか、取材に出かける前の支度とか、そういうことでやらかすとシャレにならないので、最近はかなり用心深く予防線を張るようにしている。取材の場合だと、朝起きて出発する時間から現地到着までの乗り継ぎ情報を紙に全部メモして、目立つ場所に置いておくとか。こんなもんで大丈夫だろと油断してると、だいたいろくでもないことをやらかす。

慎重派というより、もうすっかりおっさんの領域であります。

スクワット再び

二週間ほど前から、風呂上がりにスクワットをするのを再開した。何しろ、あまりにも身体がなまっていたので。

スクワットは、いつでも気楽にできる割に、ちゃんとしたやり方でやると、エクササイズとして非常に効果がある。人間の身体の筋肉の3分の2は脚についているのだが、スクワットはそれらの筋肉を適度な負荷でまんべんなく動かすことができるからだ。

ただし、「ちゃんとしたやり方で」というのがポイントで、テキトーな姿勢でせっかちにやったりすると、効果がないどころか、膝とかを痛める危険性もある。背筋を伸ばし、腕や上半身の反動を使わないようにして、ゆっくり、じわじわと身体を上下させるといい。

今回、最初は30回程度でも後で軽い筋肉痛が出ていたが、今は50回でもまったく余裕。ちゃんとやれば、短期間でもしっかり効果が出る。もうちょっと続けて、近郊の山歩きに行ってもへばらないようにしておこう。