Tag: Editing

五里霧中

昼、千駄ヶ谷で、今作っている本のデザインの打ち合わせ。大半のデータを託すことができたので、気分的にかなり楽になった。

考えてみると、これくらいガチで編集の仕事に取り組んでいるのは、ずいぶんひさしぶりだ。で、今のように本づくりにどっぷりハマってると、この本が面白いのかどうか、自分でもだんだんよくわからなくなる(苦笑)。これって、本当に面白いんだろうか? 客観的に判断することができなくて、自信がなくなってくる。

そうなってる時点でもう、編集者にあるまじき状態なのかもしれないが、それでも「たぶん‥‥こっちで大丈夫なはず!」と、霧の中を先頭を切って突き進んでいくしかないのだと思う。その道が正しいかどうか、行ってみなければ誰にもわからないわけだし。

五里霧中の道をイチかバチかで突き進む、本づくりはもうしばらく続く。

見えてきたゴール

ちょっと蒸し暑いくらいの天気。終日、部屋で仕事。届いた原稿を整理し、デザイナーさんに渡せる状態にデータを整える。

今回の本には20人近くの外部の方々に協力をお願いしているのだが、みなさんお忙しいのに、ちゃんと〆切を守って下さって、おかげで必要な素材はほぼ揃ってきた。たぶん連休が明けたら、ほとんどのデータをデザイナーさんに託すことができるだろう。

ついに、うっすらと見えてきた、ゴールの影。ちらりとでも見えると、俄然気力がよみがえるものだ。まあでも、調子に乗って、すっ転んだりしないようにせねば‥‥。あのゴールだって、蜃気楼かもしれないし。

今回の本は今まであまりにも苦難続きだったので、すっかり疑心暗鬼になってる(苦笑)。何も起きませんように。

地味な一日

朝からずっと雨。気圧が低いからか、寝床から起き上がっても手足までむくんで動かないような感じで、身体がしゃんとするまでしばらく時間がかかった。

晩飯に作るつもりのカレーの材料も昨日のうちに揃えておいたし、どうせ雨に降りこめられるならと、日がな一日、仕事にいそしむ。預かっている原稿を精読しつつ、デザイナーさんに渡すためのデータをコツコツと揃えていく。地味。果てしもなく地味。でもこれが、本づくりの仕事の本質。

果てしもなく地味な作業は、夜の11時を過ぎた頃、ようやく一段落。明日はまた、朝から大学案件の取材。ところで、連休って何?

干上がる言葉

昼、カメラを携えて、井の頭公園へ。今作っている本の解説記事に必要な素材写真の撮影のため。よくある写真だが、なければないで困るので、粛々と撮る。

撮影を終えて三鷹まで戻り、帰りにちょっとだけ寄り道して水中書店に行くと、リトスタのミヤザキ店長とばったり。お店の方を紹介していただき、しばし談笑。こういう静かで居心地のいい古書店に来ると、あれもこれもと目移りするが、ミヤザキさんにひょいと手渡されたコヨーテのアラスカ特集号を一冊買う。

それにしても‥‥ここしばらく、本をまったく読めていない。新しい本の制作に突入するといつもそうなのだが、今回は特に大学案件の繁忙期と重なったこともあって、毎日ひたすら原稿に追われ、キーボードを叩き続けるだけでいっぱいいっぱい。脳みその容量に空きスペースがまったくない(苦笑)。

とはいえ、アウトプットばかり続けていては、言葉もいずれ干上がってしまう。もうちょっと余裕ができたら、一日のうちほんの少しでもソファで本のページをめくる時間を作りたい。そのためには‥‥とにかく今を乗り切らねば。

あと三カ月

昨日は一日休みを取って、リトスタで晩ごはんを食べたりしたのだが、今日は再び仕事に戻る。昼に一本原稿を書き、晩飯に肉じゃがを作って食べてから、夜のうちにもう一本。これで、手元にたまってた大学案件の書き仕事はほぼメドがついた。あとは、今作ってる本の編集作業がいろいろ残っているが‥‥。

今日、何気なく出版社のサイトを見ていたら、今後三カ月間に刊行される予定の新刊のリストの中に、僕が今作っている本のタイトルが載っていた。当たり前といえばそうなのかもしれないが、三カ月後には、この本が無事に書店の店頭に並んでいるようにしなければならない。何のトラブルもなく進めば、たぶん大丈夫だとは思うが、今までもいろいろあったし、この後も何も起こらないとはかぎらない。

あと三カ月。残された時間は多くないな‥‥。