枯れゆく花

今日も南大沢で取材。三鷹からは遠いし、取材はむつかしいし、連日かなりしんどかったが、それもひと区切り。

駅からの帰り道、何となく、梅雨は終わったな、と感じる。道端に咲くアジサイの花が、少しずつ朽ちはじめていたから。たぶんこういうことは、気象庁の見解よりも、枯れゆく花の方が雄弁なのかもしれない。

で、今、天気予報のサイトを見たら‥‥明日から、猛暑? いきなりだなオイ。

冷や奴とごま油

終日、部屋で仕事。一昨日と昨日の取材の疲れが意外に抜けなくて、あまりはかどらず。

夕方、晩飯の食材の買い出しへ。十日後にはインドに発つので、あまりあれもこれもとは買い込めない。主菜は惣菜のコロッケにするとして、副菜は‥‥冷や奴にしようかな、と小さめの豆腐を買う。

冷や奴、別に特別な食べ方はしない。おろししょうがと刻みネギ、かつお節をたっぷり載せ、ごま油を少々たらし、醤油を回しがけ。以上。こういう普通の冷や奴が食べたかった。うまし。

もうすぐ、こういうのも当たり前に食べられなくなるのだな‥‥。マサラ。マサラの日々が。

雲間から射す光

朝から夕方まで、南大沢で取材。今日は三人の方に、合計で六本分の原稿を書くための取材をした。本数もそうだが、ジャンルの振れ幅も相当大きかったので、文字通り脳みそが煮えたぎるような状態(苦笑)。すべてを終えて帰りの電車に乗る頃には、もうよれよれだった。

イヤホンで音楽を聴くともなく聴きながら、席にもたれて呆然としていたら、ふいに窓の外の景色がひらけて、明るくなった。多摩川の河川敷にかかる鉄橋を渡る電車。西の空の雲間から、淡い光が射し込む。そのやさしさに、何だか少しだけほっとした気分になった。

まあでも、取材したら、その分、書かなきゃならないしな‥‥。先は長い。

ばっさり断ち切る

昼、南大沢で取材。今週は三日で五人に取材するが、一人につき原稿を二本作らなければならないので、十本分の取材ということになる。なかなかきつい。

実はというか何というか、再来週明けには飛行機でデリーに飛ぶことになっているのだが、少なくとも今のところ、そうした実感というか高まりみたいなものは、まったくない。完全に今までの日々の生活のリズムにはまったまま、あくせくといろんなことに追われている。

そういう惰性みたいなものにのっかっている日々も、普段はそんなに悪くないと思うのだが、それをばっさり断ち切って旅に出てしまう時間もまた、僕にとってはすごく大切なものだと感じている。あの、ひとりぼっちの、心細い時間。そこから始まる何か。そういうインプットがなければ生み出せないものもあるから。

まあでも、とりあえず、目の前の取材、そして原稿だ。

南風荘ビール

終日、部屋で仕事。先週取材した分の原稿は、どうにか形になってきたので、ひと安心。

風呂の後、ビールを飲もうと思ったが、こんな暑い日には気分を変えて、南風荘ビールを作って飲もうと思い立つ。要するにビールをグレープフルーツジュースで割ったものなのだけれど、特に暑い時にはさっぱり飲めて、うまかったりする。

南風荘ビールはもともと、高山なおみさんも関わっていた吉祥寺の名店KuuKuuのメニューだったそうだ。その後は国立のニチニチや国分寺のトネリコに受け継がれたが、トネリコは閉店してしまったし、今、南風荘ビールという名前で飲めるお店は、ニチニチのほかにどこかあるのかな。

そう思うと、何だかちょっと、ほろ苦い味。