Tag: Gourmet

ごはんの記憶

夜、リトスタで今年最後の食べ納め。ブリと白菜のサラダ、カキフライ、菜の花とベーコンの塩炒めなど、たらふくいただく。

同じ時間帯に、小さな女の子たちのいる家族連れのお客さんが来ていたのだが、女の子のうちの一人が、ごはんを前にきゃいきゃいはしゃいだり、ちょっと何かあってむずがって泣いたりしていた。でも、なんだかそれもほのぼのなごむというか、リトスタらしい情景だよなあ、とあらためて思う。

きっとあの子の記憶の片隅には、今夜のことが、この先もちょこっと残り続けるのだ。古い雑居ビルの階上にあるお店で、みんなと一緒に「おいしいね〜」と言いながらごはんを食べたり、どうでもいいことで泣いたりした記憶が。そのちょこっとしたごはんの記憶は、ささやかだけど、かけがえのないものでもあると思う。

そういうごはんの記憶が宿る場所を、誰も見てないところで毎日一生懸命に準備しながら作り続けている、リトスタのスタッフのみなさん。今年もごちそうさまでした。来年もまたよろしくお願いします。

消耗と補給

昨日は、火曜と同じ吉祥寺の現場で、朝から夕方まで取材。天気は荒れ模様で寒いし、取材の件数もこの日だけで七件もあったので、精神的にも体力的にもかなりしんどかった。すべて終わって現場を離れた時は、文字通りフラフラで、目が疲れてショボショボして、まともに開けてられないほどだった。

夜は西荻窪に移動して、ひさしぶりにのらぼうで晩餐。出汁巻き卵やじゃがいものかき揚げ、牡蠣と牛蒡の土鍋ごはんなど、本当にうまかった。食べてるうちに栄養がじわじわしみ込んで、身体にしゃんと力が入るようになった。

こてんぱんに消耗した一日だったけど、最後の最後でおいしいものを補給させてもらえて、報われた気がする。

今川焼

昼、電車で都心へ。青山一丁目のCAFE 246でおひるを食べ、ぶらぶら歩いて神宮外苑へ。

神宮外苑の銀杏並木はだいぶ散ってしまっていたけれど、まだ黄葉が残っている木も結構あって、澄み切った空の下、早々と傾いた日射しに黄金色に輝いていた。今までたくさんの人が見にきたのだろう、足元の落ち葉はすっかり踏みしだかれて、黄色い粉末になってしまっていた。

B級グルメの屋台もたくさん出ていたので、何か買い食いしようかとも思ったのだが、どれも結構高い上にボリュームもでかくて、おひるを食べた直後の腹にはちょっときつい。その後、外苑前方面に歩いていると、但馬屋という豆の専門店があって、その店頭で今川焼を売っていたので、それを一つ。豆専門店らしく、中のあんはピーナッツペースト。これがまた存外にうまかった。

そういえば、今川焼を食べたのって、ずいぶんひさしぶりだな。たまにはいいもんだ。

落ち着く場所

夕方から、駒場で取材。難しめの内容な上、思わぬトラブルでもたついたりもしたけれど、どうにか任務遂行。

帰りに吉祥寺の駅前でラーメンをすすって空きっ腹を満たし、公園近くにある武蔵野珈琲店へ。ブレンドコーヒーと季節限定のクグロフをいただく。吉祥寺には古くからの喫茶店からお洒落なカフェまで、いろんな店があるけれど、僕はこの店が一番居心地よく感じる。ひっそりと落ち着いた雰囲気で、隅々まで気配りが行き届いていて、何よりコーヒーがちゃんとおいしい。こういうお店が近所にあるのは嬉しいし、もしなくなってしまったら、すごく困る。

コーヒーをおかわりして、すっかり気分が落ち着いたところで、家路につく。それにしても寒い。

おかわり自由

午後、目黒で打ち合わせ。タイ取材関連のデータや紙モノ一式を編集者さんに引き渡す。これで、この案件の一番大変だったところはクリアした。何だかほっとした。

帰りに新宿で途中下車して、本屋や家電量販店をぶらつく。晩飯にふと思い立って、新宿西口に昔からあるとんかつ屋に行ってみる。学生の頃以来だから、二十年ぶりくらい? 店内はリフォームされてこぎれいになっていたが、とんかつは昔ながらのボリュームだったし、このご時世に、未だにごはんも豚汁もおかわり自由なのを守り続けてるのが、すごいなあと思った。

昔はとにかく、すきっ腹を満たしたくて、ごはんも豚汁もおかわりしまくってたんだよなあ。今夜はとりあえず、豚汁だけおかわりしておいた(笑)。