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日帰りで新潟へ

昨日の朝は、午前三時半に起床。いつもなら、下手すると夜更かしして寝床に入るような時間だ。日帰りで新潟へ取材に行かなければならず、しかも現地での集合時間が朝の八時半とかだから、この時間に起きざるを得ない。

五時過ぎの中央線各駅停車に乗り、六時過ぎの上越新幹線で新潟へ出発。外はまだ真っ暗で、大宮を過ぎた頃からようやく朝日が射し染める。トンネルの出入りをくりかえし、越後湯沢にさしかかると、外の景色は一面の雪。えらいところにまで来てしまったと思ったが、長岡を過ぎると雪はほとんど消えて、ちょっと拍子抜けした。今年は雪が少ないそうだ。しかし新潟駅に降り立つと、ぞくぞくしてくるような寒さ。やはり北国だ。

駅の南口で依頼元の担当さんと待ち合わせ、車で取材先の大学へ。四人の先生にインタビュー。二人終えたところで、大学の学食でおひる。日替わり定食を頼むと、なぜかごはんをものすごい大盛りにしてくれた。大学の方曰く「ああ、それは学生に間違われましたね!」。またか‥‥(苦笑)。

夕方までに四人の取材を終え、へろへろな状態で新潟駅へ。これだけきつい思いをしに新潟まで来たからには、憂さ晴らしをせずにはいられない。駅の近くにある一軒の寿司屋に一人で入る。この界隈の寿司屋では、地魚を中心にした十種類のネタを使った「極み」という共通した名前のメニューがあるそうだ。その「極み」に地元の冷酒と小鉢と味噌汁をつけたものを注文。のっぺをつつきながら冷酒を飲んでると、すごいのが来た。やばい。とてつもなくうまい。冬の北陸で、とれとれの地魚を握ってもらうと、こんなにもうまいのか‥‥。全部合わせて3800円とか、安すぎる。

疲労困憊の上、空きっ腹に冷酒を流し込んだので、すっかりホロ酔い。それでも六時台の新幹線にぎりぎり乗れて、予想よりも一時間くらい早く、三鷹の家に戻ってこれた。とはいえ、身体はさすがによれよれで、今朝は昼過ぎまで前後不覚に寝ていた。もうあんまり無理がきかない年なのだな。

POINT WEATHERのインド写真展への出展のお知らせ

ラルン・セルカンのナンパ・ナンツァ

横浜・綱島の旅カフェ、POINT WEATHERで開催される、インドをテーマにしたグループ写真展「COINSIDENCE!」に出展することになりました。

「COINSIDENCE!」
期間:1月14日(火)〜2月16日(日)
会場:POINT WEATHER 神奈川県横浜市港北区綱島西1-14-18(東急東横線綱島駅西口から徒歩5分)
営業時間:12:00〜23:00(日曜12:00〜21:00)
定休日:月曜、第3日曜 ※2月16日(日)は会場でインド雑貨バザール&カレーカフェが開催予定

僕の写真が展示されるのは、2月1日(土)から16日(日)まで。一昨年と昨年にスピティのラルン村で撮影した写真を、未公開の写真も含めて展示する予定です。よろしくお願いします。

肉と脂

昨日の夜は割とたっぷり寝たはずなのだが、今朝起きてみると、頭も身体もどんよりと重い。具合が悪いというほどではないが、原稿に集中するにはちょっとしんどい。昼の間は身体を休めることにした。

夕方、近所の中華料理店に出かけて、ホイコーローを注文。肉とキャベツの配分が逆になったかと思うほど肉がたっぷりのやつが運ばれてきた。はふはふ言いながら食っていると、身体がどんどんあったまって、しゃんと力が入るようになった。家に帰って熱いシャワーを浴びると、かなり復活。夜からテープ起こしに取りかかる。

結局、僕の身体に足りなかったのは、肉と脂だったのだな。冷え込んでるし。寒さを乗り切るためにも、もうちょっと肥えた方がいいのかな。

食券の迷宮

打ち合わせなどで、終日出歩く。夕方には雨も降ってきた。駅から家まで帰る途中、とあるつけ麺屋へ。

うちの近所にはつけ麺屋が二軒あって、こっちの方が古株なのだが、味や店主の愛想の面では劣勢で、最近は足も遠のいていた。ひさしぶりに中に入ると、客は誰もいない。券売機で食券を買おうとして千円札を投入し、さて何にしようと並んだボタンを見ると‥‥あれれ?

この券売機、以前は三種類くらいの味付けごとにボタンが横一列に並び、盛りやトッピングの差で値段が高い順に配置されていた。今は味付けごとに横並びなのはだいたい同じだが、値段の並び順がまちまちでまったく規則性がないし、それぞれ内容と値段がどう違うのか、ボタンの表記がややこしくなっていて、さっぱり把握できない。完全に迷宮と化している食券のボタンを見ながら右往左往してるうちに、時間切れでお金が戻ってきてしまった(苦笑)。

どうにかしてトッピングのたくさんついた単価の高いメニューを注文させようとしたのだろうが、あれは完全に逆効果だと思う。勝負するなら、味とスマイルでお願いします。

ごはんの記憶

夜、リトスタで今年最後の食べ納め。ブリと白菜のサラダ、カキフライ、菜の花とベーコンの塩炒めなど、たらふくいただく。

同じ時間帯に、小さな女の子たちのいる家族連れのお客さんが来ていたのだが、女の子のうちの一人が、ごはんを前にきゃいきゃいはしゃいだり、ちょっと何かあってむずがって泣いたりしていた。でも、なんだかそれもほのぼのなごむというか、リトスタらしい情景だよなあ、とあらためて思う。

きっとあの子の記憶の片隅には、今夜のことが、この先もちょこっと残り続けるのだ。古い雑居ビルの階上にあるお店で、みんなと一緒に「おいしいね〜」と言いながらごはんを食べたり、どうでもいいことで泣いたりした記憶が。そのちょこっとしたごはんの記憶は、ささやかだけど、かけがえのないものでもあると思う。

そういうごはんの記憶が宿る場所を、誰も見てないところで毎日一生懸命に準備しながら作り続けている、リトスタのスタッフのみなさん。今年もごちそうさまでした。来年もまたよろしくお願いします。