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BOOK 246

午前中に都心で用事をすませた後、午後の取材まで時間が空いた。ふと思い立って、青山のBOOK 246へ。

少し前に、このBOOK 246がビルの解体工事に伴って閉店するという話を聞いた時は、正直かなりショックだったし、残念な気持だった。特にとりたてて予定もない天気のいい休みの日に、電車で青山まで出て、隣のカフェでランチを食べ、BOOK 246をのぞいてしばし旅気分に浸り、それから表参道や渋谷までぶらぶら散歩するというパターンが、結構多かったのだ。それに、僕が書いたラダックの本二冊をずっと辛抱強く置き続けてくださっていた、数少ない本屋さんの一つでもあったし。

とはいえ、僕はこのお店で、自分自身の身元を明かしたことは今までなかった。今になって名乗るのも相当気恥ずかしかったのだが、その一方で、このタイミングで一度ちゃんとお礼も言っておきたかった。で、おそるおそる名刺を差し出して名乗ってみると‥‥僕のことを知ってくれている方で、まずはそれにほっとした(笑)。その後、何だかんだでラダックやアラスカの話ですっかり盛り上がってしまい、一時間も店内でおしゃべりさせていただいてしまった。思っていた以上に共通の知り合いの方が多くて、そのつながりっぷりにもびっくりした。

十年間にわたって本と旅が好きな人たちに愛されてきた、小さな本屋さん。お店の形はなくなっても、その記憶はお客さんたちの心に残っていくと思う。そして、またどこか別の場所で、新しく生まれるものもきっとあると思う。

本を作ってナンボ

うららかな日和だが、終日、部屋で仕事。これから作る本に収録するインタビューのテープ起こしに黙々と取り組む。

一人で捌くには多すぎる作業量と厳しいスケジュールに日々追いまくられ、本当に完成するのだろうか、と途方に暮れる時も正直ある。でも、僕は今、自分が心の底から作りたいと思える本を作れているのだ。だから踏み止まれるし、作り続けられる。作りたい本のアイデアも気力も有り余っていたのに、何もさせてもらえずに苦しみ抜いた時期に比べれば、どうということはない。

やっぱり僕は、本を作ってナンボ、の人間なんだなと思う。

一つひとつ

昨日のおつとめは、普段の仕事よりもよっぽどダメージが大きかったようで(苦笑)、昨日は夜半前には早々と寝てしまったのに、今朝は十時過ぎまで起き出せなかった。あれを毎日24時間やってる妹と旦那さん、すごいなあ。

いつものようにおひるにラーメンを作り、コーヒーをいれて、仕事開始。まずは木曜日に収録したインタビューの原稿執筆。集中して取り組んだおかげで、夕方にはどうにか形にできた。とはいえ、手元にはまだ未執筆の収録データがたまってるし、終わってない収録もたくさんある。自分自身で執筆しなければならない解説系のページもある。これからやらなければいけない作業の量と、残された時間のことを考えると、正直、途方に暮れてしまう。

でも、この期に及んで無駄に焦っても、何の解決にもならない。毎日々々、その時々にやらなければいけないことを、一つひとつ、コツコツと進めていくしかない。こういう追いつめられた時こそ、腹を括らなければ。

こんな日々の積み重ねが、いつかきっと、実を結ぶ時が来る。

力を受け取る

夕方、吉祥寺で、今取り組んでいる企画に関係する取材と打ち合わせ。昨日は同じ企画で地方在住の方とスカイプで打ち合わせをした。明日も同じ企画絡みで取材が二件。来週以降も同じような感じで、取材や打ち合わせが絶え間なく続いていくことになる。

取材をすれば原稿の執筆もあるわけで、いつもなら忙しすぎてそれなりにへばってるところだが、今のところ、そうでもない。何しろ一件々々の取材が楽しいので、たいして苦にならないのだ。人に会って話を聞くたび、力になるものを受け取ってるというか‥‥。

そうして受け取る力は、もちろん預かる責任も伴うものだ。だから中途半端なことはできない。自分が持っている知識と経験のすべてを尽くして、一番いいカタチに昇華しなければ。楽しいけれど、身の引き締まる思いも感じる。

校了まで、ノンストップでいくぜい。

マイペース復旧

窓の外から、うららかな日射し。だいぶ暖かくなってきた。

終日、メールでの連絡業務と、原稿の執筆。忙しいのは忙しいけど、それでもだいぶ落ち着いてきた。先週バングラデシュから戻ってきて以来、いきなりあれこればたばた忙しくて、気の休まる暇がなかったのだが、今日になって少しだけ自分のペースに復旧してきた感じがする。

とはいえ、新しい本の制作はまだ始まったばかりだし、大学案件の方はこれから一番の繁忙期。よりによってなぜこの時期にこの二つが重なってしまったのか‥‥と恨めしく思ったりもするのだが、まあ仕方ない。これを乗り切ったら、おいしい焼肉とビールで自分をねぎらおう。

まずは、目の前のことを、一つずつ。