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本を贈る

午後、用事でちょっと都心へ。帰りに吉祥寺で途中下車し、ジュンク堂書店に行って、本を何冊か物色。自分用ではなく、年末年始に会う予定の、実家方面の姪っ子や甥っ子たちにあげる用の本。

実家方面の人間たちとは年に一度会えればいいくらいの不義理を日頃働いているので、たまに会う時には、小さな人たちに何かプレゼントを持っていくようになった。とはいえ、僕は基本的にアマノジャクなので、世の中的には子供受けすると考えられている、おもちゃやゲームの類は持っていったことがない。たいてい、一人につき一冊、本を選ぶ。

正直、「もっと単純に喜びそうなものを持っていった方がいいかな……」と思わなくもないのだが、このご時世に、年に一度やってきて本を一冊渡していくヘンな叔父さんというのも、まあ世の中に一人くらいいてもいいんじゃないかと、自分を納得させている。

そういう自分も、もっと本を読まねばだな……。

師走の足音

この三日間は、執筆作業に集中。たまに資料探しや食材の買い出しに行ったりはしたものの、ほぼずっと家に引き籠っていた。

ほんの一週間くらい前には、そろそろ先行きが見えてきたかな……と思っていたのだが、甘かった。それから怒涛のように取材予定やら何やらが追加されて、わずかな私用の時間まで取られてしまい、王手、王手の連続状態に。詰んだ。まじで詰んだ。とにかく今は、前倒しできる作業は少しでも早く進めていくしかない。

何度も書いているけれど、フリーランスの仕事というのは、来ない時は全然来ないのに、来る時は信じられないくらい一気に集中する。もうちょっと、なだらかなペースでオファーしてもらえないかなあ……。まあ、師走の足音が近づいてきてる今ならではの現象なんだろうけど。

胸突き八丁

ここ半月ほどの間、新しい本の執筆・編集作業にひたすら没頭していた。一時はかなり焦っていたのだが、どうにか遅れを取り戻し、今日までに、約8割のページの準備作業が終わった。8割……ページ数だけで言えば。

ここから先、残りの数十ページは、半分以上が新規の書き下ろしで、残り半分もかなり手間のかかる作業が絡んでくる。文字通り、胸突き八丁。しんどい日々が続くのは間違いない。それもまあ、楽しいのだけども。

他にもタイ案件や大学案件もこれから作業や取材が入ってくるし、うっかり風邪とか引いたらそれこそスケジュール的に大変なので、いろいろ油断しないように、ぼちぼち、やっていきます。

ルーティンに従う

終日、部屋で仕事。タイから帰国して新しい本の執筆・編集作業に入って以来、仕事をする日の行動パターンは、毎日ほとんど同じ。

午前中遅めの時間に起床。シャワーで完全に目を覚まし、ラジオのスイッチをオン。朝昼兼用の食事は、インスタントラーメンと即席うどんとトーストのローテーション。食後にコーヒーをいれ、飲み終えたらラジオを切って、作業開始。夕方、必要に応じてスーパーに食材の買い出しに行き、適当に自炊して晩飯。食べ終えたら作業再開。その日のノルマと決めたところまで進んだら終わり。腕立て伏せ、腹筋、スパイダープランク、スクワット。晩酌のビールは1日おきに1缶。気が向いたらブログを書いて、だらだらネットを眺めて、深夜に寝床に潜り込む。

意外と思われるかもしれないが、僕は、こういうルーティンを守ること自体は、別に苦にならない。特に、本の執筆のように大きな仕事に取り組んでいる時は、ルーティンに従って行動していた方が、余計なことに気を取られずに作業に集中できる。で、そのうち、毎日ルーティンに沿って動き回っている自分を、別のところから客観的に眺めているような気分になってくる。そしてそれが、少し滑稽に思えたりもする。

まあ、物書きの日常なんて、そんなものである。

ビューティフル・ドリーマー

終日、部屋で仕事。新しく作る本の執筆・編集。細かい作業を一つひとつ、ちまちまと積み重ねていく。

いつかも書いたように、本づくりの作業は僕にとって、この世で一番楽しい仕事だ。但し書きをつけるとすれば、〆切というものがなければ、もっと楽しい(笑)。まあ、〆切がなければ、いつまでたっても何も形にはならないだろうけど。

子供の頃、「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」という長編アニメ映画を観た。細かい展開はあまり覚えていないのだが、ヒロインのラムの夢の中で、学園祭の前日がいつまでもいつまでもくりかえされるという物語だったと思う。本づくりの仕事も、いつまでもいつまでも〆切前日のままなら、ある意味楽しいのかもしれない……いや、やっぱりそれはしんどいか(笑)。

完成した本を、読者の方に手に取って読んでいただくまでが、本づくりの仕事。なので、しばらく辛抱して、がんばります。