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準備万端

朝起きて、出発前の最後の洗濯。ベッドシーツなどを一気に洗うが、外はあいにくの雨。仕方ないので、近所のコインランドリーの乾燥機に頼る。

午後は、持って行く荷物をリストを見ながらもう一度チェックし直そうと思っていたのだが、タイ取材についてのメール打ち合わせに思った以上に時間を取られ、なかなか取りかかれず。とはいえ、やらないわけにはいかないので、打ち合わせ後にあたふたと荷物をダッフルバッグから出してチェックしてまた詰め直し、撮影機材も防湿庫から取り出して、カメラバッグに慎重に詰めていく。よし。どうにか、準備万端整った。

夜はリトスタで、最後の晩餐。鶏の唐揚げなどを心おきなくぱくつき、デザートにブルーベリーパウンドケーキを食べていて、はたと気づいた。アラスカでは、見渡すかぎりブルーベリーの灌木が生い茂るツンドラで、キャンプを張ることになるのだった。

さて、どんな旅になるのかな。わからないからこそ、それが愉しい。いってきます。

大荷物

今度の金曜日には、成田からアラスカに出発する。そろそろ荷造りを始めなければならない。

今回は、テントやマットレス、厳寒期用の寝袋(以前チャダルで使ったもの)、それなりの防寒着などに加え、約9日間分の食糧にクッカーやカトラリーなども加わるので、いつもラダックに行く時に使っている古いミレーのバックパックでは到底容量が足りない。そこで、グレゴリーの容量95リットルのダッフルバッグ(バックパックのように背負うこともできる)を調達したのだが、試しに一通り詰めてみると、フリーズドライ中心の食糧が無駄にかさばって、どうしても全部収まらない。食糧は折り畳み式のトートバッグに別途まとめることにした。

メインのダッフルバッグ、食糧のトートバッグ、そしてカメラや望遠レンズなどを収めたショルダーバッグ。試しに全部背負ってみると、ずしっ、と両脚に重みを感じた。まるで重力が何倍かになったみたいだ。山小屋にビールやジュースのケースを担いで登る強力さんたちの苦労が、ほんのちょっとだけわかる気がした。

こんな、夜逃げするみたいな大荷物を担いで、僕はいったい、何をやらかそうっていうんだろうね(苦笑)。

食糧の買い出し

ぽんこつな状態で過ごすのにもちょっと飽きてきたので、午後、吉祥寺に出かける。月末からのアラスカ旅行で必要になる食糧の買い出し。

今日買った食糧のほとんどは、山菜おこわや、パスタ、スープなどフリーズドライのもので、あとはインスタントラーメンなど。アウトドアショップで売られている登山用に適したパッケージのものだ。食事としてはいささか味気ないが、場所が場所だけに仕方ない。

日程表からあらかじめ必要な数をそれぞれ算出しておいたのだが、実際に買ってみると結構な量で、レジではお姉さんたちが二人がかりでチェックして袋詰めしてくれた。たぶんその二人には「この人、二、三人のグループでお盆休みにどこかの山へ、二泊三日くらいの縦走に行くのね」とでも思われたんじゃないかと思う。

すみません。一人ぼっちで合計九日間、アラスカくんだりでキャンプを張る物好きです。

人に会うこと

昨日の夜は、綱島のポイントウェザーで、旅音の林さんたちとの旅人飲み会。僕は、あまりにも大人数な飲み会は人見知りがしてしまって正直得意ではないのだが、昨日は少人数でしっぽりと、異国のビールを飲みながらののんびりとした宴。いつもの交遊範囲では話せないような旅のあれこれを話すことができて、とても楽しかった。

そして今日は、昼に三鷹で庄司康治さんとお会いした。デイリーズでおひるをご一緒して、これまた他の人にはまったく通じないような濃い話(たとえば、チャダルの行程上にある洞窟の名前について、とか)をさせていただく。庄司さんはアラスカでの経験も豊富にお持ちなので、この機会にとあれこれ質問させていただいた。お会いするたびに思うのだが、庄司さんの経験値は本当にすごいなあと思う。僕など足元にも及ばない。

ここ数日、気分的にはあまり調子がよくなかったというか、正直かなりしんどい部分もあったのだが、昨日今日とこうした方々にお会いしていろいろ話せたおかげで、だいぶ楽になった気がする。人に会うことは、時にとても力強い後押しを与えてくれる。がんばらねば。

来年の計画

年の瀬で何かとバタバタしてる今日この頃だが、その一方で、来年の個人的な計画も少しずつ固めつつある。

今年は特に前半でいろいろ苦戦して、諸事情も重なり、結局自分自身の企画での書籍を上梓することができなかった。来年は、前半のうちに一冊、年末までにもう一冊、作ってみたいと思っている。前半に出したい一冊は、去年からかれこれ一年も出版交渉を続けている本なので、何とか実現させたい。年末までに出したいもう一冊は、これも去年から大苦戦しつつ交渉を続けている本だが、今後の状況によっては僕個人の出版レーベルで刊行することも具体的に視野に入れつつ、準備を進めている。それに合わせて、来年末には写真展などのイベントも開催したいと思っている。

今年でほぼ唯一、自分自身の企画として納得できた仕事は、雑誌「ソトコト」2013年11月号での巻頭グラビア記事。スピティからラダックまでの道を辿る旅について、たぶん一番いい形とタイミングで世に出せたのはよかったと思う。こうした雑誌などの場での仕事も、納得できる形で携われるのであれば、来年はもっと増やしていきたい。まずはとにかく世に出さないと、誰にも何も伝わらないわけだし。

旅については‥‥今年の秋のタイ取材のような仕事は入るかもしれないが、その一方で、ラダックには来年は行かないと思う。仕事として依頼されれば別だが。その代わりというわけではないが、来年は夏の終わりに、二週間ほどアラスカへ行ってこようと思っている。狙っていた日程でのキャンプサイトの予約も無事に取れた。いきなりすごい成果を挙げられるとは毛頭考えてないので、まずはビギナーらしく、かの地での旅の仕方を勉強してこようと思う。

そんな感じかな。常に一年くらい先のことを考えておかないと到底やっていけないのが、フリーランスの身のきついところだ(苦笑)。