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留守番終了

東京の自宅での留守番、三日目。

今朝もゆっくり寝て起きた。冷凍ごはんを温めて、無印のレトルトキーマカレーをかけて、朝昼兼用のごはんに。そしてアイスコーヒーをすすりながら、原稿の続き。

今日は先を書き進めるのではなく、昨日書いた部分の後半を読み返して、あらためて書き直してみる。大きく変えてはいないのだが、急いでた部分、もたついてた部分、それぞれの速度感を調整して、バランスを整えていく感じ。これから長い文章を書くことになるので、全体の基準となるような速度感をつかんでおきたい。半日かけて細かい調整を続けていくうちに、だいぶしっくりくるようになってきた。

夕飯は、スーパーで買ってきたオクラをゆでて辛子酢醤油で和えてよく混ぜ、ごはんの上に納豆とキムチと一緒に載せ、その上に目玉焼きものせた、我流のオクラ丼。夏場はこういうメシがいい。

あと2時間ほどしたら、相方が戻ってくるはず。あっという間の留守番三日間だった。

留守番初日

相方は今日から二泊三日で、関西の実家方面に帰省。僕は新しい本の原稿に集中するため、東京に一人で残らせてもらうことになった。

考えてみると、僕が東京で一人で留守番をしてるという状況は、かなりレアだ。僕がどこかよその国に出かけて、相方が留守番をしてくれているという場合はよくあるのだが(というか1年のうち3、4カ月はそうなのだが)、逆のケースはほぼ初めてかもしれない。

原稿は原稿で粛々と取り組むとして、一人で過ごす二日半、何をして謳歌しよう……としばし考える。相方は「ちょっといい肉でも買ってきて、ステーキでも焼けばいいじゃない」と提案してくれて、僕も半分その気になってたのだが、中途半端に高い肉を買って焼いて「まあこんなものかな」と一人合点するより、確実にうまくてがっつり満足できる方がいいと思い直し、豚バラ肉を200グラム買って、たっぷり生姜焼きを作って、もりもり食べた。

ステーキ肉に投資するはずだった予算は、ちょっとお高いブルーチーズを買うのに回した。この後、風呂上がりにジントニックを飲む時のつまみにする。そんなこんなで、ささやかに留守番初日を謳歌していたりする。

白桃の剥き方

実家の母が手配してくれた、岡山の白桃の箱詰めが届いた。

白桃の剥き方、切り方にはいくつかの方法があると思うが、僕の知ってるやり方はこんな感じ。まず、冷蔵庫でキンキンに冷やした桃をまな板の上に置きつつ、ピーラーなどで慎重に皮を剥く。皮も果肉もとても柔らかいので、握りつぶさないように用心しつつ、ピロピロと皮を剥いていく。

皮を剥き終わったら、中心部にある大きな種をかわす角度で包丁を入れ、ざっくりと大ぶりに切り落とす。種だけ残す形で切り落とし終えたら、器に盛り、あんぐりと口を開けて頬張る。至福。

しかしまあ、岡山の白桃とシャインマスカットは、世界でも一、二を争うくらい、うまい果物だと思う。生産者の方々に、感謝。

「手際良さ」の正体

二人暮らしの晩飯の支度を主に担当するようになって、自炊の頻度が上がったからか、最近、料理の手際が少し良くなった、ような気がしている。

「ような気がしている」というのは、別に包丁さばきやフライパンさばきが上達したわけではないと思うから。ただ、飯炊き、主菜、副菜、汁物など、それぞれの準備をある程度同時進行で進めて、最終的に全部の料理をほぼ同時に食卓に並べられるようにはなった。並行して合間に洗い物も片付けたりして。

そんなことを考えていたら、「これって、雑誌の編集作業とほぼ同じじゃね?」ということにはたと気づいた。特集や連載など、いろんな担当ページの制作の進行管理をして、校了日までにぴしっと全ページ揃える、みたいな。それだ。完全に一致。少なくとも僕の中では(笑)。

編集者という仕事は、特に何かのスペシャリストになることが必須というわけではない。餅は餅屋というか、文章はライターに、写真はカメラマンに、イラストはイラストレーターに、デザインはデザイナーにお任せすればいい。ただ、最初にどういう青写真を描いて、必要な仕事を誰にどう割り振り、それぞれの作業をどうコントロールして、最終的な仕上がり目標にどこまで近づけられるか。それは編集者の果たすべき仕事なのだろうと思う。

話を戻すと、料理の手際が良くなったとか、自分はやっぱりまだまだそんなこと全然言えるレベルじゃない、ってことです。

僕のコーヒー道具

昨日、コーヒー豆の保存用のキャニスターを新調した。200グラムくらいの豆を入れておけるものがほしかったので、以前から目をつけていた、三鷹の横森珈琲の白い珈琲缶を。今まで使っていたのは、東急ハンズで買ったガラス製のキャニスターだったのだが、これは確か20年近く前、僕が自分の家でコーヒーをいれる習慣を始めた時から使っていたものだった。これ以外のコーヒー道具は今までにすべて買い替えているから、最古参の選手の交代ということになる。

今回買った白い珈琲缶以外で、今、僕が家でコーヒーをいれる時に使っている道具は、こんなラインナップ。

・コーヒーミル:カリタのセラミックミルC-90。セラミック製の臼歯式で、コンパクトで頑丈で、この値段。申し分ない。これの前はイキがってザッセンハウスの手挽きミルを使っていたけど、コーヒーは毎日いれるものだから、手挽きだとどうしても億劫になる。コーヒー豆の特徴や焙煎の度合いに応じて、挽き加減をこまめに調整できる機能のある電動ミルの方がいい。挽き加減の違いだけで、コーヒーの仕上がりは大きく変わる。ちなみに、コーヒーを豆ではなく粉で買ってくるのは、味の劣化が恐ろしく早いので、まったくおすすめできない。

・ドリッパーとサーバー:コーノ式の名門ドリッパーセット2人用ウッドハンドル仕様。最初に使っていたのも同じコーノ式のプラスチックハンドル仕様だったが、長年使っているうちにかなり傷んでくたびれたので、ウッドハンドルに買い替えた。木製の方が味があるし、手触りもいい。フィルターペーパーもコーノ式専用のもの。他のメーカーのドリッパーでも、そこまで大きな味の差は出ないと思う。要は、湯を注ぐ時にコーヒーの粉のふくらみ具合に合わせて、いれる人間が注ぎ加減をほどよく調整できるかどうか、だ。

・ドリップポット:タカヒロのコーヒードリップポット0.9L。最初は月兎印のスリムポットだったのだが、コーヒー抽出用のポットの方が思い通りの加減でお湯を注げて、仕上がり具合もかなり変わってくる。やかんでどばっとお湯をかけたりするのは論外。ちなみに僕は、ドリップポットに水を入れて直火にかけたりはしない。いったんやかん(昔も今も柳宗理のやかんが最高である)で湯を沸かしてから、ドリップポットに移す。そうするとお湯が、コーヒーをいれるのにちょうどいい温度になる。

・マグカップ:イッタラのオリゴのオレンジと、BIRDS’ WORDSのパターンドカップのコバルトブルーを交互に。オリゴは見た目がとても鮮やかでスマートで、気分がアガる。BIRDS’ WORDSのマグは、表面の模様の凹凸がしっくり手のひらになじむので使いやすい。仕事机でコーヒーを飲む時は、アカシアの木のぽっくりしたトレーにマグカップとコーヒーの入ったコーノ式のサーバーを載せて運び、おかわりしながら、たっぷり飲む。ちなみに来客にコーヒーを出す時は、イッタラのティーマのカップ&ソーサーの出番だ。今は廃番になった、小ぶりのサイズのやつ。

……と、まあ、こんな感じ。春から新しい生活を始めた人とかに、参考にしてもらえるだろうか。自分の家でコーヒーをいれるようになると、楽しいですよ、ほんとに。