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七夕に校了

昼、千駄ヶ谷にあるデザイナーさんの事務所で、「撮り・旅!」の打ち合わせ。一部分だけ再度出してもらった色校と、インクジェット出力した残りのページの色味などを確認。大きな問題もなく、この後は印刷会社さんにお任せすることになる。

「‥‥これで、校了‥‥ですよね?」と僕。
「そうですよ、もちろん」

何だか、最後はちょっとあっけなくて、すぐには実感が湧いてこなかった。打ち合わせを終えた後、一人で新宿まで歩き、喫茶店でアイスコーヒーをすすり、本屋をうろうろ。そうするうち、少しずつ、じわじわと感じるようになった。ああ、終わったんだなあ、また一冊、と。

三鷹に戻り、駅の近くで本を買い、喫茶店で3分の1読み、居酒屋に場所を移して3分の1読む。本を読みつつ、一人酒。何だかいろいろたがが外れた感じだが、悪くない。そういえば、今日は七夕か。

作戦会議

午後、「撮り・旅!」の色校の入った包みを抱えて、千駄ヶ谷にあるデザイナーさんの事務所へ。中に入ると、打ち合わせスペースには出版社の担当編集さんの他、印刷所の担当者の方々が四人も。デザイナーさんたちを加え、計八人での打ち合わせ。

今日の打ち合わせは、デザイナーさんからの提案。単に色校に個別の写真への指示をつけて戻すより、全員で集まって意見の擦り合わせをして、この後の印刷にあたっての方針を確認しておいた方がより確実ということで、こういう場を設けることになった。面付けした色校を広げたワーキングテーブルを大勢で囲んで、ここはどうだ、あそこはどうする、と話し合っていると、何だかラスボスとの最終決戦に臨む作戦会議をしてるような気分になった。脳内BGMはおなじみのこれ(笑)。

それにしても、ここに至るまで、若干の余裕を持たせたスケジュールにしておいて、本当に助かった。来週明けにもう一度、一部のページの色校を出し直して確認することになったが、それで問題なければ、今度こそ校了だ。いよいよ、本ができあがる。

気を抜けない

午前中に、デザイナーさんから今作ってる本の色校正が入った大きな包みが届く。リビングの机の上で、面付けされた状態の大きな色校を広げ、各写真家さんから送られてきた指示を参考に、写真を一枚々々チェックしていく。

今回の「撮り・旅! 地球を撮り歩く旅人たち」は、ほとんどのページに写真が使われていて、それぞれのテイストも千差万別なので、印刷にはことのほか気を遣う。本当はもう一回ダメ押しで簡易色校正を出したいところなのだが、諸事情(時間とか、予算とか)で難しいと言われてしまったので、デザイナーさんと一緒に印刷所に行って、最後の最後に印刷の現場で確認させてもらうしかないかな、と考えている。

ここで気を抜いたら、今までの苦労がすべて水の泡になってしまう。少しでもいい本を作るために、やらねば。

軽くはない

仕事上のやりとりで、残念な思いをした。

いろんなややこしい行き違いはあったのだが、残念だったのは、相手の人にとって、こちらの仕事はまるで他人事だという思いが伝わってきたこと。こちらが一生懸命に説明しようとても、そんなことは自分の領域ではないとばかりの冷淡な反応。こちらが善後策を練ろうと努力すればするほど、その冷淡さは際立った。

正直、悲しかった。僕たちが心血を注いできた仕事に対して、それなりに深く関わる立場のはずの人が、他人事としか思っていないという軽い態度を、当たり前のように示しているということが。

そんな風にテキトーに扱われるほど、僕たちの仕事は、軽くはない。

落胆か、後悔か

終日、部屋で仕事。本の再校チェックを進めつつ、メールへの対応など。

先週末の段階で、何人かのメディア関係の知人に、今度の本のプレスリリースを先行してメールでお送りしておいたのだが、その返信がぽんぽん届く。どの人もかなり好意的な反応で、正直とてもほっとする。いくつかの媒体で、本の情報を取り上げてもらえることになりそう。

本そのものがなかなか売れない今の時代、こういう小さな工夫を積み重ねたところで、徒労に終わる可能性も少なからずある。でも、打てる手をすべて打った後で落胆するより、打てる手を打たないまま後悔する方が僕は嫌だ。

考えてみたら、今までずっとこんな感じで、前のめりにずっこけながら生きてきたんだな(苦笑)。